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2008年2月28日木曜日
ムール貝博士のパンドラ的質問箱 その29
幸せの黄色いトンカチさんからとてもささやかなしつもんです。(ペンネームはムール貝博士がてきとうにつけています)
Q: 大吾さんは眼鏡をかけていますか。また血液型は何型ですか。
眼鏡、かけてますね。もうちょっと若いころはコンタクトで髪もかるく脱色(!)してたのだけれど、桜木町でちょっとだけ営業の仕事をしてたとき女子高生に…ってここまで書いてなんだけどきゅうに恥ずかしくなったので勘弁してください。やれやれ。なんだって過去ってのはこう触れられたくないものばかり積み重なってるんだ。振り返るたびにめまいがする。
でもひょっとしたらもう、ご存知かもしれませんね。露出が少なくてすみません。でも、もともとさらすような見目でもないし、やせてて眼鏡かけてる人ってだいたいみんな同じに見えるから、必要なら適当な人をみつけて代用してください。
血液型は、Aです。と答えておくとわりと「あーわかるー」と言ってもらえるのでそういうことにしています。以前「えーみえなーい!もういっかい検査してもらったら?」と言われて以来、二度と正しい血液型なんか言うものかと固く心に誓った僕です。
*
そんな幸せの黄色いトンカチさんは「手漕ぎボート」に1票を…投じてくれたんですよね、これは?ポロンてかんじでなんとなーく書いてあったので加算しておきますね。どうもありがとう!
おお…とうとう並びました。
バミューダ 6
ボート 6
話咲く 5
蝸牛 5
紙屑 3
ユリイカ 3
アンジェリカ 2
腐草為蛍 1
*
質問箱、1週間くらいのつもりだったけれど、1ヶ月まるまる費せてしあわせです。ありがとう!というかよくもまあこんな分量をほぼ毎日…
dr.moule*gmail.com(*の部分を@に替えてね)
その30につづく!
2008年2月27日水曜日
ムール貝博士のパンドラ的質問箱 その28
車をペットとして飼うへんな夢をみました。エンジン音の高低と強弱が感情をあらわしていて、小型犬くらいの大きさでした。でも車なの。
*
投げられた餃子さんからのしつもんです。(ペンネームはムール貝博士がてきとうにつけています)手漕ぎボートの歌詞がそう読めるとのことですが、言われてみるとたしかに読めます。なるべく蹴飛ばさずにおいしくいただきたいものですね。天龍の餃子がすごくスキです。
Q: エイミーはその後、元気に鋭利な言葉を手玉にとっていますか?
「いちど死んで生き返ったエイミーさんです」
「人をゾンビみたいに…」
「ほとんどゾンビだよ」
「しつれいだなあ!ナウシカみたいなかんじがいい」
「分相応ってものがある」
「ちょっと…どういう意味かな」
「手玉にとってる?」
「んーん、とってない」
「とってないの?」
「さわるものみな傷つけちゃうからね」
「ギザギザハートだ」
「わかってくれとは言わないけど」
「おもしろいけどそれは困る」
「どうして?」
「だれも望んでないよ、まるくなったエイミーなんて」
「まるくなったつもりはないけど」
「だって手玉にとってないんでしょ」
「ぜんぶ配下におさめたよ」
「それを手玉にとるっていうんだよ!」
「パックス・ロマーナ(Pax Romana)ってかんじ」
「のし上がったね…」
「平和主義者なの」
「ものは言いようだ」
「イラクが教訓」
「恐怖政治じゃないか!」
「拷問とかはしません」
「あたりまえです」
「あってもせいぜい口封じくらい」
「やめなよ!」
「平和って善悪とあんまり関係ないのよね…」
「サラッとそういうこと言わないでよ」
「川が流れるためには両岸が必要なの」
「かなりきわどいことを言ってる気がする」
「そう?」
「3年後には王国を築いてそうだな…」
「ハートの女王って言いたいんでしょ」
「ノーコメント」
「どこか変わったようにみえる?」
「いや、みえないよ。お変わりなしだ」
「鋭利な言葉もそうなんだけど」
「なに?」
「モノは使いかたを覚えると却って使わずにすむこともあるの」
「なるほど」
「奥の手くらいが効果的」
「そうなの?」
「ふふふ。そうありたいってこと」
「たしかにそうなってるような印象はあるよ」
「ご満足?」
「エイミーが変わってないのはよくわかった」
「そんなすぐには変わりません」
「安心したらひっこめてた心配がまた頭をもたげてきたよ」
「またひっこめればいいじゃない?」
A: 手玉どころか、配下におさめたもようです。
*
さて、投げられた餃子さんが選んでくれた1曲は、「手漕ぎボート」です。どうもありがとう!全曲レース、うまい具合にバランス良く並ぶものだなあ。このまま質問がこなければ、最終コーナーを曲がることになります!佳境ですね。
バミューダ 6
話咲く 5
蝸牛 5
ボート 5
紙屑 3
ユリイカ 3
アンジェリカ 2
腐草為蛍 1
*
dr.moule*gmail.com(*の部分を@に替えてね)
その29につづく!
2008年2月26日火曜日
ムール貝博士のパンドラ的質問箱 その27
今週末は名古屋鶴舞K・D Japon でライブです。いまだに「来てね!」と胸をはれないわたくし。
*
スペランカーの骨折さんからのしつもんです。(ペンネームはムール貝博士がてきとうにつけています)ごぞんじ史上最弱の冒険家ですね。
Q: 3月15日のタワレコ新宿でのライブが楽しみなのですが、もし仕事が入った時に、何かうまい言い訳は無いものでしょうか。
どうもありがとう!たのしみと言われると、どうもギクリという焦りと冷や汗を抑えられないのだけれど、がんばります。とりあえず質問がライブ前にお答えできてよかったです。
さて、言い訳ですが、それを考える上でだいじなのは、まず「ぜんぶバレてます」というひじょうに大らかな基本前提です。バレずにすむ場合も往々にしてあるとは思うけれども、それでは「バレたらマズい」というじつに当たり前のリスクを回避することはできないし、却って楽しみを半減させることになりかねません。そう考えると、バレない言い訳という考えかたはめんどくさいことこの上ないのです。
したがって、はじめっからバレてるんだけど、しようのないやつだとため息まじりに受け入れさせる、これこそ言い訳の本来あるべき正しいかたちと言えましょう。百戦錬磨の老獪な政治家なんかはこの道の達人です。かかるはずのない光熱水費に500万も計上していた理由を問われて、「おいしい水が…」と答えるかんじですね。うーん、それじゃしかたないな。ゆるす!
それはともかく、例によっていくつか考えてみましょう。
1. 「ヘッドハンティングを断りにいく日なんです」
2. 「ジョニーを2時間待ってたんです」
3. 「証拠を隠滅しないといけないんです」
4. 「おふくろが生まれるんです」
5. 「マジで恋する5秒前なんです」
6. 「わしが男塾塾長江田島平八である」
7. 「パー子はパー子でもパーマン3号のほうなんですよ!」
8. 「美容院予約しちゃったんです、韓国の」
9. 「ジクロルボスが…」
10. 「おいしい水が…」
…われながらパッとしませんね。どれも言いかたによるとおもうけど、せっぱつまったかんじで「マジで恋する5秒前なんです!」って真剣に言われたらかなりの確率でゆるしてしまう気がします。ただ「じゃあ5秒待つよ」って返されたら一巻の終わりです。
「おふくろが生まれるんです」というのはなんだかよくわからないけど、あとからジワジワきます。だからなんだと言われるとちょっと困りますね。「何って、だから生まれるんですよ、おふくろが!」っていつものように逆ギレするしかない。
30代なら、男塾もアリです。
「ヘッドハンティングを断る」というのはひょっとしたらものすごく有効かもしれないとおもってちょっとガッツポーズをしかけたんだけど、「断る必要ないぞ」って言われてしまったらそれこそ一巻の終わりであることに気づいて上げかけた腕をそっと下ろしました。そんなこと言う上司のいるとこで働くほうがまちがってるとはいえ、精神的なダメージは計り知れません。
この際上司を誘っちゃうというのはどうでしょうね?
