僕が知るかぎりでも十数年前からこの交差点は「Takadobashi」だったから、おそらくここに信号機が設置されたそもそもの初めから(いったい何十年前だ?)ずっと「Takadobashi」だったに相違ありません。
「高戸橋」は交差点の北側にかかる橋の名です。橋にはひらがなで「たかとばし」と刻まれています。高田と戸塚を結ぶから高戸橋であって、じっさい橋にでかでかと書いてあるのだからこれはもう、議論の余地なく「たかとばし」です。それがなぜ数十年の長きにわたって「Takadobashi」になっていたのか?僕もこのへんの地理にそう明るいわけでもないし、訂正されるまでずっと「たかどばし」だとおもっていた口です。
単純に考えれば誤発注ということになりましょう。しかし誤発注ならとっとと再発注すればいいし、肝心の読みがまちがっているのだからむしろしなくてはならないはずだし、だいたいテープで上からぺたっと貼るだけならやろうとおもえばそれこそとっくの昔にできたはずです。ローマ字表記がローマ字表記の意味をなしていない(!)のにそれをせずにいたということは、最近まで気づかずにいたか、でなければとっくに気づいていたけれども火急ではないと後回しにされていたかのどちらかしかありません。まちがいと言ってもふつうに通じるし、支障もない。タスクとしての優先順位が低いのもなんとなくわかります。
そしてご覧のとおりこの信号、LEDです。つまり電球式から信号機自体を一新する機会があったということであり、訂正するならこれ以上のタイミングはありません。にもかかわらずやはりスルーされています。このタイミングで差し替えたプレートが間違っていた可能性もありますが、テープが貼られたのはわりと最近のことであり、なぜそこに年単位のタイムラグが生じるのかという疑問は消えません。
そんだったらもうそのまま未来永劫「Takadobashi」でいってくれよ、と僕はおもうのです。地名としては「たかとばし」だけど、交差点の名は「たかどばし」でいいじゃないか?何か問題があるのか?ないからずっと放置されてきたんじゃないのか?なぜ今ごろになってシールで応急処置を施さなくちゃいけないんだ?数十年後に応急って、ぜんぜん応急になってないじゃないか。それに今となっては「たかどばし」で認識している人のほうが断然多いはずだし、数十年それで通してきたのならこの交差点においてはむしろ「Takadobashi」のほうにこそ正当性が生じそうなものです。それでもなお訂正する必要があるとしたら、その理由はなんなんだ?
オリンピックがあるからじゃないのと言われて納得しかけたけど、訂正しないと困ることがあるかといったら何ひとつ(何ひとつです)ありません。TakatobashiだろうがTakadobashiだろうが「ああ、高戸橋ね。はいはい」で済むじゃありませんか。そういうわけにいかないと言うなら、応急処置なんかで済まさずにせめてちゃんとネームプレートを差し替えたらどうなんだ。意味があるようなないような煮え切らない仕事をしやがって!
とまあそんな埒もないことを、この交差点を原付でぶーんと走り抜けるたびに悶々と考えるのです。
2 件のコメント:
母校の大学があった江古田は、駅名では「えこだ」ですが元々は「えごた」だったとそうな。今、私が住んでいる「尾久」は、地名では「おぐ」でも駅名は「おく」。秋葉原もかつては「あきばはら」だったと聞くと、各地で濁点問題がぼっ発?しているようですなぁ。かといって、わざわざ訂正する理由にめぼしいものは見つかりませんが、あえて考えるなら占い的な…?
> ちゃりこさん
わりと近いので知っているのですが
「えごた」はまだ公園の名前にのこってますよね。
そんなふうに共存してるほうが自然だと僕はおもいます。
……占い?
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