2012年2月23日木曜日

ムール貝博士のパンドラ的質問箱 その101


ハナラビ法典さんからの質問です。(ペンネームはムール貝博士がてきとうにつけています)歯並びについて書かれた世界最古の法典のことでしょう、たぶん。


Q: 今年よく聞いたソウル系アーティストのCDなどがあれば教えて下さい。


というのはつまり、2011年によく聴いた、ということですね。であればこれはもう、まちがいなく Booker T. Jones の "The Road From Memphis" になるとおもいます。リリースが2011年の5月だということがにわかには信じられないくらいです。ホントについこないだ出たばかりのような気がする。言わずと知れた60年代のスーパー楽隊 Booker T & The MG's のリーダーですが、その名を知らなくとも彼らの手がけたインストルメンタル・クラシックは誰もがどこかで一度は耳にしているのではありますまいか。


60年代


70年代(ソロ)



そのBooker T. Jones が(例によって) The Roots の Questlove と組んでリリースした最新のアルバムが、"The Road To Memphis" です。

10年代(!)


一聴してすぐに耳から脳天をぶち抜いた野趣あふれる音の鳴り、胸をふるわすバックインザデイズの空気感、それでいてアップトゥデートな旋律に鼻血がブーと吹き出ました。Memphisという土地の名には個人的にいくらか郷愁を誘う響きがあって、単なる良し悪しではもう、全然量れません。とにかく大好きなアルバムです。年をとるにつれて、「10年後も聴きたいとおもえるかどうか」が耳をかたむけるひとつの目安になっているふしがあるのだけれど(全部が全部ではないです、もちろん)、これはその目安にぴたりと当てはまるような気がしています。とにかくアルバム全体でどしんと据わりが良いのです。しかしなぜ MG's というより Meters 寄りのグルーヴなんだろう…?


A. 1枚挙げるなら、Booker T. Jones の "The Road From Memphis" です。


あとは、えーと、Sharon Jones & The Dap-Kings の "Soul Time!" もよく聴きました。7インチのみでリリースされたシングル音源の、これは編集盤ですね。こちらは Booker T. とちがってストレートに懐古万歳な現行ファンクバンドだけれど、御託を並べながらも好きなものだけつまんでいるということです、要は。でもカッコいいですよ。





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その102につづく!

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