*
スペランカーの骨折さんが1票を投じてくれた曲は…「蝸牛の憂鬱」ですね。どうもありがとう!あ、追い上げてきた。
バミューダ 6
話咲く 5
蝸牛 5
ボート 4
紙屑 3
ユリイカ 3
アンジェリカ 2
腐草為蛍 1
*
しらないうちに三寒四温ゾーンに突入していた今宵も質問はおまちしています。
dr.moule*gmail.com(*の部分を@に替えてね)
その28につづく!
2008年2月25日月曜日
ムール貝博士のパンドラ的質問箱 その26
ねてもさめてもSUIKAです。とうとうきのうは考えこんだままソファで眠りこけてしまいました。どんなに追いつめられても布団への愛撫は忘れないと書いたばかりなのに、なんてことだ。
*
ボンゲンガンバンガラビンゲンさんからのしつもんです。(ペンネームはムール貝博士がてきとうにつけています)モダンチョキチョキズですね。あのころは「おかずな夜」を楽しみに生きてました。どうもありがとう!
Q: 年下のマジメなエンジニアの少年と年上の静かで美しいものを作る芸術家の両方にプロポーズをされたんだけれどどうしたらいいと思う?
これ、実話だとしたらすごい話ですね。ひとりの伴侶をみつけるのだって大変なのに、贅沢な悩みです。なんかもう、どっちだっていいじゃないかという気がしなくもないですが、言い換えると、手堅くいくか大博打に出るかということですよね、おそらく。しかも少年がわりとあっさり紹介されているのにくらべて、芸術家についてはさりげなくその魅力が一筆添えられているところを見ると、現時点では多少芸術家のほうに分があるようです。悩ましいですね。ある意味ここが人生のハイライトと言えるでしょう。いつにもまして慎重な判断が求められます。
ふむ。そうですね、僕は福しんに行くといつも別のメニューを検討しながら結局チャーハンセットを注文してしまうほど保守的な男なので、この場合迷いはぜんぜんありません。どう考えても、まじめなエンジニアです。基本的に美しいものは心しか満たしてくれません。他の多くの良心的な人生からすると、芸術家なんてのはいつだって崖ふちを目隠しで歩くような人生です。抽象的なことばかり口にするし、定職も持たずにぷらぷらしやがって、そのくせ頑固で人の言うことなんか聞きゃしないんだから、くそ、ぜんぶ自分に跳ね返ってくる気がするな。いいかげん目を覚ましなさいと、まっとうなことを言えば言うほどじぶんのキズが広がる気がするのはなぜだ?
ともあれ、手堅くいって損することなんて何もない。そうですよね?
ここで気になるのは、10代でありながらいっぱしのエンジニアをつとめているこの少年もまた、じつは天才肌なのではないかということです。もし仮にそうであるなら、話は俄然おもしろくなってくるというか、質問の意味合いががらりと変わってきます。マジメではあるかもしれないけれど、いつどんな閃きと衝動にとらわれるかわかったものではありません。ボヤッキー並みの天才エンジニアと究極の美を追い求める芸術家では、 Dead or Alive どころか Dead or Die です。どっちを選んでも破滅まっしぐらと相成りましょう。お気の毒さまというほかない。
しかしまあ、どのみち破滅の道を歩むのであれば、ここはやはり思い切ってひとりにしぼり、バチンと決断を下したいところです。ではどうするか?
条件が対等である以上、ここは決闘しかありません。剣なりピストルなり、あるいはマリオカートなりで正々堂々チャンチャンバラバラと渡り合ってもらうのがもっとも公正で手っ取り早い。凄絶な死闘の末に片方がぽろりと命を落とすのであれば、なおさらです。選択の余地がなくなるわけだし、この上ない大団円で幕を閉じることになります。ハッピーエンドでないことに異論も噴出しそうですが、あいにく破滅の道はすでにこの時点から始まっているのです。何かを得れば代わりの何かを失う、これすなわち盤石なる自然の摂理であります。
A: 真昼の決闘
運命の行方を決める晴れの舞台は、巌流島が良いでしょう。勝つのはたぶん、遅れてやってくるほうです。あと、一応決戦なのでできたら金曜日を選んでください。健闘を祈ります。幸あれ!
*
そんなボンゲンガンバンガラビンゲンさんは「手漕ぎボート」を選んでくれました。どうもありがとう!1曲まるまる、そらで言えるなんてスゴいですね。僕本人なのにいまだにトチってます。
バミューダ 6
話咲く 5
蝸牛 4
ボート 4
紙屑 3
ユリイカ 3
腐草為蛍 1
アンジェリカ 2
*
新聞の見出しにあった「春の嵐 3人死亡」という語感のギャップにぎょっとする月曜日です。
dr.moule*gmail.com(*の部分を@に替えてね)
その27につづく!自作自演も間近です。
2008年2月23日土曜日
ムール貝博士のパンドラ的質問箱 その25
僕の母親と妹は、コメダを知っていただけでなくあまつさえシロノワールも食べたことがあると平気でのたまうので、あいた口がふさがりませんでした。いったいどうなってるんだ?
*
百万枚の皿(ロシア製)さんからのしつもんです。(ペンネームはムール貝博士がてきとうにつけています)新宿タワレコに1枚だけひっそりと残されていた例の初回限定版を手に入れてくれたんですね!書いてみるものだなあ。どうもありがとう!
Q: 眠いけど寝てはいけない時、珈琲以外に何を飲めばいいでしょうか。
コーヒーを飲みつづけていたらカフェインが効かなくなってきたということですが、漫画家をされてるそうなので、これはともすると暮らしに重大な影響を及ぼしかねない、切実な問題です。かく言う僕も、いまや寝る前に0.5リットルのコーヒーを摂取しても問題なく熟睡できる体質になってしまっているので、きもちはじつによくわかります。数時間の惰眠によって失われた信用を取り戻すのは生半可なことではないし、フラインスピンレコーズの馬車馬として今日もこき使われている僕にとってもまったく、他人事じゃありません。
しかしこう言ってしまってはミもフタもないけれど、ねむたいときは眠るのがいちばんです。惰眠の権威である小林大吾がその名に誓って言うのだから、まちがいありません。現に僕はどんなに期限が押し迫っていても布団への愛撫を忘れないし、それによって生じたもろもろの重大な影響に対しては、烈火のごとく逆ギレすればよいのです。もちろん、何もかも失って路頭に迷う可能性を正面から受け止めた上での話ですけれども。
だいたい、ねむたいのに寝てはいけないなんて、どう考えたって理不尽な話です。そんなこと言ってるのはホモサピエンスだけですよ。これだから大人の社会は困る。
したがって「コーヒーの代わりに飲むもの」といったら、これ以外に考えられません。
A: 睡魔の要求をのむ
それはそれとして、これよく誤解されがちなのだけれど、じつはコーヒーなんかより紅茶や緑茶のほうがよっぽどカフェインは濃いというちょっと意外な事実はご存知でしたか?うろおぼえなので何とも言えないけれど、紅茶は1.5〜2倍くらい、緑茶はたしか場合によってはコーヒーの4倍くらいのカフェイン濃度を持っているはずです。眠気ざましの代名詞みたいに言われているわりにコーヒーってぜんぜん大したことないのだ。
それから、コーヒーで言うなら、焙煎が深くなればなるほどカフェインは失われます。深煎りのエスプレッソよりも、浅煎りのモカのほうがカフェインの含有量が高い、というわけですね。だって濃いめのコーヒーは効くじゃない、とお思いかもしれませんが、それは単純に豆の量が多いのであって焙煎の度合いとは関係ありません。エスプレッソの濃さは豆の量ではなくて焙煎の深さからきているので、カフェインはむしろグッと減るのです。
浅煎りによってその持ち味を引き出されるのは、とくに酸味に特徴があるモカやキリマンジャロといった豆なので、眠気ざましとして買うならこのへんをためしてみるのもひとつの手かもしれません。
ちなみに僕はリポビタンDとか、栄養ドリンクの類いってほとんど飲んだことないです。あんまり考えたことなかったけど、どんな局面でもつねに覚醒より睡眠を選んできたことがこれでよくわかりますね。それとも、栄養ドリンクなり何なりであのとき覚醒をちょっとでも保っていたら、失わずにすんだものもあったんだろうか?
