2015年8月12日水曜日
いたずらに長けた妖怪が性懲りもなくやらかす話
のっけからこう申し上げては何ですが、僕は何ひとつトラブることなくライブに臨めた試しがほとんどない、という点で他の誰にも引けを取らない男です。ほとんどというのは大げさにしても、平穏無事に終えられたことのほうが圧倒的に少ないのはまちがいありません。きちんとリハーサルをしているにもかかわらず、いざそのときを迎えると「ごめんごめんお待たせ!」とばかりに原因不明のアクシデントが発生する仕組みになっています。いったい誰がどこで何のためにそんな仕組みを整えているのか知りませんが、その手際ときたらじつに鮮やかです。
ちょうど1年前のタマフル出演時における冒頭のちょっとしたつまずきをご記憶の方もありましょう。次のライブは年末の渋谷FAMILYでしたが、ここでも途中でトラックが曲の半ばで唐突に沈黙する不可解なつまずきがありました。その次はもちろん、オントローロ「-01」「00」です。「-01」には前のふたつとちがってわりと冷や汗ものの機材トラブルがあり、どうにかこうにか乗り切って「00」の前にはすっかり解消できていたものの、今度は「00」のリハーサルでしっかり詰めておいたセッティングがなぜか当日になったらきれいさっぱりリセットされていて、さすがにくらくらした記憶があります。何なら「-01」の開演10分前に屋上ですっ転んでしたたかに脛を打ち、人知れず負傷していたばかりかパンツまで裂けていたことをここに付け加えてもよろしい。とにかく一事が万事この調子なのです。人をイラッとさせるいたずらに長けた妖怪が常に僕のまわりをうろちょろしているとしかおもえない。
しかし日曜のオントローロ「01」では様子がちがいました。何しろ前回は開場時間になってもどたばたと泡を食っていたのに、今回はすべての準備が滞りなく済み、あろうことか30分前にはカウンターでのんびりお茶を飲んでいたのです。「え、なんで?おかしくない?」とおもわず訴えてしまいましたが、トラブるほうを通常とみなしているあたり、よくよく無事に慣れていないと申せましょう。われながら気の毒な話です。
とおもったら案の定、今回は途中で熱々のコーヒーをサンプラーの上にザブリとぶちまけました。それも、ちょっとかかっちゃった、というレベルでは全然なく、盛大にぶちまけています。上に挙げた数々のトラブルとはちがって今回のは僕本人による完全な人災ですが、最悪の場合回路がショートして音が出せなくなり、その時点ですべてが強制終了となりかねなかったぶん、危険度はこれまでと比較になりません。だいたいなぜライブ中に熱々のコーヒーを飲んでいるのだと言われると僕も弱りますが、その後ふたたび僕自身のしょうもないつまずきがあったことを除けばとくに支障もなく終えられたのはまったく幸運だったと言うほかありません。
そんな夜でした。
あとはおいでくださったみなさまが軽やかなきもちでお帰りになられたことを心から祈るばかりです。願わくばリーディングの面白さと新鮮な驚きをお持ち帰りいただいていますように。来てくれて本当にありがとう!前回以上にTRINCHグッズをお持ちの方が多かったのもすごくうれしかった!
次回は2週間後の「02」です。何ごともなくみんな満面の笑みで「たのしかったね!」となれるよう、今からでもお祓いにいっといたほうがいいのではないかと腕組みしながら黙考しております。
そしてさらにその次のために手ぐすねを引かれているみなさまには、暑さも和らぐ秋口にご用意できるはずですので、今しばらくお待ちくださいませ……!
※毎回同じようなことを書くのも気が引けるし、オントローロについての「脱いだらすごいんです」的なセルフボースティンは前回終了後のこことここにだいたい書いてあるのでそちらをご参照ください。(手抜き)
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3 件のコメント:
至福の日曜の夜でした。ありがとうございます。いまだ余韻に浸ってます。
ライブ翌日に、海外留学する同僚の壮行会で大吾さんライブ自慢をしたら、その同僚が大吾さん好きだったことが判明!昨年パシフィックリム4DXを見るため名古屋までともに旅した仲だったのに、灯台下暗しすぎでした。
いつか行ける日が来ると良いなぁと思いながら、もしかしたら、その内ライブDVDが出るのでは?などと妄想する毎日です^ ^
無理のないペースで、ボチボチと長く続けていただけるとありがたいです^ ^
> しろふわこさん
どうもありがとう!
しかしその縁はちょっとすごいですね……
仲良しなのもむべなるかなというかんじです。
いつかお二人でおいでくださることを願って!
> チムチムチェリーさん
DVDはまあアレですけども
なるべく続けていくつもりです。
いつもありがとう!
お目にかかれる機会が巡ってきますように!
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