みっちゃんインポッシブルさんからの質問です。(ペンネームはムール貝博士がてきとうにつけています)
Q. 『人には伝わらないかもしれない何かしらのコツ』はありますか?私の場合で例えますと「飲み物や汁物を運ぶ時には、対象物を見ない」です。おそらく対象をじっと見てしまうと、こぼさない事に集中してしまってかえって動きがぎこちなくなるからだと思っています。学生時代、1階がキッチンで2階が客席の狭い喫茶店でアルバイトをしていましてこのコツを覚えてからは、最大で5杯の珈琲(トレー最大積載数4杯と反対の手に1杯)を階段を駆け上りながらこぼさず運べるようになりました。しかしこれ、今ひとつ人には伝わらない気がしています。万人にあてはまるかどうかもわかりません。(当時のバイトの先輩方ならわかってもらえるかもしれませんが、聞いた事なかったな…)こういう、役に立ちそうで立たなさそうな『コツ』があったら、教えてください。
あっこれはちょっとわかるような気がします。僕の認識ではどちらかというと、視界には入れるが焦点を合わせない、という感じなんだけど、合ってるかな?これを最初に教えといてくれたら、初めてバイトをしたうどん屋で天ぷら付き素麺をお客さんに頭からぶちまけることもなかったのにと悔やまれてなりません。でもたしかにこれは、経験がないとピンとこないかもしれないですね。
それで言うと似たような話がもうひとつあります。中型バイク(普通二輪免許)の教習に通っていたころのことです。
等間隔に置かれた赤いパイロン(カラーコーンですね)の間を縫うようにうねうねと蛇行する練習がどうしてもうまくできなくて、何度やってもパイロンを倒してしまっていたのだけれど、そのコツとして「視点を直近のパイロンではなく、数メートル先に合わせるように」と教わりました。
これがまたびっくりするほど覿面で、シンプルかつ明快な指導に目からウロコがぽろぽろ落ちた記憶があります。ついでに一本橋と言って、低い平均台みたいなところを落ちずにまっすぐ走るときも同じコツで難なくクリアできたことも付け加えておきましょう。
要はぶつかったり落ちたりしないように視線を落としてタイヤの辺りを気にしていると、その先が視界に入っていないので常にその場しのぎで進むことになってしまう、ということですね。
できるようになってみると、これがじつは意識の違いでもあることがわかります。
×パイロンを避ける
○蛇行する
×落ちないようにする
○渡りきる
そしてお気づきかもしれませんがこの向き合い方、人生におけるありとあらゆる状況にも当てはまります。「足元ではなく数メートル先に視点を置く」は今や僕にとって大切な哲学のひとつです。問題と直面したときの基準としてはかなりの効果を発揮してくれます。
冒頭の話とは別のように見えて、進むときに手元や足元に視点を置かない、という点ではやはり同じです。正直このコツは、コツ以上の意味があるとおもう。役に立ちそうで立たなそうどころの話ではないです。
なので回答としてはもうちょっと、役に立ちそうで立たなそうなコツを挙げておきましょう。
すれ違うはずの人と何度も同じ方向に避けて膠着する状況がありますが、あらかじめ視線をあさっての方向に逸らしておくと、ほぼ回避できます。どうも相手がどう動くかをお互いに探ってしまうのが良くないらしい。
役に立ちそうで立たなそうな、そして人に伝わりづらいコツとしてはぴったりだとおもいます。
A. すれ違うはずの人と何度も同じ方向に避けて膠着する状況がありますが、あらかじめ視線をあさっての方向に逸らしておくと、ほぼ回避できます。
おまけに説明もしづらい。
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その399につづく!
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