ある日、新聞の天気欄を見ていてふと、妙なことに気づいたのです。1週間分の各地の天気と降水確率がざっとまとめられてるんだけれど、あちこち見比べていたらどうもこう、釈然としないものがあります。どこの土地かは問題ではないので、予報部分だけ抜き出してみましょう。
A くもり 降水確率60%
B くもりときどき雨 降水確率50%
傘がより必要とおもわれるのはどっちだろう……?
降水確率だけみれば(A)です。でも全体の天気で言うと(B)にははっきりと雨マークが表示されています。図だけではピンとこないかもしれないので、カジュアルなタメ口に言い換えてみましょう。たとえば天空を司る神であるゼウスがこう言ったと考えるのです。
A 「くもりだけど……降りそうだな〜」
B 「雨マークあるけど、どうかな、降らないかも」
釈然としないと先に申し上げた理由がこれでおわかりいただけましょう。目安としての予報のはずなのに、どちらかというときもちの問題のようにも見受けられます。ダイゴくん、降水確率ってのはそういうことじゃないんだよ、と物知りな御仁が仰るかもしれませんが、僕としては「それがどうしたこのすっとこどっこい、お帰りはあちらです」とご退場願うほかありません。大人の論理でうまいこと丸めこまれるのはご免です。
こんな例もあります。
C くもり 降水確率10%
D 晴れ 降水確率40%
いえ、もちろん言わんとすることはよくわかっているつもりです。降らないくもりもあれば、降る晴れもある。そのとおりです。これをおかしいと言うつもりはありません。ただ、その理屈を押し進めたその末端には、こういう可能性もあるということになりはしませんか?
E 晴れ 降水確率100%
理論的にはありうる話です。ここまでくるとさすがにヘンだなという気もするけれど、ありうるのだからしかたがありません。僕らとしては全方位的な心構えで準備をすることになりましょう。要は降っても晴れてもいいようにしておくのです。しかしだとすると365日それでいいじゃないかということになるし、そもそも何のために明日の天気を知ろうとしているのかわからなくなってくるじゃないですか?
というか今まで考えたこともなかったけれど、ひょっとして僕らはすでにうまいこと丸めこまれてるんだろうか?どんな天候でも実はおおむねカバーできている、フレキシブルな予報によって?
F 雨 降水確率0%
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