*
百万枚の皿(ロシア製)さんは「蝸牛の憂鬱」をだいじな1曲に選んでくれました。どうもありがとう!だいぶバラけてきましたが、まだもう少しだけ順位の変動がありそうです。ただこれ、ひょっとしてアルバム中に群を抜く1曲がないってことなんじゃないのか、と最近はちょっと思わなくもありません。
そんなことない!
とおもいたい。
バミューダ 6
話咲く 5
蝸牛 4
紙屑 3
ユリイカ 3
ボート 3
アンジェリカ 2
腐草為蛍 1
*
現時点で残っている質問は、あと7つです。ホントにぜんぶ答えてるんだってば!
dr.moule*gmail.com(*の部分を@に替えてね)
その26につづく!
2008年2月22日金曜日
ムール貝博士のパンドラ的質問箱 その24
あぜ道の女王さんからのしつもんです。(ペンネームはムール貝博士がてきとうにつけています)
Q: 小林大吾さんはお酒を飲まれますか?酔っ払うとどうなりますか?
ここでもときどき触れている気がするけれど、残念ながら僕は酒をのみません。100%の下戸というよりも、のまなくてもぜんぜん平気という感じですね。ことアルコールに関してはじつに燃費のよい男です。なので、ときどき思い出したようにのむことはあっても、「じゃ飲み行くか!」ということにはほとんどなりません。古川プロデューサー(FKPD)でさえ、僕がまともにお酒をのんでいるのを見たことはないはずです。
お酒にまつわるおもしろおかしいエピソードをご披露できなくてすみません。でも酔った勢いでしでかしてしまう類いの行為は、しらふでもさらりとこなせるタイプなので、ある意味ぜんぜん問題ないです。鼻息を荒くすることでもないですけど。
もちろん、というかなんというか、アンジェリカはザルです。水とのちがいがよくわからないという、化け物じみた弩級のザルです。アブサンにだけは弱いようですが、その理由を訊いてもはにかむばかりでちっとも教えてくれません。なぜでしょうね?
アンジェリカに飲みくらべで勝ったことのある唯一の人物が、甘鯛のポワレ教授です。でもこれはとちゅうでアンジェリカが勝負に飽きただけともとれるので、ほとんどただの根くらべですね。ポワレ教授は翌朝、もんじゃ焼きみたいな吐瀉物にうれしそうな顔をうずめてスヤスヤと眠っていました。こういう幸せのかたちもあるんだとしみじみ感心した記憶がありますが、僕はご免です。
ピス田さんも僕と同じであまり飲みませんが、これはどうも前職が関係しているような気がします。ほんとはすごく飲めるし好きなんだけど、むしろみずから律しているようです。博士に関しては…あんまり聞きたくないな。
そういえばこないだのベンズカフェで司会をつとめたハットリさんは、赤ワインの肴にシフォンケーキをぱくぱく食べていたけれど、酒と書いて「じんせい」と読む人々にとっては、別にこれ珍しい光景でもないんだろうか?ケーキ、ワイン、ケーキ、ワインと交互に口へ運んでました。
酔っぱらうとどうなるかなあ。あらゆる刺激に対する反応がいちじるしく低下するくらいで、眠たくなったり、しくしく泣いたり、ネクタイをはちまきにしたりすることはありません、たぶん。2次醗酵を終えたパン生地みたいにしずかなものです。
「いっしょに飲みながらドブに落ちてみたい」とメールに書いてくれましたが、そうですね、そういうお酒なら僕もよろこんでお付き合いします。それはおそらく信頼に足る、正しい飲みかたです。2次醗酵後のパン生地でよければ、ぜひお相伴させてください。ドブに落ちたときは後に落ちたほうが手を貸すと、あらかじめ決めておきましょう。
そんなあぜ道の女王さんが1票を投じてくれたのは「アンジェリカ」でした。どうもありがとう!むべなるかなという感じですね。
バミューダ 6
話咲く 5
蝸牛 3
紙屑 3
ユリイカ 3
ボート 3
アンジェリカ 2
腐草為蛍 1
それから追伸に、「 "三角バミューダの大脱走" でニュースを読む人はなぜ関西弁なのですか?ひょっとしてタカツキさんですか?」とありましたが、そのとおりです。彼はこういった、愚にもつかない客演にいつもよろこんで手を貸してくれます。そのわりにクレジットは入れるなと釘をさすことも忘れない抜け目のなさ。詩人の刻印では、3箇所にご登場いただいています。変なペルソナいっぱい持ってるんだよな。
*
みんながお酒のために飲んでる黄色いウコンはアレ、お酒にきくウコンとはぜんぜん別物らしいですよ。気をつけて!
dr.moule*gmail.com(*の部分を@に替えてね)
その25につづく!
2008年2月20日水曜日
ムール貝博士のパンドラ的質問箱 その23
黒猫は眠らない feat. The Flours を試聴できるようにしたのはいいけど、毎日更新してたらそのぶんどんどん過去に埋もれていくということに、さっき気がつきました。
アラやだ
タカツキファンにはアピールできたんだろうか?彼らはどこからかサッとやってきて、聴いて、サッと去っていったんだろうか?
ちなみに、「東京・京都・NY」は廃盤になって久しいはずですが、ミス・スパンコールが名古屋で撮ってきた一箱古本市の写真をみていたら、われらがフライングブックスの出展スペースにもっさり積まれた「東京・京都・NY」が写りこんでいました。
あれ?買える…。
*
サッカリン愛好会さんからのしつもんです。(ペンネームはムール貝博士がてきとうにつけています)ショ糖の350倍という驚異的な甘さを持つドープな甘味料ですね。
Q: ミュンヒハウゼン男爵は普段何をなさっているのですか?
たしかに、何してるんでしょうね?ふだんからあちこちほっつき歩いている御仁なので、話を聞こうにもつかまえようがないのです。そのくせ、係長に昇進した彼氏が彼女に「君のためなら深爪だっていとわない!」とかなんとか前夜から用意していたセリフとともにふるえる手でダイヤの指輪をわたすと、翌日にはふたりの家に祝福の言葉と花束が届けられていたりするのだから、おちおちチューもしてられません。CIAを凌駕するそうとう緊密な情報網を持っていることだけはまちがいなさそうです。
あ、あとこないだドイツから毛糸の帽子をかぶった白い建物の写真が送られてきてましたね。
こんなの。
こういう、人として全精力をかたむける価値のある大仕事にはだいたいミュンヒハウゼン男爵がいちまいと言わず二枚も三枚もかんでいます。人生の値打ちは無意味の匙加減で決まるという彼の奇妙な信条は、ときとしてファンタジックな現実を僕らにもたらしてくれるのです。
それから、甘い匂いがするくちびるにいたく興味をしめされているようですが、それは彼が「ヴェニスの商人」でみごとな越前裁きをみせた、あの裁判官と同じ秘密をもっているからなのかもしれません。なんてね。僕もたしかめてみたわけではないので迂闊なことは言わないほうが身のためっぽいな。「ヴェニスの商人」を読んだことのない人は、検索で調べたりせずにぜひぜひ文庫で読みましょう。すべてが解決したあとの指輪をめぐるやりとりは、何度読んでもキュンとしてスリリングで萌える!個人的にはこの場面こそがハイライトです。
また話が横すべりした。
えーとつまり答えは
A: 建物に毛糸の帽子をかぶせたりしています。
あったかそうで何よりです。
質問、もうひとつきてますね。
Q: 好きな輸入菓子はありますか?
イイ質問です!こういうのって、誰でもちょっとした一家言をもってたりするものだし、僕なんかがここで答えるよりみんなでワイワイ言いながら話せたらいいのにとおもいます。フラインスピンの腹黒オーナーは、コレ系の話となるとホントにうるさいです。
サッカリン愛好会さんはハリボーとハニーローストピーナッツが好きでたまらないそうですが、ハリボーってなんだ?僕も知ってるお菓子だろうか?みたら思い出したりする?
