2014年7月15日火曜日

4年ぶりの土曜日と毒毒毒毒毒毒毒毒について


かなり前からたのしみにしていたサンシャイン水族館の「毒毒毒毒毒毒毒毒毒展」が始まったのでさっそくいそいそと足を運んだら、これがもう高速で胸をズキュンと射抜かれて、気づけば寝てもさめても想うのはコンゴウフグのことばかり、頬杖とやるせないため息ですっかり恋する乙女と化しているのです。


単純明快、かつインパクト絶大の企画からして魅力的なのは言うまでもないけれど、それを最大限に活かしきる見せかたもまたじつにお見事と言うほかありません。タイトルが最高ならコピーもいいし、とにかく気をそそるフックに満ち満ちています。

こうなるとむしろ展示との落差にハラハラしてしまうけれど、そんな心配はいりません。キュッとまとめられたコンパクトな空間はユーモアあふれる演出と興味津々のトピックでいっぱいです。優雅なハナギンチャクがいればクールなエイもいるし、ポケットに入れて帰りたくなるほど愛らしいハコフグもいます。何より眺めるだけでうっとりと目を奪われる美しさ!それでいてその傍らにはもれなく「猛毒レベル」が図示されているのです。虜にならないわけがないでしょうが!

水族館の企画なのでもちろん水生生物を中心に構成されています。でもこの展示で見逃せないのは、それ以外の毒をもつ生き物にも少なからぬスポットを当てている点です。何しろ爬虫類、植物、節足動物、果てはサルまでいるのです。サル!?水族館企画にサル!?ていうか、毒を持つサル!?

人の形をしていて引っこ抜くとギャーと叫び声をあげる呪いの魔法植物マンドラゴラが展示されていたことにも目が飛び出たけれど、とりわけ驚いたのはこの季節、あちこちで咲いて僕らにもなじみ深いあの花が、花、葉、枝、果実(つまり全部)ばかりか、それを燃やした煙も、植わっている土壌も、さらに腐葉土にしてもまだ残るという、完全に毒まみれの植物だったことです。まじか!だってそのへんにちょいちょい咲いてるじゃないか!

ひとつもの申したいことがあるとすれば、そのおもしろさに反して規模がちいさすぎる点です。生きもののサイズもサイズだし、30種くらいのものなので、鼻歌まじりに見ていくとたぶん15分もかからずに観終わってしまいます。よーし食うぞーとおもってお腹を空かせていったらふた口くらいで食べ終わってしまったような呆気なさは否めません。僕はそれでも去りがたくてけっきょく1時間半くらいうろうろうろうろしていたけれど、入場料3倍払うから展示の規模も3倍にしてほしい!と強烈な飢餓感をおぼえました。あと展示の内容と演出をそっくり詰め込んだ図録もつくってほしい!というかもう、このまま本にしてほしい!もっとこう、企画の高いポテンシャルに見合うアウトプットであってもいいはずだ!ありていに言うと 良 す ぎ て 逆 に も の 足 り な い ! 続編!続編をおねがいします!

とまあ、こんな具合でたいへんにエキサイティングな展示でございました。体が5センチくらいまでちぢんだら、黄色いコンゴウフグに乗って水中を漂いたい。



【今日の教訓】アナゴの血には毒があるので、生で食べてはいけません。必ず焼きましょう。




というのが前置きで、ここからが本題ですけれども、先週の土曜日は例のアレでリハもあるからと早めにTBSラジオ第6スタジオに向かったら

誰もいませんでした。


いや…


目をこらすと…





お邪魔するたびに緊張と重圧で髪が白くなる恐怖のスタジオライブ@タマフルを大らかにお受け止めくださったタフにして情け深いリスナーのみなさま、人間的にビッグかつ眩しすぎていつ見上げても拝顔かなわぬミスター・キングオブステージ、そして真心たっぷりにおもてなしくださったスタッフの皆々さま、ありがとうございました!



画像には映っていませんが、ブースの中は全体的に「ゴゴゴゴゴ…」というジョジョ的なプレッシャー音がはちきれんばかりに満ち満ちています。



そんなドッキドキのスタジオライブの模様は、現在ポッドキャストでまるごと配信されている模様です。この先おそらく二度とない希有な機会をドリフ並みのアクションで台無しにするプロデューサーのやんちゃぶりと、ここでしか聴けない「あの曲のタマフルバージョン」あたりが聴きどころ、慰みにどうぞお聴きあそばせ。

聴き直してみて、しかし変わったことやってんな…とおもいました、自分のことを。つくづく。

でもぶじ終えることができてよかったです。これ以上の冥土の土産はありません。本当にありがとう!


おまけ:打って変わってメチャたのしそうな直後のカレー特集タイム




4 件のコメント:

縞々 さんのコメント...

面白かったー。
あの曲を聴けるとは思いませんでした!

ピス田助手 さんのコメント...

> 縞々さん

たのしんでもらえて何よりです。
ラジオ向きですよね。あの曲ね。

匿名 さんのコメント...

タマフルで初めて小林大吾さんのこと、ポエトリーリーディングなるものを初めて知りました。すぐに小林大吾さんの声に夢中になってしまいました!

そしてCDと小説、今日手元に届きましたー(^^)
この夏はこのアルバムと小説と共に過ごします!

紙のカバーからCDがなかなか取りづらいっスねー 笑

ピス田助手 さんのコメント...

> 匿名さん
こんにちは。小説もお取り寄せいただいたんですね。
うれしいです。どうもありがとう!
スリーブケース、前作よりは取り出しやすくなったんですが
もうしわけないです…楽しんでもらえますように!