「THERMOS」ってあるでしょう?
あの、タンブラーとか、スープとかゴハンの保温容器とか、温かいものを温かいまま、冷たいものを冷たいまま持ち運べるステンレスボトルというか、魔法瓶というか、そんなのをいっぱいつくってるブランドで、日本で言ったらタイガーとか象印みたいな、そういう売り場にいくとかなり幅を利かせてるから絶対目にすることになるんだけど、ええい、なんだこのまどろっこしい説明は。
すくなくとも、ふだんから飲みものを持ち歩く人なら知っているはずだとおもうのです。ていうかこんな必死に念を押さなくてもポピュラーだよね?
こんなの
それでね、雑誌をぺらぺらめくっていたら、その広告をみつけたのです。
わッ何このシェイプすっごい可愛い!さすがTHERMOSだ、やるなあ!これほしい!とおもったけど、僕がぺらぺらとめくっていたのはアートワーク用にストックしている古い雑誌なので、これと同じ型はまず廃番になっていると考えるほうが無難です。でもほしい。いいなあ、これすてきだなあ、めちゃ洒落てる、大体いつのデザインだこれ、と改めてよく見てみたら
1930年……
昭和5年だよ!戦前!戦前!
昭和5年にステンレスボトルがあってしかもこのデザインですよ!
おまけにロゴがまったく変わってない!こんな前からこんなカッコいいロゴ使ってたの!?象印なんてこんなに変わってるのに!最初の象なんか劇画調じゃないか!
前と後ろと、どっちが未来なんだかわからなくなるな……
…とまあ、こんな具合でアートワーク製作中に打ちのめされていたわけです。
今年に入ってからひたすら歩みつづけてきたそんな死の行進も、ようやくエンディングに突入しようとしています。オーディオビジュアルのときだって全然間に合わない!と言って大騒ぎしていたのに、今回はそれに輪をかけて予定が押しまくり、いまだ手元に資材がほとんど揃っていないのだけれど、あれから4つも年をとったぶん、かかとの角質同様ぶ厚くなった面の皮でいけしゃあしゃあと更新する初夏です。ご機嫌いかがですか。なんかもういろいろすみません。全部すみません。
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先にも書いたように何しろアイテムがほとんど手元にないので、見た目というか内容についてはひとまず脇に置いておくしかないのですが、そも特装版とは何ぞやという基本的なところからして放ったらかしていたような気がするし、ご存じない方のためにやはりここで改めてご説明せねばなりますまい。
「小数点花手鑑<特装版>」とは、アマゾンやショップで流通するアルバム単体の通常版とは異なり、グラフィックやテキストの要素を目いっぱいつめこんだ、超好事家仕様のデラックス版です。音楽だけでなく、その世界観をもうすこし複合的な形でまとめています。
そしてそれは、
・レーベルの拠点でもある渋谷Flying Books店頭、もしくはレーベルによる直接の通販でのみ、お求めいただけます。
・500部限定で、価格は3,500円+税です。(通販の場合はこれに送料がかかります)
・001〜500までのシリアルナンバーが振られています。
・同梱されるアイテムのうち、ひとつはそれだけで一読の価値ある「取扱説明書(8ページ)」です。曲解説によくある思い入れとか、そういうのはほとんどありません。言葉それ自体のおもしろさとか楽しさで言ったらアルバムよりもむしろこっちに凝縮されているし、半分は完全にフィクションです。
下に挙げるのは前回(オーディオビジュアル)の特装版ですが、率直に言って今回のほうが圧倒的にハイクオリティです。前回のをお持ちの方なら、しょんぼりとため息をつくことは絶対にありません。
<参考画像:オーディオビジュアルの特装版>
通販にかんしては、準備が整い次第、メールオーダーによる予約という形で受付を開始することになるとおもいます。発送は6月の中旬ごろの予定です。
オーダーフォームもご用意する予定ではあるのですが、何しろ4年前は忘れたころにポロッと、そして考えうるかぎり最悪のタイミングで公開したくらいなので、それくらいのものとしてフワッと受け止めておいてもらえると僕がすごく助かります。このもたもたぶりと手の回らなさぶりが小林大吾ぽくていいよね!
ご存知の方には目新しい情報がなくてごめんなさい。どうか今しばらく、お待ちくださいませ。
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