ハニーローストピーナッツは、ああ。ゴメン僕もものすごくものすごく好きです。なんと言ってもPlantersのがいちばん好き。ですよね?いちど封をあけたら最後、ひと缶まるまる空になるまで手放すことはめったにありません。将来は立派なMr. Peanutになろうと心に決めていたはずなのに、気がついたらここで明るいネオンを遠目に眺めながら失業保険の申請書類をトントン整理してたりするんだから、人生一寸先は闇です、ほんとに。
あと、好きというかなんというか、刷り込みにもちかい記憶がベッタリと今もこびりついているのは、Skittles ですね。ジャンクというか、虫歯と手を組むギャングみたいなワル菓子です。こんなのばっかり食ってたらまず100%ろくな大人にならない。でもこんなのばっか食ってました。その蠱惑的な味わい以上に、カラダがイヤと言えないみたいなね。想像するに、ハリボーもワル菓子なのではありますまいか。
*
サッカリン愛好会さんは「話咲く種をまく男」に1票を投じてくれました。どうもありがとう!詩人の刻印(ほぼ)全曲レース、2位が1位を射程距離圏内にとらえました。ガンバレ!
バミューダ 6
話咲く 5
蝸牛 3
紙屑 3
ユリイカ 3
ボート 3
腐草為蛍 1
アンジェリカ 1
それから、サッカリン愛好会さんは「詩人の刻印を聴いてからソウルミュージックにふれてみたくなった」とも書いてくれました。アワワワワ。自分のアルバムがソウルミュージックへの道しるべになるなんて、畏れ多くてとても人には言えません。どうもありがとう!「ひとまず勘でDonny Hathawayを」とありましたが、その勘は正しいと僕もおもいます。Donny Hathawayのライブ盤はタカツキせんぱいも大好きな世界的名盤のひとつです。SUIKAを聴いたことのある人なら、聴きおぼえのあるウーリッツァの調べにハッとするかもしれません。なんだってそうだけれど、とっかかりをひとつ見つけて、そこからちょこちょこと掘り下げていくのはたのしいですよね。ぴたっとくる1枚と出会えることを祈ってます。
*
またひげが伸びてきました。もうウンザリだ!
dr.moule*gmail.com(*の部分を@に替えてね)
その24につづく!
2008年2月19日火曜日
ムール貝博士のパンドラ的質問箱 その22
しずかにフェイドアウトしつつあった「串カツ屋における二度漬け禁止攻略法」の件ですが、たんすのかどさんから無事おたよりをいただくことができました!やった!まちわびた!しかもこれ、ホントに有用な情報っぽいので、公開せずに僕のふところにそっとしまっておきます。うれしいです。ありがとう!
それから、入れていなかった1票を「手漕ぎボート」にと追伸がありました。ありがとう。思い出してくれてよかった。
バミューダ 6
話咲く 3
蝸牛 3
紙屑 3
ユリイカ 3
ボート 3
腐草為蛍 1
アンジェリカ 1
タイミングがいいというか何というか、ちょうどたんすのかどさんにピッタリの質問に今日は答えようとしていたのです。
では質問箱!
*
リリパにも来てくれた、富夫とジュリエットさんからの質問です。(ペンネームはムール貝博士がてきとうにつけています)彼は手書きの年賀状、8/8,000,000を手にした数少ないひとりでもあります。どうもありがとう!
Q: タンスの角に小指をぶつけた時のいい対処法はありますか?
この世に生を受けたおよそすべての民にとって、これは永遠の命題ともいうべき質問です。「できればスマートに受け流したい」とメールにはありましたが、要は、どのみちやり場のない怒りなのであれば、なるべく余分なエネルギーの消費を抑えたい、ということですよね。やり場のない怒り、通称ヤリイカ問題ですが、似たような事例に「かばんのなかでからまるイヤホン」があります。
これはしかし、そもそも相手がタンスだからといって無抵抗主義にすぎると僕はおもいます。タンスなのだから文句を言っても仕方ないと安易に考えていやしませんか?もの言わぬ日用品だろうとなんだろうと事の元凶であることにはちがいないのだし、それが借りものでないかぎりは何ひとつ負い目もないのだから、全力で徹底的に抗戦すればよいのです。いち家具のぶんざいで、人を馬鹿にするのもたいがいにしろと思う。僕個人の経験で言うと、このときはタンスではなく柱だったけれど、いたいけな小指に対する許しがたい暴挙に抗議するため、一度ゴルフクラブ(5番アイアン)を持ち出して、柱を叩きのめしたことがあります。直角なんかこの世から消えてなくなってしまえばいい!と手加減もなしに本気で腹を立てました。世間一般の常識からするとこれは当然「キレる」というNGアクションの範疇に入るだろうし、少なくともファックといっしょで子どもにはちょっと見せづらい姿ですが、でも泣き寝入りしたって何もいいことなんかないですよ。
もちろん、これで柱やタンスが屈服するわけではありません。彼らはいつだって無口です。ではそうすることでいったい何が解決するのかというと、こっちの気が済むのです。必要にして十分な見返りをかくもダイレクトに、かつあっさり手にすることができるのだから、これ以上の対処法はまずないと断言できます。柱の角をめった打ちに痛めつけ、タンスを板きれと釘に分解し、からまったイヤホンをひきちぎって気持ちもスッキリ落ち着いたのち、今度はやり場のない悲しみが罪として重くのしかかってきますが、それはまた別の問題なので別の機会に考えましょう。
A: 本気で怒る
さて、富夫とジュリエットさんが票を入れてくれた1曲は「話咲く種をまく男」です。どうもありがとう!詩人の刻印(ほぼ)全曲レースに、追い上げが見られました。
バミューダ 6
話咲く 4
蝸牛 3
紙屑 3
ユリイカ 3
ボート 3
腐草為蛍 1
アンジェリカ 1
富夫とジュリエットさん、タワレコのポイントで通常盤も手に入れてくれたんですね。うれしい!イイ使いかたです、たしかに。
盤面の名前が「Diago」になっていると指摘してくれましたが、そうですね、これは100%意図的なものです。なぜと言われても困るんだけど、わりと昔からこの表記を好んで使っています。「UNDER THE WILLOW」のクレジットもたぶんそうです、とおもって今みたら「Daigo」になってますね。なんだ、てきとうだな。でも僕が5年以上前から使っているメールアドレスも「Diago」です。ときどきうっかり「Diego」とつづるときもありますが、DとGが発音されればまあ本人にはおおむね通じるから問題ないです。
*
質問、もうちょっとで尽きそうだなとおもうころにまたパラパラと届くのがすごくうれしくて、今日もカタカタ更新しています。みんなといっしょにつむぐブログです、ホントに。
dr.moule*gmail.com(*の部分を@に替えてね)
その23につづく!
2008年2月18日月曜日
ムール貝博士のパンドラ的質問箱 その21
日曜日のベンズカフェは、ひさしぶりに強烈な異物感をおぼえたけれど、たのしかったです。純然たるポエトリーリーディングにふれたのって、いつぐらいぶりだろう?温かくもどこか虎視眈々とした雰囲気はやっぱり独特なものがあります。パクチーみたい、といったらわかる?個人的には呼んでくれた服部さんの道を外れた司会ぶりがいちばんおもしろかった。わざわざ来てくれた人、どうもありがとう!帰り道の寒さにびっくりして気が遠くなりました。
*
小林大吾は聴いたことがない、という方からおたよりをいただきました。世の中にはいろいろな人がいるものですね…。ルール違反、とメールの件名にはありましたが、べつにルールを設けていたわけでもないので、問題ありません。受信したときは僕が何かルールに違反したのかとおもって、開くのちょっとためらいました。どうもありがとう!
という、マッチ1本あじの素さんのしつもんです。(ペンネームはムール貝博士がてきとうにつけています)どうでもいいけどこれ、おもいっきり職場のアドレスじゃないですか。返信してだいじょうぶなんだろうか?
