2016年2月26日金曜日

安田タイル工業 - 安田タイル工業のテーマ(昼の部)



結局のところ安田タイル工業にとってタイルとは、単にタイルであるというよりも、タイルの形をしたすごくだいじな何かのことなのだと、長年タイルのためにハードな年末を過ごしてきた僕はおもいます。明日もあなたのタイルがキラッと光りますように。

2016年2月23日火曜日

安田タイル工業 - 安田タイル工業のテーマ(夜の部)



ご存知ない方にはひとくさり説明せねばなりますまい。

安田タイル工業とは読んで字のごとく、おおむね安田なタイルを丹精こめてせっせと工業する、すくなくともそうありたいきもちだけは設立から現在にいたるまで一貫して揺るがない心のグローバル企業です。タイルを主要な製品として位置づけながらもその一切を必要としない革新的なアプローチによって、タイルがなくともタイルたりうることを理屈抜きで証明し、一躍その名を世界に知らしめました。


<社名>
安田タイル工業
Yasda Tile Industry Co.,ltd.

<事業内容>
心的内装工事の施工及びこれに付帯する一切の業務

<従業員数>
2.000人(小数点以下切り捨て)

<キャッチコピー>
"Tile Different."

<主な活動履歴>
2008年 首都圏外郭放水路視察

「タイルは神が与えたもうた最大の何かである」を合い言葉に、誰も追ってくる気配のない時代の先端を脇目もふらず走りつづけてきた安田タイル工業は、今や心理的タイル市場で10割という圧倒的なシェアを誇ります。ときどき「ペーパーカンパニーなのですか」と身もふたもない質問をぶつけられることもあるのですが、実際のところペーパーさえありません。


2016年2月20日土曜日

涙ぐむ蛙の三段論法/hop, step & dump!



それでまあ、かれこれ3週間ばかり黙々と、文字どおり黙々とこしらえたチャンネルに音源をストックしてはぺたぺた貼り付け、いまだかつてないほどアーティスト然としたブログの見栄えにひとりしみじみ感じ入っているわけですけれども、しかしまた一方で8年もの間、なりふりかまわず、手段を問わず、小賢しくも見苦しいあの手この手でこのブログをぎりぎり維持してきた僕としては若干の違和感を拭えずにいるのも否定できない事実なのです。本当にこれでいいんだろうか?

あらためて宣言するまでもなく、ここはムール貝博士言行録です。何のためにあるのですかと問われれば「こっちが聞きたいよ!」と即答で逆ギレするほかない、それがこのブログです。音楽やライブはおろか詩の話すらろくすっぽせず、何の足しにもならない与太話を延々と繰り広げてはオチらしいオチもなく、挙げ句の果てには僕がアルバムを出していることなどまったくご存じない方が「たのしいブログですね!」と言って質問をお送りくださる、そんなブログです。だいたい開設以来ぶっちぎりのアクセスを誇るエントリが未だに「おいしい目玉焼きのつくりかた」であることからしても(いえ、リンクは貼りません)、ここの本質はまさしくこのぬるま湯ぶりにあると申せましょう。そんなブログで今さら精力的に活動しているかのごとく装うことにどれだけの意味があるというのか?手のひらの上でハムスターでもころころ丸めてりゃいいじゃないか?

もしくは朝食のあと皿洗いをしていてふと、♪あったっまーのてっぺんに、毛が3ぼん!毛が3ぼん!と口ずさんでいることに気づき、「え、あれ?オバQ?なんでまた急にオバケのQ太郎なんか歌ってるんだおれは?」とその脈絡のなさに困惑し、狼狽し、誰かに遠隔操作されているような気味のわるさにそわそわしていたら、あとになって何気なく目をやった新聞の見出し欄でその謎がとけてようやく安堵した話とか



そういうことを誰にともなく垂れ流すほうがよほど身の丈に合っているのではないのか?

