2009年4月2日木曜日

切りとって並べられた8分17秒の話


フライングブックスにおける唯一の草食系スタッフ、林くんの個展がひらかれているというので表参道までぶーんとひとっ走りしてきたのです。



写真家というよりはカメラをアウトプットのためのツールとして用いる(探究心のベクトルが外ではなく内に向かっている)芸術家と呼ぶほうがしっくりくる気がするし、今回の展示もじっさい一枚いちまいというよりはその集合で意味をなすミニマルな作品なので、その魅力を簡潔に記すのはとてもむずかしいんだけれど、埒もないことをあれこれ思い浮かべながらちりちりとゆっくり脳みそに焼きつけて、その場をぶーんと立ち去りました。



いつもとちがう巨匠っぽい雰囲気



ギャラリーが原宿、表参道、外苑前という高級デルタ地帯の真ん中にあるせいか、人としてすこし等級が上がったような錯覚も味わえます。細くて足の長い人がいたら、かなりの確率でそれが林くんです。しかし土曜までってずいぶんみじかいな。


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林裕司 写真展覧会「reflection」(リフレクション-反射)
2009.3.30-4.4
表参道画廊+MUSEE F
東京都渋谷区神宮前4-17-3 B02
TEL03-5775-2469

「約8分17秒かけて太陽の光は僕たちのいる地上に到達する。僕たちは、その光の恵みを受けて地上に生命の営みを繁栄させてきた。もし、太陽と地球の位置が少しでも違えば、僕たちの世界は今のように存在していなかっただろう。約8分17秒という光の到来の後、光は物体に照射し、その光の反射が僕たちの目の中に入り込む。僕たちは、その物体の実体を見るのではなく、その物体から反射した光を受け世界を認識する。カメラと鏡を使い、様々な場所に太陽の光が注がれている事を確認するために今回の撮影をはじめた。毎日、約8分17秒かけて何気なく降り注ぐ太陽の光を意識することによって、何気ない日常に潜む価値を改めて再認識できるよう僕は行動していきたい。」

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おまけ:一堂に会するフライングブックスクルーの図


右端にいる店主がSDガンダムのズゴックみたいだ。

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