Q: メガネをとると、どうなるのでしょうか。
あ、メガネをしていることはご存知なんですね。どうでもいいような情報だけが伝わって、肝心のとこが豪快にすっぽ抜けてます。えーと、そうですね、僕は去年、ミス・スパンコールに足で踏まれてメガネを失いましたが、このときの経験からすると、べつになんともありませんでした。
メガネユーザーというのは僕にかぎらず、得てしてメガネそのものが重要な感覚器官のひとつか、あるいはもうすこし穿ってまるで本体であるかのように思われがちですが、実際にはもちろんそんなことはありません。僕の本体はむしろ無精ひげにあります。僕がまっとうな大人として生きることができずにいるのも、ひとつには「ひげ剃り」が成人の義務として暗黙のうちに課せられているからです。整えて伸ばせばよろしいとお思いでしょうが、それだってやっぱりある程度は剃るわけだし、そのたびにほっぺがヒリヒリするのだし、実際このもじゃもじゃしたやつはいったい何なのだと今でもときどき腹を立てています。僕の人生は毎日ちょっとずつ伸びて後退することを知らない、どこまでもプラス思考なひげとの戦いに明け暮れているといっても過言ではありません。これにくらべたら暮らしにおけるメガネの立ち位置なんて、肉じゃがに添えられた絹莢くらいのものでしかないのです。
ただ、それでもあえて変化を見いだすとするならば、極度の乱視で夜は何を見ても100万ドルの夜景になるので、いつもよりちょっと物憂げな心持ちになることはあるかもしれません。わたしすこし酔ったみたい、とつぶやいてしなだれる感じです。色っぽいくちびるのそばにはひげが生えてるかもしれないけど、まあ誤差の範囲内でしょう。
A: わたしすこし酔ったみたい
*
なんだか気が引けるので、このアドレスには返信しないでおきますね。何しろマッチ1本あじの素さんのここに辿り着いたきっかけがきっかけなので、あるいはもう立ち寄ることもなくなっているかもしれないけれど、もしまだ読まれていたらケータイからでもよいのでメールをくれればそちらにお返事します。だって職場の上司に「なんだこのムール貝博士ってのは」って詰め寄られたら、なんて返事すればいいんだ?
dr.moule*gmail.com(*の部分を@に替えてね)
その22につづく!
2008年2月16日土曜日
人生で最も衝撃的なニュース
2008年2月15日金曜日
ムール貝博士のパンドラ的質問箱 その20
<今日の主なできごと>
渋谷の雑踏で2人組のお巡りさんに呼び止められて、ポケットというポケットをぜんぶゴソゴソと探られました。財布の中身、カード類の一枚一枚までご丁寧にぜんぶチェックされるとおもいませんでした。まるでカツアゲだ。
「その手に持ってる袋は?」
「CDです」
「なんでこれ同じCDばっか入ってるの」
「えーと、いや僕のなんです」
「へー。音楽やってんだ」
「音楽というか、えーと、そうです」
「ひとりでやってるの」
「そうですね」
「ジャンルは何?」
「ジャンル…困ったな」
「なんで困るのよ」
後戻りのできないところまではみだす、というのはつまりこういうことです。ふつうの格好をして、オーラなんかべつに出ていなくても、道を歩けば警官に「待て」と言われる。いったいいくつになったらこういう目に遭わずにすむんだ?僕を知っている人ならよくわかるとおもうけど、どっからどうみたって善良なる小市民じゃないか!
しかも今回は職務質問からさらに一歩階段を上がって、とうとう危険人物扱いです。「危ないものを持っている人がいるんでね」と高圧的な態度でポケットをぜんぶさぐって、出てきたものといったら両親にもらったお守りがひとつ。
町の安全に一役買えて何よりだ、警官諸君!交通安全としるされたこの危険物は証拠としてお持ち帰りいただこうじゃないか!
*
まあそんなに珍しいことでもないので気を取り直して、ふわふわ超合金さんから2度目のしつもんです。
Q: 私もthe Floursに入りたいのですが、どうすればよいですか?
入ったっていいことなんかたぶんひとつもないですが(変わった希望をお持ちです)、あえて条件をつけるとするならば、フラワーズに入るためには「ひょんなこと」が必要です。「ひょん」というのはつねに結果論からみちびかれるものなので、あらかじめ備えておくことはできません。「あれはひょんだったな」と言うことはできても、「よし、今日はひょんにするか」と言うことはできないのです。
ただ、人生というものが7割方、ひょんなことの積み重ねであることをおもえば、そう悲観したものでもありません。朝起きて、ねぼけまなこでトイレに入ったらムール貝博士がすっきりした顔でそこに座っているかもしれないし、そうなると当然諍いがおこるでしょうし、その場で決着がつかなければ法的手段に訴え、一大訴訟に発展したのち、裁判官の勧めで和解して気がついたらコメダでいっしょにシロノワールをぱくつきながら、「まあ、こういうこともあるよな」とふたりで頷き合っていないともかぎらないのです。5年前には紙とペンしか持っていなかった小林大吾が、ウッドベースの吟遊詩人にトラックを提供することになったのも、元をたどればだいたいこんな感じの経緯です。
焦らず、機をうかがってみてください。思いもよらないタイミングで唐突に、そのときはやってくるはずです。
あと、そうですね、「甘いものが得意でない」とメールにはありましたが、フラワーズはそもそも、高速道路のサービスエリアで今川焼を20個買って帰るような集まりなので(本当です)、今からでも得意になってください。というかそれなら入らなくてもいいんじゃないかという気がしてならないのですけれど…
*
あれ?「黒猫は眠らない feat. The Flours」、playボタンを押してもplay数が0のままカウントされないですね。なんでだろう?imeemを使って試聴できるようにセッティングしてあるはずなのだけれど、もし聴けないようならメールください。
聴くほどのものでもない?
そんなこと言わないで!
*
ふと気づいたら質問箱も20回をこえました。どうもありがとう!こんなにつづくとおもってなかったので、うれしいです。質問をくれたらかならずお答えするので、気長に待っててね。
dr.moule*gmail.com(*の部分を@に替えてね)
その21につづく!
2008年2月14日木曜日
黒猫は眠らない feat. The Flours
タカツキ本人がちょろちょろと情報をムダに漏洩しているので、すでにご存知のかたもいるとは思うけれど、2003年に発表された、誉れも高いタカツキ2枚目のソロアルバム「東京・京都・NY」が今年の4月…4月の何日だったか、装いも新たに再発されることになりました。1,500えんと価格もお値打ちです。
しかも今回は、2nd Avenueと題して収録曲のうち4曲のリテイク(というかなんというか)が追加されます。トラックもボーカルも、箇所によっては歌詞すらちがうので、リメイクと言ったほうがよいかもしれません。古きを知る人もうなずける、すごく素敵な仕上がりです。
しかしアートワークに曲名その他を流しこんだあとになってこういうことを平気で言い出すから困ります。クレジットが半分以上変わってるじゃないか!
タカツキのアルバムは記載された曲順がいつもまちがっていることで有名だけれど(例1:「東京・京都・NY」、例2: 「タカツキタツキ」)、ジャケットは例によって例のごとく小林大吾に丸投げしてきやがったので、そのへんぬかりはありません(たぶん)。
たぶんこれ以上足すことも引くこともできない、「東京・京都・NY」の完全版がこれだ!
