ストライキ中の自販機
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みちのくひとりダービーさんからの質問です。(ペンネームはムール貝博士がてきとうにつけています)
Q: 好きなフォントと嫌いなフォントと、あと兵藤ゆきは好き嫌いで言えばどちらですか?
さもありなん的な答えで恐縮ですが、かつて高速道路に使われていた「公団ゴシック」と駅でよく見る「修悦体」が好きです。どちらも「必要から生まれて結果的にそうなっている」ところがいい。とくに公団ゴシックは正しさよりも瞬間的な視認性が優先されるがゆえの相当思いきったデフォルメと、そこから生まれるネジが2、3本はずれたようなゆるい味わいに惹かれます。忠実でなくても認識できるとすれば、いったい何が文字をその文字たらしめてるんだろう?
一般道の青い標識でよく見る「ナール」もいいですね。一目で認識できるインパクトをもちながら文章にすると印象がすっと後ろに引っこむ、その柔軟性はちょっと他に類をみない気がします。革新性と大衆性を兼ね備えながら今なお色褪せない、マイケル・ジャクソンのアルバム「Off The Wall」みたいな書体です。この例で言うと異常に汎用性の高いヒラギノなんかは、リチャード・クレイダーマンあたりに置き換えられるかもしれません。
キライというかちょっとカロリーが高くて胃もたれするという意味で苦手なのは勘亭流です。兵藤ゆきさんは80年代のイメージのまま固定されてしまっているので是非もないかんじですが、でも好きなほうです。明朝体のような方ですよね。
A: カムバック公団ゴシック…!
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質問はいまも24時間無責任に受け付けています。
dr.moule*gmail.com(*の部分を@に替えてね)
その189につづく!
2 件のコメント:
「公団ゴシック」をGoogleで検索しようとすると途中、「講談社」が予測変換に出てきます。
そして「修悦体」は「集英社」が出ます。小学館が出てくるフォントはありませんか?
予測変換には出てこないですが
「学参」というのがあります。
なんか惜しくないですか。
しかしおもしろいこと考えるなあ。
学参にはおもしろい議論があるので
ググってみるとよいですよ。
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