とまあ、そんな考えにあたら時を費やしながら、今日も夜はしんしんと更けていくのです。いやまったく、無意識とはおそろしい。

2016年2月14日日曜日

タカツキ - 徒花と水茎/white and black



そういえばここ数年、クリスマス慰安旅行での狼藉ぶりしか記していなかったのでひょっとするとご存知ない、もしくはすっかりお忘れかもしれませんが、安田タイル工業の専務は元来、あの古川耕がそのスキルに舌を巻くラップ巧者であり(本当です)、ダニー・ハサウェイとディアンジェロを偏愛するトラックメイカーであり、のみならずウッドベースを爪弾きながらラップするおそらく日本で唯一の男です。

箇条書きでまとめるとこうなります。

(1)ラッパーである。
(2)トラックメイカーである。
(3)ウッドベース弾きである。
(4)専務である。

(1)か(2)のどちらかならともかく、その両方を兼ね備えたプレイヤーとなるとそう多くはありません。これだけでもちょっとしたことなのに、あまつさえそこに一抱えもあるウッドベースを持ち出してくるのだから、そんなラッパーはどこにもいないと断言してよいでしょう。本人名義によるアルバムもこれまでに4枚がリリースされています。グループの一員としてのアルバムなら10枚以上(!)になるはずです。

また一方、僕のアルバムではずっとサウンド面での整理整頓を一手に引き受けてくれています。KBDGとその作品群にとっては数少ない、欠くべからざる人物のひとりです。

先に公開した「水茎と徒花/black and white」ももちろん彼のミックスを経ているのだけれど、その候補のなかにひとつ、アタックが強くてよりヒップホップ濃度の高いバージョンがありました。リーディングを乗せるにはちょっと脂っこいので取り下げてもらいつつ、ふと思うところあって探りを入れてみたのです。

「このミックスはラップのほうがよくないですか」
「せやな」
「ラップがほしい」
「ん?」
「むしろぜんぶラップでいい」
「むむ」
「ラップバージョンが聴きたい」
「ほうか、ほんなら書くわ」

こうして生まれたのが同じビート、同じテーマでまったく異なるアプローチをとったこの「徒花と水茎/white and black」です。他所では決して味わうことのできない、リーディングとラップの似て非なるアウトプットを心ゆくまでお楽しみあそばせ!

ていうか出だしからいきなりかっこよすぎだよ!アホか!

2016年2月8日月曜日

ダイヤモンド鉱/hot water pressure washer タケウチカズタケremix



ついでにこっちがオリジナル

貼られたグラフィックをよく見ると、背中を押すように励ましつつ、もらえるものはしっかりいただいていく、おためごかしっぷりがよくわかります。


2016年2月4日木曜日

リミックス公開にむけてのささやかな前口上


その昔、渋谷のとある古書店では「オントローロ」というイベントがひらかれておりました。そこでは夜な夜な僕がリーディングをしたり、大砲で吹っ飛ばされたり、爆発したり、ターゲットの潜伏場所とまちがえた警官隊が大挙して押し寄せたりと、基本しっとりしつつもちょいちょいしっちゃかめっちゃかで全体にしっとりめっとりなことになっていたものです。

イベントの発端は一昨年の夏、「処方箋/sounds like a love song」の立役者でもあるキーボーディスト、タケウチカズタケ(HPtwitter)に楽曲のリミックスを依頼したことにあります。何をどうするとリミックスの依頼が、それまでライブなんかしたら命にかかわると頑強に主張してきた僕の、もはや切り株のように深く根を張ってびくともしなかった腰を上げさせることになるのか、そのへんは僕もあまりくわしく思い出せないので割愛しますけれども、すくなくともこのリミックスがその後の事態を大きく変えたのはまちがいありません。

オントローロではじっさい100人くらいの方が、ということはつまり世界中にめっちゃいっぱいいるKBDGファンをかき集めたその過半数がこのリミックスを耳にしていることになるはずですが、何らかの手ちがいでお聴き逃しになった若干名の方のために、丹精こめてつくられた珠玉のリミックス3編をひとつずつ、公開してまいります。まずは「リップマン大災害/RIPman disaster」から、かつてこの星が地球と呼ばれていたはるか昔をしずかに振り返るバック・イン・ザ・デイ的な趣を、どうぞご賞味くださいませ。

カズタケさんありがとう!

そしてこのリミックス、去年ここでも一度だけふれましたが、その後おもわぬ方向へと話が転がっていきます。その全貌はおそらく春ごろ、明らかになるはずです。僕はどちらかというと「あらま〜」というかんじでほとんど遠くから見守っているだけですが、KBDGのスピンオフ的な意味合いもあるので、刮目してお待ちあそばせ!