とおもったら話はそれだけでは終わらなかったのです。
「たいへんなことになりました」
「それはたいへんだね」
「おきのどくさま」
「今日ばっかりは本当にたいへんなんです」
「たまにはプリンでもいいよ」
「最悪干しイモでもいい」
「そういう話じゃないんです」
「ちがうの?」
「じゃあ解散だな」
「話す前から解散とか言わないでください」
「じゃあそもそも集まってなかったことにしよう」
「だいたい質問とかなんとかでホイホイ呼びすぎなんだよ」
「黒猫のあたらしいトラックをよこせと言われました」
「なんだと?」
「いつ?」
「さっきです」
「だってもう、プレス直前だろう?」
「プレス直前です」
「また行き当たりばったりだな!」
「博士そっくり」
「ピス田」
「すみません」
「だいたい君べつにミュージシャンでもなんでもないじゃないか」
「そこなんですよ」
「死人だっけ?」
「詩人です!」
「よくもまあ、臆面もなく言うね、そういうことを」
「30すぎて照れてもいられないんですよ」
「言うのはタダだしね」
「詩をくれとは言われないんだね」
「そこがじつに小林大吾らしいところです」
「ジャケットを丸投げされて…」
「いっちょまえに今度はトラック?」
「そうなんです」
「ハハハ!」
「ハハハ!」
「ハハハ!」
「笑うな!」
「いま君笑ってたじゃないか」
「笑うしかないんですよ」
「いったいどのへんが詩人なんだ」
「僕に聞かれても困ります」
「まあ、せいぜいがんばるんだね」
「僕らには関係ないしね」
「みんなでつくるんです」
「おいおい」
「僕ら架空の存在じゃないか!」
ポカリ
「…ピス田ちっちゃいんだから加減しなさいよ」
「言っていいこととわるいことがあるんです」
「わかった、わかったよ。期限はいつだ」
「今夜一晩です」
「ハッハッハ」
「ストックしてあるトラックでいいって言われて…」
「ストックなんかしてたっけ?」
「ないって言いづらいじゃないですか」
「あるって言っちゃったのか」
「いいですよ、って」
「つきあいきれん」
「でも、黒猫なんですよ」
「黒猫?」
「僕、タカツキさんを知った初めての曲が『黒猫は眠らない』だったんです」
「そりゃ奇遇だね」
「SSWSではじめて見て、ひどくショックだったことを今もハッキリおぼえてるんです」
ホワンホワンホワ〜ン
「回想シーンの効果音だな」
ポチリ
「消さないでくださいよ!」
「うざったくて聞いてられるか」
「思いの丈ってものがあるんです」
「あいにくこっちにはないんだよ」
「憧れにも似たきもちで眺めてた曲のリメイクをたのまれるなんて」
「おいピス田起きろ、帰るぞ」
「ちょっと!帰らないでよ」
「好きにすりゃいいじゃないか。人を巻きこむな」
「いっしょにやろうよ」
「そういう感傷がいちばん厄介なんだ」
「何もできないとこから、せっかくここまできたのに」
「赤ん坊だって5年もたちゃ走り回って屁理屈を言うさ」
ポカリ
「あいかわらずごちゃごちゃうるさい人」
「アンジェリカ!」
「さて。じゃあやりますか」
「博士とピス田さんは?」
「そのまま寝かしとけば?どのみち役になんか立たないんだから」
紙とペンしか持っていなくて、音楽にふれるとは夢にもおもわなかった5年前から、こんな事態になるなんていったい誰が予想できただろう?人生なにがどこでどう転ぶか、つくづくわかったもんじゃないな。いちおう詩人てことになってるはずなんだけど。
黒猫は眠らない feat. The Flours
例によって半分くらいしかお聴かせできないのが心苦しいけれど、つづきはCDで聴いてもらえるとうれしいです。本人がリメイクした他の3曲も夢心地だから。
ところで
ジャケットのアートワークとデザインに加えてキャッチコピーもあらたに考え、トラックも提供したこの時点から、小林大吾はタカツキの筆頭株主になりました。株主総会で代表取締役タカツキの解任を求めます!
安価な労働力の搾取を改善しよう!
2008年2月13日水曜日
ムール貝博士のパンドラ的質問箱 その19
私信です。大阪のはなちゃん、フラインスピンに届いた年賀状、すごく遅くなってしまったけれどたしかに受け取りました!お気に入りのレコードジャケットのそばに、ちょこんと鎮座しています。「町工場」で案の定、なんの役にも立たない金属片を買ってしまったとあって笑いました。バカだな!どうもありがとう!
*
サルウォッシュ会議さんからのしつもんです。(ペンネームはムール貝博士がてきとうにつけています)読んで字のごとく、猿をごしごし洗う会議ですね。
Q: J-POPのアーティストの方のラジオ番組ってもしかして一青窈さんのラジオ番組の事ですか…?
おっしゃるとおりです。いったいどういう経緯でそんなことになったのか、僕には知る由もないですが、そんなお話がありました。でも、前にも書いたとおり東京ではオンエアされていないので、僕も聴けていません。録音はフラインスピンがもらった…のかな?いずれにしても、今となってはなんだか遠い星のできごとみたいです。気に入ってもらえていると良いのだけれど、どうでしょうね。
サルウォッシュ会議さんが選んでくれた1曲は…「三角バミューダの大脱走」と「饗宴」です。あれ、2曲だ。どうしてもしぼれなかったとメールにはありますね。どうもありがとう!すごくうれしいです。じゃあ、1票ずつ足しておきましょう。気になる異性が2人いるときは、三角関係に気をつけてください。
バミューダ 6
蝸牛 3
紙屑 3
話咲く 3
ユリイカ 3
ボート 1
腐草為蛍 1
アンジェリカ 1
*
もうひとついきましょう。バードランドでお馬が直帰さんからのしつもんです。(ペンネームはムール貝博士がてきとうにつけています)
アドレスにJリーグのチーム名が入っていることに一抹の不安をおぼえました。僕スパイクを持ってないほうのコバヤシダイゴですけれど、大丈夫ですか?
Q: 「CD(あるいはレコ)と本(マンガも含む)」どちらかを選ばなきゃならないとしたら…?どちらでしょうか?
これ、さいしょに読んだときはわりとすぐ決められると思っていたのだけれど、考えれば考えるほどわからなくなるむずかしい質問です。うーん。少なくとも僕の場合は、レコードと本ですね。ジャンプと別マ(!)を今も平気で買っているくらいなのでマンガもわりと読むほうです。でもたぶんなくても生きてはいけます。出るとかならず買うのはかわかみじゅんこです。笠部哲も好き。
たとえば、煙草とコーヒー、どっちをえらぶ?って言われたらまちがいなくコーヒーなんですよね。健康とかそういうのを抜きにしても、後者をえらぶ。でも本とレコードとなると入ってくる感覚経路がぜんぜんちがうので、ものすごく困ります。どちらが欠けても「詩人の刻印」は生まれなかったことを思えば、この選択は死にひとしい。でももし、選ばなければだいじな人を失いますと言われたら、断腸どころか斬首の思いでレコードを選びます。なんとなれば、僕はつれあいとの音楽の嗜好が80%以上一致しているからです。逆に言うとそれ以外にはっきりと差のつく判断基準をみつけることができません。
想像したら泣けてきた。いままででいちばんツラい質問です。答えたそばから、答えなきゃよかったと思えてきます。本を失わなくてはいけないなんて!
ただ僕の場合、きのうと今日で言ってることがまるでちがうことがしょっちゅうあるので、そのへんは柔軟にうけとめてもらえるとたすかります。「レコードって言いましたよね?」と検察側に詰問されても「そんなこと言ってない!」と否認に転じる可能性はじゅうぶんにあります。自白なんて証拠にならないもん。
おや、もうひとつ、博士に質問がきています。
Q: 小麦粉を愛する貴方にとって、米とは何者なのでしょうか?
「…ということなのですが」
「考えるまでもないだろう、こんなの」
「そうですよね。僕もそうおもってました」
A: 良き隣人です。
バードランドでお馬が直帰さんの1曲は「手漕ぎボート」ですね。やっぱりすごく悩んでくれました。うれしいです。どうもありがとう!
バミューダ 6
蝸牛 3
紙屑 3
話咲く 3
ユリイカ 3
ボート 2
腐草為蛍 1
アンジェリカ 1
やっぱり「三角バミューダ」が頭ひとつ飛び抜けていますね。しかしこれをみるとむしろ、質問箱が意外とつづいていることのほうにびっくりです。つづくといいなあ。
ちなみにバードランドでお馬が直帰さんはタカツキの「東京・京都・NY」があまりにも素晴らしすぎて、4、5枚買ったそうです。すごいですね。いくらなんでもそれは買いすぎです。僕のは1枚を長く聴いてくれるなら、それ以上のよろこびはありません。ほんとにありがとう。
*
「東京・京都・NY」…。
しかし偶然とはいえあまりにもタイミングが良いので、そんなあなたをさらなる葛藤へといざなうひとつの朗報を、次回はお知らせしましょう。
全国3000万のタカツキファン(のら猫含む)は替えの下着を用意して待て!
dr.moule*gmail.com(*の部分を@に替えてね)
その20につづく!
2008年2月12日火曜日
2月17日は日曜日でした。
アテンション!アテンション!
2月17日は土曜日ではなく日曜日でした!
