2011年11月5日土曜日

なまいきなメタ靴下をベランダで一喝すること


片方の靴下がないないとおもっていたら、別の靴下の爪先あたりにすっぽりと収まっていたのです。重ねて履いたわけでもないのに、何をどうしたらそんなことになるのかさっぱりわからない。言うなれば靴下の中の靴下、つまりメタ靴下です(靴下でできた靴下はフラクタル靴下と呼びます)。英語で言うと「sock in sock」であって、たとえば「王の中の王」というような「No.1」を意味する「the sock of socks」ではありません。ただ中にすっぽり入って丸まっているだけです。みの虫じゃあるまいし!

靴下が靴下を履くなんて、といまいましい思いをこねくり回すうちにふと気づいたけれど、それ自体が一部ではなく完全に包まれることを考えたら、むしろ「着る」と言わなければいけないようにもおもわれます。仮にじぶんの体よりもはるかに大きい靴下があって、布団のごとく潜りこむとするなら、控えめにみてもそれはもはや「履く」とは言えません。あんまり大きすぎると「着る」も通用しなくなる気がするけれど、密着するくらいギリギリの空間なら、やはり「着る」があたっているとおもう。いずれにしても「履く」ではないことだけはたしかです。

本来足に装着すべきものが、その本分を棚に上げて「着る」とはまったく、畏れ多いにもほどがある。控えろ控えろ!そして脱げ!脱ぐという行為もまたそもそも主人たる僕の特権であって、従僕たるおまえにゆるされることでは全然ないと腹の底から心得ろ!


それはさておき



ここではすっかりお馴染みとなったTBSラジオの妄想洋楽プログラム、「高橋芳朗 HAPPY SAD 」ですが、いつの間にかその番宣フライヤーにちょっと大きめのサイズができてました。(一部手ちがいで別のものが写っています)

とにかく多くの人がうっかり手にしてしまうことを前提としているため裏面がモノクロになるいっぽう、サイズが大きくなったぶん情報量がいくらか増えて(主にタワーレコードとのコラボレーション関連)、意匠もがらりと変わりました。(一部手ちがいで別のものが写っています)

また、番組ではこのフライヤーを置いてくださるお店をただいま大々的に募集しております。AKBのそれとはちがう何らかの総選挙に立候補したかのような草の根広報戦略です。パーソナリティのおふたりにいたっては、とある大学の文化祭にまで足を運んで広報活動をしてきたらしい。こうして蒔いた種が実を結び、蕾となり、花と咲いて満開になる春も近うございます。

単位は100枚からだそうですが、フライヤーがなじむような空間であればお店でなくてもかまいません。happysad@tbs.co.jp まで、よろしければご連絡くださいませ。





そして諸君、よろしいか、レコード会社の思惑がいっさい関わらないガチンコ選曲(ここ重要)と、それに起因するMr. ジュークボックスの一匹狼的な、あるいはきわめてロンリーな立ち位置が却って音楽のよろこびを純度100%で伝えてくれる、この甘酸っぱくも比類なき洋楽番組をゆめゆめ聴きのがすことなかれ!ひいては僕が得をすることになるのです!



大見得きったら口がすべった。

4 件のコメント:

f.k さんのコメント...

おもわず、寝そべりながら、その辺に落ちてる靴下をおなかの辺りに適当に配置して「かぶる」と唱えてみました。幼い頃布団に潜って「この町ぜんぶオレの」と呟いた時に似たむなしさがありました。フラクタルむなしい。

ピス田助手 さんのコメント...

> f.k さん

幼心に気宇壮大な野望を秘めてらしたんですねえ。町まるごとプレゼントされてもどうしたらいいのかわからないですけど。

フラクタルの美は、そのむなしさにこそあるのです!

じゃぱな さんのコメント...

あまり関係ないかもしれませんが、沖縄では服全般を「履き」ます。最近の人はそうではないのですが、年配の方だと上着をも履くのです。

あと、これは最近知って驚いたのですが、沖縄県外では服がサイズがちいさいことを「せまい」とは言わないそうですね。「ズボンせまい!」とか言わないそうですね。

はいさい。

ピス田助手 さんのコメント...

> じゃぱなさん

なるほど、沖縄ではそうなんですね。ひょっとするともっと遠い昔は、べつの言葉があったんじゃないかしら?「履く」にしても「せまい」にしても、なんとなく外来語の扱いに似ているような気がします。

でも部分ではなく全体で向き合うかんじがいいですね。大らか!