今年中にできたらいいな〜とはもちろん夢見ておりましたけれども、なにぶんいろいろとタイミングというものがあります。その点に拘泥しないことこそが、細くとも長く続ける秘訣のひとつである、と大らかに構えていたらここにきて急転直下の展開です。
シリーズも早8作目となるアグロー案内 VOL.8 が、年に一度もあるとは断言しきれない稀有な実演会「アグローと夜」(おかげさまでチケットは完売です!)を前に、まさかのリリース決定と相成りました。
前回のVOL.7では「告知から配信まで10日しかない」と右往左往していましたが、あれくらいはなんでもなかったと今なら申せましょう。ぶっちゃけ今回はその比ではありません。何しろ配信日は11月15日(金)です。
7日後。
そして年に一度もあるとは言えない「アグローと夜」の7日前です。
また改めて書くつもりでいるけれど、収録される新作は、詩を書いたりそれを詠んだりしていたときよりも、すこし日がたって聴く今のほうが思い入れが深い、そんな仕上がりになっています。
制作過程のキャッチボールによって着地がここまで変わる、という意味ではシリーズ随一と言っても過言ではありません。僕がイメージしていたよりもはるかに高みに連れていってくれたというか、コップに入れた塩水をカズタケさんに預けたら海になって返ってきたようなものです。海水じゃなくて、海ですよ。嘘偽りなく、この曲は言葉を聴き終えてからが真骨頂であって、そりゃ目ん玉もスポンと転げ落ちましょう。
そしておなじみ、名探偵山本和男の新しいテーマでは、前代未聞の事件が起こります。
何しろ楽曲そのものが事件の現場になっているのです。
事件を描写しているわけではありません。曲それ自体が事件です。正直、まさかそんな着地をすることになるとは制作過程で想像もしていなかったし、当の僕らでさえ面食らっているところがあります。果たしてこれは解決するのか、しないのか、それとも新たな謎へと展開するのか、いずれにしても「そんなことある!?!?!?」という、他所ではまずお目にかからない、現実的にはほぼほぼ無理なアプローチになっているとおもうので、楽しみにしていてください。
いやーすごいわ、ほんと、いろんなことができるもんだなあ…(しみじみ)