2013年9月17日火曜日

ムール貝博士のパンドラ的質問箱 その177



カルミンさんからの質問です。(ペンネームはムール貝博士がてきとうにつけています)


Q. 元気のでる呪文を教えてください。


ふむふむ。では僕の知っている呪文をふたつばかりお教えしましょう。


1. ピピルマピピルマプリリンパパパレホパパレホドリミンパ

アラフォーなら誰でも知ってる霊験あらたかな変身の呪文です。「ピピルマ ピピルマ プリリンパ パパレホ パパレホ ドリミンパ アダルトタッチでしあわせな奴みんな滅びろなんておくびにも出さずフワリと微笑むオーバー30の淑女になーれ!」というふうに使います。元気になれるかどうかはちょっとわからないですが、やりようによっては居酒屋での一人吞みが楽しめるくらいには腹が据わるはずです。腹が据わればだいたいのことはそれなりにいなせるようになるでしょう。どのみち世界は心をくじくトラップに満ち満ちています。回復したそばからくじかれるのではやりきれません。したがってむりに元気を出そうとせず、出せるときに目いっぱい出せばよいのです。

それはそれとして、大人になるとべつに知りたくもなかった現実がいろいろと見えてくるので、そこを踏まえた上でさて何に変身するか、というのはなかなか向き合い甲斐のある問いだと僕はおもいます。何に変身しても転職感が拭えないあたり、どうしても気乗りが薄くなりそうです。


2. ゲエ・ギムギガム・プルルル・ギムゲム

「諸行無常、盛者必衰」というような意味合いの呪文です。もうすこし正確な言いかたをすると、「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響あり。 娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。といいなという意味の呪文です。さらに正確を期すなら、「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響あり。 娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。という意味かどうかは定かではないが、そう考えるのはあなたの自由であるという意味の呪文です。僕もまったくそのとおりだとおもうので、そういう意味だと解釈することにしています。

現代に合わせてざっくり要約すると「なんかもう、しょうがなくね?」とでもなりましょうか。

「しょうがなくね?」
「うん、しょうがないね」
「だって全然ないもん、しょうが」
「しょうがじゃないよ」
「わかってるよ!」
「わかってるならいいけど」
「とにかくないんだから、全然」
「ないね、たしかに」
「すっからかんだよ」
「何が?」
「しょうが」
「しょうがじゃないよ」
「わかってるよ!」
「わかってるならいいけど」
「とにかくないの、もう、すごいないの」
「どれくらい?」
「どれくらいって、そりゃもうこんな…」
「手を広げてもよくわからないよ」
はちきれんばかりにない
「すごくありそうに聞こえるけど」
「ないがいっぱいあるっつーか」
「それはあるの?ないの?」
「ないね」
「ないんだね」
「ない。それははっきりしてる」
「何が?」
「何って、しょうが」
「しょうがだっけ?」
「しょうがじゃねえよ!」
「じゃ何がないの」
「しょうが」
「しょうがでしょ」
「しょうがだな…」
「でしょ」
「へんだな」
「そう?」
「だとしたら買ってくればいいだけじゃないか」
「まあ、そうだね」
「それで済む話なのか?」
「そうみたいだね」
「何で気づかなかったんだろう?」
「ふしぎだよね」
「なんかあの話に似てるな…鳥が出てくるやつ」
「青い鳥?」
「そうそう…あれ?とするとつまり…」
「ふむ」
「見つけたことになるわけ?」
「そういうことになるっぽいよね」
「青い鳥を?」
「青い鳥を!」
「まじか!え、そういうもん?」
「そういうものだよ、えてして世の中」
「そうかーなんかツイてるな」
「ツイてるね」
「ないないとおもってたら、青い鳥だもんな!」
「めでたいよね」
「めでたい!超めでたい」
「じゃあ行きますか」
「え、どこに?」
「しょうが買いに」
「しょうが?何で?」
「あれ、そういう話じゃなかった?」
「いや、そうだけど…まだ必要?」
「あれ?いらない?」
「青い鳥見つかったんだからもう良くね?」
「あ、そうか…そういえばそうだ」
「もう手に入れたんだよ!」
「そうだった!」
「未来はオレらの手の中!」
わりとコンパクト!
「明るい日と書いて明日だ!」
「まぶしい!」




戯れ言はともかく、と言ってもこのブログに書かれていることはほとんどぜんぶ戯れ言なので問いつめられると弱りますが、僕が好きでよく使っているのは「Bygones!」という一言です。これはかつてNHKで放映されていたドラマ「アリー my love」に登場するキャラクター、リチャード・フィッシュの口癖で、字義どおり訳せば「過ぎたこと」になるとおもうんだけど、吹き替えでは「前向きに!」と訳されていて、これがもう何とも言えずぴったりだったんですよね。本当の意味で前向きというよりは、どちらかというとくさいものに勢いよくフタをしてそそくさと先に進むイメージです。よくよく考えると身勝手なのに、自分ごと煙に巻いてしまうというか、うっかり聞き流すとポジティブにもとれるところが痛快じゃないですか?

それに、じっさい口にするときもちいいですよ、すごく。


A. Bygones!(前向きに!)




質問はいまも24時間無責任に受け付けています。

dr.moule*gmail.com(*の部分を@に替えてね)


その178につづく!


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