2024年2月9日金曜日

ムール貝博士のパンドラ的質問箱 その415


瓢箪からトマホークさんからの質問です。(ペンネームはムール貝博士がてきとうにつけています)


Q. 一人暮らしなのに、つい勢いであまりにも巨大な三浦大根を買ってしまったので、その使い方を教えてください。


何しろ一人暮らしでは誰も止めてくれないので、勢いで巨大な三浦大根を買ってしまうことがよくあります。どうせなら巨大な三浦大知がよかったと枕を濡らす夜もしばしばです。しかしいつまでもめそめそと大知くんを想っていても仕方がないので、ここはやはり目の前にある大根と向き合うことに集中しましょう。

圧倒的かつ順当な用途としては、やはり食べることです。生でもいいし、漬けてもいいし、蒸しても煮ても焼いても美味しくいただけます。食べ切るには大きすぎてちょっと多い場合は、大根を削って箸にしたり、くり抜いて茶碗にするのもよいでしょう。彫刻ができるのも、ほうれん草のような軟弱な連中には真似のできない、大根の大きな強みのひとつです。

大根は半分に切ると、スマートスピーカーによく似ています。テーブルに置いて、ときどき話しかけてみましょう。もちろん大根なので反応はしないはずですが、そうとも言い切れないのが人生のおもしろいところです。当たり前のように話しかけていると、そのうち大根も答えるのが当たり前のような気になるかもしれないし、ならなかったら食べてください。

大根には桂むきという切り方があります。くるくると回転させながら切れないように1本の帯をつくる手法ですが、これを道路の白線として使用するのも一興です。2車線を4車線にしたり、何もないところに停止線を引いたりして遊びましょう。自分が渡りたいときにだけ使うマイ横断歩道なんかも夢があっていいですね。

積もる雪にさわりたいけどちょっと冷たいしな、という時は大根をすりおろすとその代用になります。もちろん雪だるまも作れるし、温めても融けません。これは雪にない最大の長所であり、代用でありながらむしろ雪を凌駕している点でもあります。大量にすりおろせば、ゲレンデとして真夏にスキーやスノーボードを楽しむことも夢ではありません。

もちろん鈍器としても有効です。いけすかないやつの脳天めがけて垂直に振り下ろしましょう。大根が勝つか脳天が勝つか、目にもの見せてやりたいところです。

身長と同じくらいのサイズなら、身代わりの術にも使えます。ここぞというときに素早く入れ替わりましょう。問題があるとすればどうやって持ち歩くかですが、それは持ち歩く人間の問題であって大根の問題ではありません。

もちろん、危機に直面して瞬時に身代わりの術を繰り出せるほど忍術に長けていない人もいます。僕もその一人です。その場合には、夜のお供として抱き枕に転用しましょう。食べてしまいたいという口説き文句がぴったりの素敵なパートナーです。いい夢が見られるのは間違いありません。

大根は水に浮きます。難破時の救命ブイとして使うこともできるでしょう。この場合、大きければ大きいほど功を奏します。あるいはぜんぜん役に立たないかもしれませんが、それはつかまる人間の問題であって、大根の問題ではありません。

この中で一つ選ぶとなったら、僕は鈍器にします。首尾よくぶちのめした後は美味しく食べることもできるし、栄養にもなるし、なおかつ証拠が隠滅できて一石四鳥です。言うことありません。


A. 鈍器として使えます。




質問はいつでも24時間無責任に受け付けています。

dr.moule*gmail.com(*の部分を@に替えてね)


その416につづく!

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