小林大吾インはじめてのBen's Cafeは、日曜日です。出番はちょぴっとだけなんですけども。
こういうまちがいってタカツキさんはしょっちゅうやるので、いつもツメが甘いなと鼻で笑っていたのだけれど、僕もでした。何しろ告知になれていないものだから、なんともかんとも。
ムール貝博士のパンドラ的質問箱 その18
真夜中にひとりでドーナツをじゅうじゅう揚げていると、超然としたきもちになってきます。ちょっとした背徳感とあいまって、頭が冴えてくるというか、ゾクゾクしてしまう。この集中力を何かに活かせればいいとおもうんだけど、ご多分におなじく、おもうだけです。
どうでもいいけど、重曹の量をまちがえると苦いドーナツができます。こんな血も涙もない裏切りを、僕は他に知りません。
*
質問箱その7で登場してくれたレモン300個分さんから、ふたつめの質問です。どうもありがとう!
Q: 博士が野菜になるとしたら どんな野菜でどんな食べられ方を望みますか?
「生まれ変わるのならわたしは貝になりたい」
「もう貝ですよ」
「人を貝そのものみたいに言うな」
「野菜の話です」
「野菜ね」
「大根とか人参とかそういうのです」
「知ってるよ!」
「貝とか言うからですよ」
「サービス精神が旺盛なんだ」
「誰に対してです?」
「野菜ね」
「野菜です」
「ブロッコリーだな」
「クコの実じゃないんですか?」
「うるさいな。あれはただの好物だ」
「ブロッコリーは好物じゃないの?」
「アフロが好きなんだよ」
「もうぜんぜん野菜として見てないですね」
「若いうちは中身より外見でいいんだ」
「カリフラワーでもいいじゃないですか」
「あんなものくそくらえだ」
「ああ、カリフラワーはきらいなんだ」
「味は好き」
「言ってることが理解できません」
「あれ、アフロじゃなくてパンチパーマなんだよ」
「色しかちがいがわからないけど…」
「君は本当にどてかぼちゃ以下だな」
「ひどい言われようだ」
「みろ、こっちがブロッコリーだ」
「ちいさくふさふさしてますね」
「こっちがカリフラワー」
「ほんとだ、コテコテしてる」
「頭の出来がちがうんだ」
「頭にくる言いかただな」
「頭の話だろう?」
「野菜の話です」
「果たしてそうかな?」
「そうですよ。書いてあるもの」
「ああそう」
「どんな食べられ方を望むかとあります」
「さっきまでアフロの話をしてたのに、それをどう食べると言われても困る」
「アフロの話じゃないんです」
「でもブロッコリーって、よくて助演男優賞だろう」
「名脇役と言ってください」
「あれ?男優…女優?」
「どっちでもいいですよ」
「これむしろ、料理から逆に考えたほうがいいんじゃないか?」
「そうかもしれないですね。どう食べられたいか」
「どのみちむさいオッサンには食われたくない」
「博士みたいな人のことですね」
「ぬか漬けがいいな」
「きゅうりですか」
「ふかふかしてそうだし」
「ぬか床が?」
「きもちよさそうだ」
「いいですね」
「美女の白い歯にポリッと噛み砕かれたい」
「きもちよさそう!」
「人生に一片の悔いもないだろう」
「じゃあはじめっからキュウリ博士でよかったじゃないですか」
「キュウリに詳しい人みたいだからダメだ」
A: 胡瓜(ぬか漬け)
*
質問箱その7といえば、「答えてくれたら、二度浸け禁止の串カツ屋での食べ方攻略法をこっそり教えます」と言われたのではりきって答えたものの、それきりどこかへ行ってしまわれました。きっと、質問の答がお気に召さなかったのですね。すみません。おもいだしたらきゅうにかなしくなってきた。
dr.moule*gmail.com(*の部分を@に替えてね)
その19につづ…いてもいいですか。こんなわたしで、いいですか?
2008年2月11日月曜日
本分と言えばこれが本分でした
そういえばここ最近はフラインスピンの馬車馬として完璧なる監禁生活(無収入)を送っていてすっかり忘却の彼方に追いやられていたけれど、小林大吾は詩人であった。まったく、どこを切ってもろくでなしだ。
2月17日(土)は、高田馬場にあるBen's Cafeで15分ばかりのちいさなパフォーマンスをする予定です。ポエトリー界のサロン的存在としては、もはや老舗と言えるお店ですね。ものすごく縁がありそうで、じつは僕まだ足を運んだことがいちどもない(!)ので、たのしみです。
笑いと涙のぽえとりー劇場
しかし衒いのないイベントタイトルだなあ!
僕もくわしくはわからないのだけど、基本は朗読会みたいですね。しずかなテンションでできそうなのがうれしい。
というか僕、受け入れてもらえるんだろうか?
シロノワール嬢の行方を追え! その2
名古屋に派遣したフラワーズ(The Flours)のひとり、ミス・スパンコール(仮名)から写真つきで報告が入りました。
・名古屋の人は「シロノワール」と聞くと苦笑いをします
・店員さんもに名前の由来を聞いたけどわからず
・生地はデニッシュにちかい
・さいごの2切れがつらい
・ダイゴはまちがいなく好きです
ふむふむ。なんとなくシロノワールの立ち位置とその魅力がわかってきた!
100%のB級感!ますます思いがつのります。シロノワール!
*
あたりまえといえばあたりまえだけど、ミス・スパンコールは本来、別件で名古屋入りしています。そう、街がまるごと本になる粋な祭典、Bookmark Nagoyaです。しかしこれ、改めて見るとほんとうにすごい規模ですね。街を巻きこむ一大イベントという意味では、東京デザイナーズブロックみたいな雰囲気なのかもしれません(ちょっと古い)。
リブロ名古屋店ではその一環として「一箱古本市」という、あちこちの古書店がちょっとずつ出品する、いわば古本のビュッフェを催しているのだけど、ミス・スパンコールはここに「あいうの本棚」としてかわいらしくも奇妙な本をあつめて手のひらサイズのちいさなお店を出しているのです。
どんなものを売っているのかというと
スワン月報
↑こんなのです。ワハハ!これほしい!しかしどっからこんなもの見つけてくるんだ?奇天烈というほかないです。
「あいうの本棚」のブログもあるって。お近くにお住まいのかたはぜひぜひ足をお運びください。
フットワークの軽いミス・スパンコールはネットカフェと吉牛で今日もあちこち走り回っています。
2008年2月10日日曜日
詩人の刻印(ほぼ)全曲レース 続報
質問箱 その17のコメント欄でみちのく小鳥旅さんが「話咲く種をまく男」を挙げてくれたので、それだけ更新します。どうもありがとう!三角バミューダの大脱走が読んで字のごとく逃げ切るか、それともアンジェリカや手漕ぎボートの追い上げなるか、あるいは小林大吾が裏から手を回すか、レースの行方はいぜん混沌としています。
バミューダ 5
蝸牛 3
紙屑 3
話咲く 3
ユリイカ 2
ボート 1
腐草為蛍 1
アンジェリカ 1
シロノワール嬢の行方を追え!
そうそう、シロノワールについて「東京でも会える!」というきらびやかな情報をいただきました。まじで!?
店舗情報だけのページをおしえてもらったのです。→ココ
とおもってみたらそれ以上にショックだったのは、実家のある「東京都町田市」と、以前住んでいた「神奈川県大和市」でもシロノワールに会えたらしいということでした。というか店舗のある相模原、厚木、海老名、藤沢、平塚ってどこもかしこも数年前の僕にはなじみのある土地ばっかりじゃないか!余裕で活動圏内だったよ!関東にそれほど多くの店舗があるわけでもないのに、そんなピンポイントでニアミスをくり返していたなんて、シロノワール!どうしてもっと早く言ってくれなかったんだ?
なんかちょっとこう、むずむずしてきた
今のところいちばん近いのは大田区なんだけど、せっかくだからまず名古屋、という気もするのです。でも3月まで待てない気もする。
この胸のときめき!
バカだな、おれ
2008年2月9日土曜日
ムール貝博士のパンドラ的質問箱 その17
Erykah Badu の新曲"Honey"のPVがちょう可愛くてびっくりしました。
…こんな人だったっけ?
