2009年1月29日木曜日
ムール貝博士のパンドラ的質問箱 その81
ふて寝するペッカリーさんからの質問です。(ペンネームはムール貝博士がてきとうにつけています。)どうもありがとう!
Q: 小林大吾さんのいままでデザインしてきたもので一番のお気に入りのものがありましたら教えてください。あとデザイン集的なものをだせるとしたらだす気はありますか?
お気に入りを挙げるとしたらこれはもちろん、詩人の刻印です。とくに初回限定盤のほうは何度見直しても奇跡的なバランスを保っているとおもう。(通常盤とは縦横の寸法がちがうのです)
年末に必要があって資料の整理をしていたら、ジャケットをつくっていたころの草稿が山ほど出てきたんだけど、余白の些細なちがいだけで数十枚あってじぶんでもびっくりしました。そういえばあの頃は床に大量の紙をまきちらして四六時中唸っていた気がする。図柄それ自体というより、余白とのバランスにいちばん時間を割いていたので、他の人がみたらたぶん、ぜんぶ同じにみえるはずです。それでも最終的に採用したあの1枚がやっぱり正解だったとしみじみおもうし、そこに辿り着いたことにも満足しています。極端なことを言うと、画面を構成する多くの要素が互いにどう絡み合っているかが重要なのであって、何を描いたかはそれほど大きな問題ではないのです。
とはいえ
じぶんを追いこむつもりで意識的にアピールを重ねてはいるけれど、「デザインもやってます」なんて人はこの時代それこそ腐るくらいいるのだし、アルバムのジャケットを本人(達)が手がけるということも、みんな僕ほど鼻息荒く主張しないだけで、わりとよくある話なのです。
回数をこなすごとにめきめきと磨かれていく実感はあるから、この先15年もつづけていればあるいは、その気になることもあるかもしれません。ないかもしれません。ただ、出来は拙くとも、じぶんの感性に誇りを持てるようにはなってきているし、それで十分じゃないかという気もします。こんな質問をいただけること自体、僕にとっては光栄の極みです。
A: ペンで月を漕いでいるあの図柄です。
それから、ふて寝するペッカリーさんは饗宴/eurikaに1票を投じてくれました。どうもありがとう!1年以上かけてまだ1ケタ台で推移しているというのもしょぼくれた話なので、今回からパーセンテージ制に移行します。EXCELばんざい。
1. 三角バミューダの大脱走 23.1%(ウゴウゴ含む)
2. 手漕ぎボート 15.4%
2. 蝸牛の憂鬱 15.4%
2. 話咲く種をまく男 15.4%
5. 饗宴 9.6%
6. アンジェリカ 7.7%(とコロッケひとつ)
6. 女と紙屑 7.7%
8. 腐草為蛍 5.8%
こんなところでRANK関数を使うことになるとはおもいませんでした。知っててよかった。
*
dr.moule*gmail.com (*を@に替えてね)
その82につづく!
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