2014年2月26日水曜日

ホワイトボードで名もなき心のふれあいを


<現在の状況>

・曲順が決まりました。
・マスタリングがおわりました。

ふつうはここまでくるとほぼ完成みたいなものですが、ご存知のように僕の場合はここからが地獄なのでいまだにぜんぜん見通しが立ちません。ふーむ!

いま言えるのは、これまでアルバムにほとんど興味を示したことのないミス・スパンコールがたいへんおもしろがっているということ、それから無人島に持っていきたいCDやレコードのなかにじぶんのアルバムを入れたいとおもったのはこれが初めて、ということです。それが良いニュースなのか悪いニュースなのかは、何を求めているかによって判断がはっきりわかれるところだとおもいますが、しかしそれはまあ、致し方ありますまい。




そんなことはまあさておくとして、去年の年末から僕の住まいは大規模な修繕工事の真っ最中なのです。建物全体に足場ががっちり組まれ、防護幕を張り巡らされ、窓から空のひとかけらも眺めることができません。詩を書いたりビートをこしらえたりしながら、終わるのは来年の3月か…先は長いな…とため息をついていたのに、気づけばもう2月も終わりなんだから月日が慌ただしいのか、それとも僕がのろいだけなのか、考えさせられます。僕の1秒は本当に他の人と同じ1秒なのか?

工事にともない、住まいの入り口にはホワイトボードが設置されました。進捗状況や大事なお知らせなんかがそこに貼り出されて、「ああ今日は洗濯物を干してはいけないんだな」とかそういうことがわかるようになっているわけですね。

といってもホワイトボードすべてが文字やら書類やらで埋め尽くされているわけではありません。多い日もあれば、少ない日もあります。というのはつまり、そこにはいつもある程度の余白がのこされている、ということです。

余白があって、そこにペンがあるなら、することはひとつしかありません。このとき僕の心にポワンと現れた天使と悪魔の短いやりとりをここに再現してみましょう。

天使「いたずらしちゃダメ!」
悪魔「いっしょに描こうぜ」
天使「え、いいの?


そういうわけである日ホワイトボードの隅に、国民的ネコ型ロボットが描かれました。僕だって余白がいっぱいあるからといって、それをすべて絵に置き換えてしまうほど節度がないわけではありません。いつだってそれはささやかな出来心の範囲内でしかないのです。

やりたいことをやりおおせてさっぱりと気が済んだ翌日、ホワイトボードを見てみると


何者かの手によってさりげなく国民的な幼稚園児に描き換えられています。

こうなるとこちらとしても放っておくわけにはいかないので、


国民的なネコを追加

すると翌日……


何者かの手によって国民的な毛虫が追加

しかたがないので


パーヤンを追加

すると翌日……


何者かの手によってミッフィーらしきものが追加

しかたがないので


負けじとクマっぽいものを追加


にぎわい始めるホワイトボード




アンパンマンは僕です


うすうす感づいてはいたけれど、明らかにひとり絵心のある人がいます


雪だるまが僕です




オバQが僕です


ここにきてタマフル放送作家にしてOKB48総合プロデューサー、古川耕が参戦(アンパンマン)


オバQに対する的確な返答(ドロンパ)


鬼太郎も登場


ちびっ子が参戦した模様(そして三たびアンパンマン)




 OKAERINASAI!


……とまあこれが今にいたるまでずっとつづいており、とてもそのすべてを列挙するわけにはいかないのだけれど(ムーミンのあとにはミーが描かれてました)、こうして紡がれていくやりとりの何が最高といって、誰がいつどれを描いているのか誰にもわからないままつづいている、という点です。ですよね?しかも最初は僕ともうひとりくらいだったのに、どう見ても途中から参戦する人が増えています。

このちょっとした出来心による、無言にしてささやかなリレーを最高と言わずに何と言いましょう。うむ、世の中捨てたもんじゃないな、としみじみ思わせてくれるじゃないですか?ハートウォーミングきわまりない!


ちなみにこれが最新




どの部屋の誰だかちっともわからないけれど、少なくともここには話のわかる住人がいる、それがわかっただけでも十分に意義のある修繕工事だったとおもうのです。


2014年2月7日金曜日

ちかごろのわたくし…のつもりがまた前書きで力尽きたこと


ここ最近でもっとも大きなショックのひとつは、ヘビ女の小雪さんが逃亡したという話を風の噂で耳にしたことです。どうやら見世物小屋フリークの間では去年の夏あたりから話題になっていたらしいのだけれど、世事に疎くてちっとも存じ上げませなんだ。

小雪さん…。


たしかに傘には長いのと短いのがある…




ひと月の空白?何を言ってるんだ、昨日もここでたのしい話に花を咲かせたじゃないか、という顔でしれっとお話ししますけれども、

1. 曲はぜんぶ出揃っています。

いったい何のことだったか忘れてしまうくらい月日が流れてもいるし、たいしたアレでもないので、何だったらしゅっと読み飛ばしてください。

今は古川さんに曲順をゆだねているところです。今回は僕も並びに対するイメージがかなりはっきりとあったのだけれど、どうもその方面のセンスはあまり芳しくないということでおとなしくしていることになりました。昼夜を問わず、ああでもないこうでもないとがっぷり四つで取り組んでくれているそうなので、まちがいなくボン・キュッ・ボンのセクシーな並びになると今から期待感で胸がいっぱいです。

その間僕が何をしているかといえば、彼の四歳になるキュートなご息女といっしょにうふふと微笑み合いつつ戯れています。僕くらいおっさんになると「ダイゴ好き!」という直球きわまりない愛情表現には脳天をかち割られるほど弩級のインパクトがあって、何しろ平静ではいられません。わかってる…そこに言うほどの意味はないってわかってるんだけど、でも…!

何の話だっけ?


2. 未収録曲があります。

一般的なミュージシャン的な観点からすると、そんなのはむしろごくごくふつうのことであって特筆するようなことではもちろんありません。ありませんが、僕の場合はちがいます。というのも僕はビートも詩もひとつひとつこしらえるのにひどく(ひどくです)時間がかかるので、最低限の量がまとまった時点で線を引かないとリリースの予定なんてとても立てられなかったのです。だからお蔵入りになった作品は…ひとつくらいはあったかもしれないけど、でも基本的にはありません。ビートさえひとつも余ってない。みんなどうしてそんなにいっぱいつくれるんだろうと不思議でしかたないくらいです。

それがなぜ今回にかぎってそんなに数があるのかは僕にもよくわかりません。なぜだかよくわからないけど、あるのです。なぜでしょうね?

アルバムに収録されないのは、入りきらないとか、内容的に劣るとかそういうことではなくて、もっと単純に「コンパクトでいい」という理由からです。リーディングは腹七分目くらいでちょうどよろしい。

では入らなかった詩やビートはどうなるのかというと、これはたぶん、スペツナズみたいな特殊部隊的扱いになるとおもいます。たぶんですけど。


3. スワロフスキもいるよ!

それこそこのブログを隅から隅まで読んでいないと何のことだかさっぱりわからないとおもいますが、でも出てきます。




あれ?本題がべつにあったのに、例によって前書きだけでこんなに長く…

じゃあホワイトボードを舞台にしたちょっとイイ話はまた次回に繰り越しということで今日はお開きにいたします。

人生をそこはかとなく彩るけれども、役に立つかと言われればべつに立たないとっちらかった与太話の数々にそろそろまた心血を注ぎたいです。

たとえ誰にも求められていないとしても。