2011年1月5日水曜日
年末に樹上を滑空して幹に激突する女の話
あけましておめでとうございます。
往来で人目もはばからずに裾をつかみながら追いすがり、「行かないで!」と懇願するわたくしを、振り払うようにして正月は今年も去っていきました。しばらくはまた寝てもさめてもこのことばかり、温かくあふれる恋慕の涙で枕をしとしとと濡らすことになりましょう。
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三が日は明治神宮でゴロゴロしてました。
その数300万人(!)とも言われる参拝客はみな拝殿にしか足をはこばないので、その裏というかもっと奥にたたずむ宝物殿そばの広場は三が日のほうがむしろ人気もすくないくらいなのです。灯台もと暗しのもっとも顕著な例というか、正月の東京においてここ以上の穴場は他にないとおもう。じっさいこのあと参道行ったら拝殿まで1時間かかるような賑わいで、並ぶ人の頭上にゆらゆらと陽炎がたちのぼっていた。
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年始にひとりで伯母の家までブーンと挨拶に行き、ついでにコスタリカの話を聞いてきたのです。世界の主要な国々はほとんど訪ねた旅の猛者なのでちょっとやそっとのことではもう全然驚かなくなっている人なのだけれど、"canopy" はさすがにスゴかったと珍しく興奮気味に話してくれました。
キャノピー?
「林冠、樹上」を意味するその言葉どおり、ハーネス(安全装具)を体につけて木と木の間をかなりの高度で滑空(!)するそうです。しかも一番手で颯爽と飛んだら到達点でいきなり木に激突してみんなに心配かけたと笑うんだから恐れ入る。
「木に激突って…姉ちゃん(未婚なので僕らは昔からずっとそう呼んでいるのです)今いくつだっけ?」
「68」
「ろく…。さすがにもういいトシだなァ…」
「アンタもいいおっさんでしょうよ」
そういえば去年だか一昨年はアフリカの大地溝帯でキャンプみたいな途方もない話をしていたような気がするけれど、あれはどうなったのか…。
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年末の「ジビエとしてのバニー・ガール」送りますキャンペーンにご応募ありがとうございました。いただいた感想は1通1通だいじに読んでいます。どれもゆっくりと丁寧に書かれたお便りばかりで、胸が熱くなりました。実際のところ、アートワークまで楽しんでくれる人というのはみんなが思うよりもはるかにマイノリティなので(本当です)、しみじみとよろこびを噛みしめています。いつもありがとう!
あと、1通のメールにさりげなく記されていた「ピンカートン先生の処女作じゃないらしいですよ」という一文に目を疑いました。気になって問いただしたピンカートン先生からはちっとも返信がないので真偽はいまだに不明です。いったいどこからそんな情報を?
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而して昨年はたいへん多くのみなさまからご愛顧をたまわりました。本年もフラインスピンレコーズと、たしか明日転居する予定の古川耕をどうぞよろしくおねがいします。
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おまけ:なんとなく聞き分けのない看板
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5 件のコメント:
はじめまして!
YAHOO!で『小林大悟、J1清水入りが決定』というニュースがあって、思わずクリックしてしまいました…
というかAmazonでは小林大悟で検索してもダイゴさんのCDがヒットするんですね
ひさしぶり!!
あけましてーおめでとう。
今年はどこかであえたらいいねー★
あけましておめでとうございます。
初めてコメントさせていただきます。年賀状にて降神との共演を全力で否定されたものです。
共演が無理なら、大吾さんの得意でないライブが東京を飛び出して地方でも行われることを期待しています。
ピンカートン先生に直接問いただした…って、1914年に処女作書いた先生はまだ生きてたのか!!
そういえば先生、Twitterもしてましたね。
それにしても、あいかわらず(?)伯母様は男前ですね。
感服。
お腹空いた。
> まぐろDONさん
こんにちは。それはたしか僕もクリックしました。こんなに有名なら勘違いしてCDを買ってしまう人もいるだろうし、僕としてはありがたい話です。
> リエ姉
うおッこれはまた意外すぎるお姉さまから…あけましておめでとうございます。どこかでって…別にふつうに会えばいいじゃないの。
> caquitoさん
降神との共演よりはライブのほうが現実味もあるような…ないような…(ムニャムニャ)でもそんなふうに言ってもらえるのはうれしいです、本当に。ありがとう。
> s8さん
いや、それがどうも…ピンカートン先生の本じゃないらしいのですよね…ピンカートンて書いてあるのに。けっきょく謎のままです、いまだに。
何か食べましたか?
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