先日「今からパンドラ的質問箱ぜんぶを読み通すのはムリ」とあきらめ気味に書いたところ、「それ以来パンドラ的質問箱を1から全部読んでいたのですが、今日ついにリターンズを含め全94回を読み終わりました(*^^*)」といううれしいおたよりが届きました。さすがにそれはちょっとしたことですね。どうもありがとう!
その上で、サンチョぽん太さん(ペンネームはムール貝博士がてきとうにつけています)がベストに挙げてくれたのは、その30:淡々とした日々にはどんな刺激を与えるのが良いか?の回です。われながら思いもよらない結論に流れ着いています。とりあえず何も考えずに書き出したせいだと思いますが(たぶん)、何しろ4年くらい前の話なのでちっともおぼえてない。
同時にいただいた質問も、たしかに承りました。忘れたころにポロリとお答えしますので、どうか気長にお待ちくださいませ。
またときどきこんなふうにして、どなたか票を投じてくれますように!
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とうふ百貨店さんからの質問です(ペンネームはムール貝博士がてきとうにつけています)。
Q: 安田タイル工業は株式一部上場企業ですか?だったらスゴイですね!
結論から言うと、安田タイル工業は東証一部上場企業ではありません。その規模はせいぜいポッケに入るくらいのものであり、運転資金もすべてガマ口で事足りています。したがってそもそも、株式を必要としていないのです。また、「宵越しの金は持たない」というたいへん気っぷのいい一条が社の定款に明記されているため、仮に株を発行してもその翌日に素寒貧ときてはあまり意味がありません。同じカブなら千枚漬けを選ぶ、それが安田タイル工業です。
100歩ゆずって、株式会社だったとしてみましょう。上場というのは社会から一定の信用を得ることに大きな意味があるとおもいますが、安田タイル工業は成り立ちからして信用というものが全然ありません。極端な話、存在するかどうかということさえ容易に信じてもらえないありさまです。その価値もペーパーカンパニーのほうがよほど大きいと思われているふしがあるし、ぶっちゃけ僕もそうおもいます。しかも言うなればまさにそのいかがわしさにこそ安田タイル工業の意義があるという、非常にパラドキシカルな問題を抱えているため、どうにもならないというか、どうにもならないのです。
もちろん、信用がないならなおのこと、ポッケに入っているものをぜんぶ出して上場すべきなのかもしれません。至極もっともなことであって、それもよくわかります。しかしかつてH. G. ウェルズ原作のラジオドラマ「宇宙戦争」が社会的なパニックを引き起こしたことを鑑みれば、安田タイル工業に信用を与えることの重大さもわかろうというものです。誰も顧みない組織だからこそ却ってみな心穏やかでいられるという、これはまことに希有な一例といえましょう。
それはそうと「一部上場だったらスゴイ」という物の見方には、いくらか危うさが潜んでいるようです。固定観念は自転車における補助輪くらいの役割しか果たしてくれません。補助輪が取れると、体が軽くなりますよ!
A: 気分だけならだいたいいつも上々です。
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とうふ百貨店さんからはもうひとつ、追伸をいただいています。
PS: あと私事ですが自分は受験生なので、宜しければ全世界の受験生にエールをお願いします!
よろしい。ここはひとつ、彼にひと声鳴いてもらいましょう。
いずれにせよ多くの大人たちが言うように、その後の人生がバラ色になるかどうかは、ぶら下げたペンキ缶ではなくそれを塗る自分の腕次第です。僕はいまだに「初めからバラ色のペンキ」を探しつづけているので参考にならないとおもいますが、がんばってください。と、センター試験が終わってからのたまうのんびりしたわたくし。
質問はいまも24時間受け付けています。
dr.moule*gmail.com(*の部分を@に替えてね)
その96につづく!
3 件のコメント:
何故か「万事OK」がすごい頼もしい言葉に聴こえます。僕は別に受験生ではありませんが。万事OK!
いまさらですが、お肉届きました。うれしすぎて、干し肉にしてから額に入れて飾ってます。ありがとうございます。あれ?干したらフレッシュじゃない?
万事OK心得ました!
中央的テストは適当に乗り越えることができまして、
きっとフレッシュを神棚の辺りに置いておいたお陰ですね!
ありがとうございます!
> 赤舌さん
僕もこれほど力強く、また説得力のある言葉を他に知りません。これさえあれば生きていける、サバイバルワードのひとつです。それはそうと、干し肉もいいですね。赤舌さんというお名前が牛タンに見えてきました。
> jukense-さん
ふむふむ、適当に乗り越えられたんですね。それは良かった!しかしあの肉を神棚に、というのはいささか挑発的でマズくないですか?
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