どう考えても高嶺の花だったのに思いがけず手に入ったあこがれの7インチを浴びるように聴きまくっているのです。なくたっていいような紆余曲折もあったから、その思い入れ含めてこの1枚は生涯ベスト5に入れてしまいたい。大好きな曲にレコードの針を落とすときの心躍るあのかんじ、周囲の空気を吹き飛ばすような音圧でドカンと鳴り出すときの血圧の上がりようといったら、いくつになっても一向に弱まる気配がありません。大げさでも何でもなく失禁しそうになるから困ります。YouTubeじゃ勃たねえんだよ!
と
その計り知れない恩恵に与った上でなお、穴を掘って叫びたくなる御仁も中にはおりましょう。
(失言の責任をスムーズに転嫁しています)
それはそれとして、ジャスティン・ティンバーレイクの "Suit & Tie" もリリースからけっこうたつのに、いまだに聴くたび黄色い歓声を上げています(僕が)。とくにライブ映像のジャスティンとそのパフォーマンスがカッコよすぎてあんまり言葉が出てこない。目と耳から♥が溢れてぽろぽろ落ちるばかりです。肌がぴちぴちしていた10代のときにこんなのをみていたら、ジャスティンのために性転換してもいいとさえおもったにちがいありません。穴を掘って罵倒したそばから手のひらを返して濡れそぼつわたくし。YouTubeばんざい。
あと、サンプリングなのかインスパイアなのか、それともぜんぜん関係ないのかわからないけど、そういえば "Suit & Tie" を聴くたびにいつも頭の中でクロスオーバーする別の曲があります。
かなり接近遭遇してないですか。
そして上のジャスティンをずっと観ているうちになぜかふと思い出した人
よくみるとこの頃のトシちゃんてどことなくヴァニラ・アイスっぽいですね。いや、食べるほうじゃなくてラッパーの。
*
風鈴ガシャンさんからの質問です。(ペンネームはムール貝博士がてきとうにつけています)砕け散ることガラスのごとし。
Q: 詩人ならではの業界用語をひとつ教えてください。
詩人を名乗ってだいぶたつ気もするのにその業界にはまったく顔が利かない男、それが僕です。リーディングを始めたころはちょうどそういう環境だったこともあってそれなりにつながっていたはずなのに、生来の人見知りと出不精から不義理をパンケーキみたいに積み上げていたらいつの間にかすっかり疎遠になりました。面目もなければ同情の余地もありません。自業自得というほかないです。みんな元気にしてるんだろうか?
そういうわけだから、業界用語と言われてもそもそもその業界にひどく疎いのです。むしろレコード用語とかヒップホップ用語のほうが付き合いの長さもあって人に訊かなくてもスルスル出てきそうというか、このブログでもふだんからわりとちょいちょい使ってる気がします。
そこで僕よりもはるかに詩人と交流のあるフラインスピンオーナーに電話してみたのですが
「業界用語?」
「何か知らない?」
「ぜんぜん思いつかない」
「そこを何とか」
「"パンチライン"とかどう?」
「それはヒップホップ用語だよ!」
僕らの不甲斐なさといったら何しろこんな具合です。
うーん
あんまり自信ないけど、「オープンマイク」はどうですか?その場にいる誰でも飛び入りで参加できるパフォーマンスイベントのことです。と言ったらわかるだろうか?その名の通りオープンだから、実際にはマイクの前に立ちさえすれば弾き語りとか一人芝居とか極端な話そこで料理を始めてもかまわないような懐の広さがあって、詩人ならではとは言えないかもしれません。でも詩という表現にとってはかなり馴染みのある要素のひとつだとおもうし、すくなくとも僕はリーディングを始めてからこの言葉を知りました。
ちなみに読む詩人としてはまちがいなく雲の上クラスの声をもつtotoさんを、はじめて観たのもオープンマイクです。水みたいにおだやかで澄んだ声が耳からすべりこんできて、「これ誰!?」とおもわず振り返ったことをいまだによくおぼえています。あんな声はそれまで聴いたことがなかった。オープンマイクにはそんな出会いもあるのです。
A: 「オープンマイク」
*
質問はいまも24時間無責任に受け付けています。
dr.moule*gmail.com(*の部分を@に替えてね)
その135につづく!
2 件のコメント:
最近、「何言ってるかワカラン」という理由で聞いてこなかった洋楽を急に聞き出したアジです。
TUTAYAで気になったスザンヌ・ヴェガをずっと聞いてます。何言ってるか分からんけれども。
これを機に英語教材でも頼もうかしら。
> アジさん
甘酸っぱい記憶をよびさますその名前!
スザンヌ・ヴェガは僕もかつて
イヤになるほど聴きまくりました。
"Toms Diner" 大好き!
DNAの "Toms Diner remix" も大好き!
あと "Luka" !
思い出すだけで涙腺が!
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