2026年9月25日金曜日

ムール貝博士のパンドラ的質問箱 その494



ダンス・ウィズ・カルピスさんからの質問です。(ペンネームはムール貝博士がてきとうにつけています)


Q. 死ぬまでにやりたくないことをひとつあげてください


一般的な指向の裏をかく、いいアプローチです。人生においてはまず十中八九、やりたいことのほうに焦点が当たりますからね。どんな手を使ってでも逃げ切る強い意志が求められる点では、絶対にやりたくないこともまた前向きな気がしてきます。

それでいうと僕の場合はバンジージャンプですね。何しろ物心ついたときからずっと高所恐怖症を患っています。4階くらいの高さまでなら平常でいられるんだけれど、それ以上になると途端に怖くなるのです。

ただ、どこで恐怖が発動するのか、その線引きはいまだに判然としないところがあります。たとえば、高層ビルは問答無用でダメなのに、どういうわけか飛行機は平気です。ロープウェイとかリフトは昔から大好きなので斜面ならいけるかと思いきや、富士山くらいになると8合目あたりから急にめちゃめちゃ怖くなります。またちょっと意外なところでは、水深が5m以上あるプールも怖いです。そんなプールがどこにあるんだとお思いでしょうが、かつての代々木オリンピックプールがそうでした。浮いてるし、泳ぎも何なら人より得意なのに、なぜでしょうね?

言うまでもなく、絶叫マシンもダメです。少なくとも楽しいと感じたことはかつて一度もありません。僕にとってはその極北がバンジージャンプということになります。大金を積まれてもやりません。もし飛ぶことがあるとすれば、それを上回る恐怖と天秤にかけたときだけです。たとえば無慈悲な強盗に人質をとられて「飛ばないとこいつの頭をピストルで吹っ飛ばすぞ!」みたいな状況だったら、迷わず飛ぶとおもいます。どう考えても、大切な人の頭が吹っ飛ばされること、その後を生きることのほうが圧倒的に怖いからです。逆に言うと、それくらいの状況に追いこまれないかぎり、まずやらないとおもう。

そんなこともあって、いわゆるタワマンの高層階には1ミリも魅力を感じたことがありません。10階だって勇気がいるのに、30階とか本当に意味がわからない。百歩譲って所有することはできても、住むのはムリです。実家がそんなところに引っ越したら金輪際近寄らなくなるのはまちがいありません。森美術館だってすごくいい美術館なのに、53階にあるという理由で敬遠してるくらいなんだから。(なぜいい美術館であることを知っているのかといえば、一度だけ行って、あっやっぱむりだこれ、となったからです)

それでなくとも僕は裸足で土をふむ感覚が大好きなので、天空よりもむしろ地に足のついた暮らしでありたいものだと、つくづく思います(物理的な意味で)。ラピュタなんか住んでられんわ。


A. バンジージャンプです。


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その495につづく!

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