2009年2月28日土曜日
ムール貝博士のパンドラ的質問箱 その86a
今週いっぱいと予想しながらいまだにケリがついていないのですが、元気です!わりと!たとえカラ元気だとしても、元気にはちがいない。ギターに対するエアギターのような
?
…なんかたとえかたをまちがえた気がするな。
*
ザ・きっちょむズさんからの質問です。(ペンネームはムール貝博士がてきとうにつけています)どうもありがとう!サッチモズのライバルとして知られる浜松町のコーラスグループです。
Q: 詩の音楽制作の他にもデザインをされてますが、あれは所謂アナログ(手描き等)で作成されているのですか?僕も仕事で制作関係なのですが、どう制作されているのか気になりまして・・・。
ホームページ本体の階層の奥の奥にひっそりとあるアーリーワークス(fisheye3という項目です)を見てもらうとわかるとおもいますが、平面構成における僕の原点は具象的なコラージュというか、印刷媒体や色紙をハサミでちょきちょきとやって紙に貼りつけることにありました。手っ取り早く、安価で、しかも見た目もそれなりに仕上がる、いたれりつくせりの手法だったからです。
だから今でも基本は紙と鉛筆とハサミの3点セットです。そこにPCがアシスタントとして加わると、だいたいあんな感じになります。3点セットのあまりに原始的なたたずまいにくらべて、PCは新しすぎるうえに完璧すぎるので(性格わるそうだな)、その仲をどう取り持つかという部分がとても大事です。幾何学図形なんかはPCのほうがよほど早いし精確なんだけど、そういうのってなんとなくいけすかないし、いつも同じ結果しか生んでくれないので、リハーサルみたいな形でしかつかいません。仲間ではなくアシスタントと表現したのは、そのためです。そういうバランスがつかめてきたのも、じつはごく最近のことなんだけど。
僕にとってデジタルは「変換されたアナログ」でしかありません。それは、そうあってしかるべきみたいな個人的な哲学というよりも、僕にとってデジタルのみでの作業が致命的なほどに向いていないからです。一時期はなんとかやってみようといろいろ試したんだけど、やっぱりダメでした。短所を克服するよりも長所を伸ばすほうが前人未到の地に辿り着きそうな気がするので(克服のゴールは他人と同じラインに立つことでしかないからです)、これはこれでもういいやとスッパリあきらめています。ビートをつくるときにDTMソフトではなくMPCをメインに使うのも、これと大体おなじ理由です。
どこにでもある材料と、誰にでもできるシンプルなやりかたで、真似のできないじぶんだけの世界をつくること。デザインにかぎらず、僕が何かをつくろうとする際に持ち出すルールがあるとすればそれがたったひとつのルールです。
と書けばほら、紙と鉛筆とハサミがなんだかスペシャルな道具に見えてきませんか?
A: 手でしょりしょり描いたり、ハサミでちょきちょきやったりしています
たぶんいちばん知りたいのは「じゃあアナログとデジタルの仲を実際にどう取り持っているのか?」ということなんだとおもうけど、それはもちろんないしょです。
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ザ・きっちょむズさんからはもうひとつ質問をいただきましたが、長くなったのでまた2回に分けましょう。
dr. moule*gmail.com(* を@に替えてね)
その86bにつづく!
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