2016年8月26日金曜日

宇宙ステーションから棒を伝って地上に降り立つこと

大盛況

じつに8ヶ月ぶりに敢行されたオントローロ07は、KBDGが何人も入れ替わり立ち替わり登場したり、死んだ祖母を連れていったらびっくりして生き返ったり、100円玉がコップをすり抜けたり、客席に宇宙人(グレイ)が紛れ込んでいたり、一本釣りしてきた本マグロをみごとな包丁さばきで解体してみせたり(飛び散ったマグロはスタッフがおいしくいただきました)、誰かがバルスを唱えて渋谷の一角が粉塵と化したり、恋に落ちた美女がじつは秘密組織のスパイでまんまと罠にかかり絶体絶命の危機に陥るも、じぶんが単なる捨て駒にすぎないことを知った彼女が土壇場で組織を裏切ることによって辛くも窮地を脱出、高度な心理戦とカーチェイスを繰り広げながらとうとう追いつめた首領のこめかみに銃口を突きつけたところで「ドッキリ」のプラカードを持ったスタッフが飛び込んできて破顔一笑したりと、それはそれはたいへんな盛況ぶりだったわけですけれども、それはさておき、すべり棒のことを考えているのです。

すべり棒というのは僕がそう呼んでいるだけで正式の名称は何と言うのか知りませんが、要は消防隊員が出動の際に2階からつるーっとすべり降りてくるあの棒のことです。と言っても現在では安全面から全国どこの消防署にもこんな棒は設置されていないらしいから、適切な例ではないかもしれません。まあ、伝わればよろしい。

どういうわけか僕はあのすべり棒が大好きで、昔から折にふれては、というかぶっちゃけ今もときどき、つるーっとすべり降りるじぶんの姿を夢想することがあります。なぜと言われてもわかりませんが、とにかくつるーっとすべり降りてしゅたっと着地する、ただそれだけの行為が僕の心をひたひたと満たしてくれるのです。

消防署からはあまり安全でないという理由で撤廃されてしまったけれど、手袋をして靴を履いて、下に人がいなければどれだけ高くとも緩急自在で問題なく降りてこれる気がするのです。手のひらを棒から少し浮かしてしゅーっと自由落下にまかせてみたり、かとおもえばぎゅっと棒をにぎって高い位置から遠くの景色を眺めてみたり、それこそ足を踏み外すかもしれない梯子なんかよりよっぽど危なげなく扱えそうじゃないですか?もっと言えば宇宙ステーションからだって、大気圏をやりすごす装備さえ身につけていればつるつると棒を伝って地上に降り立てそうな気がします。すくなくとも僕の頭のなかではすべり棒の高さに物理的な限界はありません。

世界でいちばん長いすべり棒はどこにあって、どれくらい長いんだろう?ビル10階ぶんくらいの高さはあったりするだろうか?

なぜこんなことを考えているのかといえば、ここ2週間ばかり本当にオントローロのことしか考えていなかったからです。来週末には08が控えているし、ひとまず今週くらいは全然、まったく、微塵も関係ないどうでもいいこと、具体的にはすべり棒のことばかり考えて過ごしたいのです。

あとは最近見かけるようになったアルビノのスズメのこととかね。

2 件のコメント:

miwa さんのコメント...

本文に負けず劣らずの奇想天外な世界観、とても楽しかったです!
いい言葉と声と音にふらふらとついていったら、思いもよらない場所に立っているようなあの感じ。
色あざやかな場面が目の前に浮かぶような物語、とてもよかった!
オントローロは、ライブならではの良さを毎回すごく感じます。
また行きたいです!

ピス田助手 さんのコメント...

> miwaさん

そうおもってもらえたらいいなあ、
と願いつつ毎回おそるおそるなので
うれしいです。すごく。
いつもありがとう!!