名盤のパロディもたのしいし、"Paid In Full"のジャケットのなかでEric B. に扮するエリカがなんか可愛い。De La Soulも可愛い。FunkadelicとDiana Rossはぴったり!illmaticはやりすぎです。Grace Jonesはいろんな意味で困る。
というようなことを書いてよろこぶのはしかし、ここを読んでいる人の中ではFKPD(古川プロデューサー)とタカツキくらいのものなのではないか。
*
みちのく小鳥旅さんからの質問です。(ペンネームはムール貝博士がてきとうにつけています)
Q: ドイツ文学やドイツについて思い入れがあれば教えてください。
まったく予想もしていなかった方角からしつもんを投げられて、おでこにコブができました。ハトが豆鉄砲を食らったらこんな顔になるかなとおもってわざわざ洗面所に鏡を見に行ったくらいです。ドイツ?
「小林さんの詩の中にはドイツ的な言葉が出てきています。例えば、E.T.A ホフマンの「砂男」のコッペリウス。」とメールにありましたが、これはたぶん、「コペルニクス」のことですね。地動説を唱えた天文学者です。
しかしたしかに、「話咲く種をまく男」をよくよく見てみたら、ミュンヒハウゼン男爵もそうだし、グレゴール・ザムザもそうだし、見ようによってはほとんどドイツ讃歌みたいなものですね。なるほど、これなら「コッペリウス」と聴いてしまうのも無理はありません。こんなことならいっそそっちにしておけばよかったです。むしろ、せっかくなのでそのままコッペリウスにしておいてもらえると、僕の株がこれ以上下がらずにすみます。
ドイツか…。
あと、そうだ。僕はデザインというものを勉強したことが今までに一度もないので(一度も、です)、もし過去へ生まれ変わることができるなら、バウハウスでべんきょうしてみたいです。僕がときどきデザインに関して書きちらかしているのは、完全なる門外漢としての視点なら却っておもしろくなるだろうというみみっちい魂胆によるものなのですね。でもこれ、あんまり大きな声で言うようなことじゃないな。ないしょですよ。(ひそひそ)
小林大吾はドイツを応援しています。いいですね、ドイツ!
というわけで、僕がわりとドイツを好きだった(本人もびっくり)、ということはハッキリしましたが、それ以上のものはたいして引っぱり出せませんでした。あんまり期待に添えなくてごめんなさい。
*
それにしても、アルバムは聴いてもブックレットを開いていないという人って、じつはけっこういるんだろうか…?
しかしまあ、世界のたのしみかたは人それぞれなので、じっさいのところCDをゴーフレットとしてぱりぱり食べたり、ブックレットを燃やして暖をとったりしたとしても、それで「役に立ちました!」とうれしそうに言われたら僕だって「よかったですね!」とやはりおもいます。世のため人のためになるというのは、どんな形であれよろこばしいことです。
聴いてくれてどうもありがとう!
あと単純に、ブックレットがおもしろくない、という可能性もあるよな…。じぶんではわりとばっちりだとおもっていたけども…。いまごろになってまた不安が
*
今ひとつ腑に落ちないものを感じながら、雪ふる今宵も質問はお待ちしています。前向きに!前向きに!
dr.moule*gmail.com(*の部分を@に替えてね)
その18につづく!
2008年2月8日金曜日
ムール貝博士のパンドラ的質問箱 その16
昼下がりの団地妻さんにおしえてもらい、シロノワールの謎はぶじとけました!あれからべつの愛知の方からも「謎はとけましたか?」と心配のメールをいただいたのだけれど、これに関しては実際のところ、なるべく考えないようにしています。ほんとうはこれだけのために今すぐ名古屋に発ちたい。あなたに遭いたい。遭いたいときにあなたはいない。引っ越したい。
ああ、シロノワール!僕がこの世に生まれてきたのはシロノワール、おまえの美にこの身を捧げるためだったのだ!(シェイクスピアふう)
そんなわけで僕もいろいろとたいへんなのです。
昼下がりの団地妻さんがとつとつと説明してくれた「シロノワール」と、僕が想像する「シロノワール」はきちんと一致しているだろうか?「知らない」というのは遠足の前夜に似ていて、知るまでに想像するあれこれが楽しいです。検索ボタンは必要ない!
とりあえず今朝、名古屋にフラワーズ(The Flours)のひとりをシロノワール偵察に向かわせました(ほんとうです)。おむすびと卵焼きを持たせたので、きちんと働いてくれることでしょう。報告書が待ちどおしい。
*
町田から、のぼれPOPビルさんのしつもんです。(ペンネームはムール貝博士がてきとうにつけています)
僕も実家が町田です。そういえば中学のとき、同じ学年に高田純次の娘がいました。
Q: 桜があんなに短命なのはどうしてかしら
どことなくアンニュイな感じのするしつもんです。
ものには必ず、それと対になるものが存在します。さむいからこそ暖かさが身にしみるし、悪魔あってこそ天使に意義が生まれるのだし、ツンなしではデレも意味をなしません。ありとあらゆる美をふくむ、僕らが良しとするもののことごとくは、そうでないものに囲まれる暮らしへのちいさな対価でしかないのです。目にささる青葉がツンだとしたら、薄桃の花弁がデレであり、仮に四季をとおしてデレデレされても、だいいち僕が困ります。もう一歩ふみこんで言うなら、花とは一種のエクスタシーなのです。美しいわけですね。
加えてソメイヨシノの場合はアレ、見た目からして明らかにオーバードーズ(over dose)です。そりゃ短命だよなと僕なんかはおもいます。狂い咲きとはよく言ったものだ。
A: ある種いびつなエクスタシーだからです。
僕らはたぶん、うっかり表出した桜の狂気を愛でているのです。溌剌として純粋に健康なら、根元に死体が埋まってるなんて言われやしません。
そんな(どんなだ)のぼれPOPビルさんは、「女と紙屑」をえらんでくれました。迷いのない感じもうれしいです。どうもありがとう!順位が入れ替わりました。しかしこれぜんぜん予測がつかないな。ちょっとしたレースみたいになってきた。
バミューダ 5
蝸牛 3
紙屑 3
ユリイカ 2
話咲く 2
ボート 1
腐草為蛍 1
アンジェリカ 1
*
さむいとおもったら窓あいてた!
dr.moule*gmail.com(*の部分を@に替えてね)
その17につづく!
2008年2月7日木曜日
ムール貝博士のパンドラ的質問箱 その15
きのうはベランダを右に左に動き回りながら、降ってくる雪を枯れ葉でキャッチして、肉眼で結晶を観察してました。囚われの身にはそれくらいの楽しみしか…
*
ヘビの長ぐつさんからのしつもんです。(ペンネームはムール貝博士がてきとうにつけています)
Q: おへそのゴマは取ってはいけないと子供の頃から教えられました。何か重要な役割があるのだと睨んでいますが、真相を教えてください。
およそすべての生態系は、おどろくほど繊細なバランスのうえに成り立っています。バタフライ効果やピタゴラそうちのように、ちいさなひとつのアクションがもたらす思いもかけない結果というのは、現実世界において決してめずらしいことではないのです。風が吹けば桶屋がもうかるし、下の引き出しを勢いよくしめれば上の引き出しがとびだしてくるし、うわさをされるとくしゃみが出るあのお約束でさえもその亜種であると言えましょう。
したがって、おへそのゴマもまた例外ではありません。ウォール街を中心に世界経済を絶望の淵へとたたき落とした1929年の大恐慌は、ひとりの男がおへそを掃除したことに端を発すると言われています。おへそのゴマというのはつまりクレオパトラの鼻のようなものであり、コチョコチョといじればそのぶんだけ世界全体、ひいては歴史そのものをコチョコチョ揺るがすことになるのです。
人体をかたどった根っこを持つマンドラゴラという魔法植物は、引っこ抜くと「ギャー」と断末魔の叫び声をあげますが、行動とは多かれ少なかれそういう側面を持っているものだと、ここはやはり肝に命じておきたいところです。おへそを掃除したら地球のうらがわで誰かが「ギャー」と叫んでいる可能性だって否定できない。あなたがいなくなったら、そのために翌日僕はバナナの皮で足をすべらせるかもしれないのだ。
だからおねがい、死なないで!(わたしのために!)
という話ではなかった気がするけれど。
Bygones!
あと、それとはべつにこれは経験則ですが、ゴマをとるとなんかヨタヨタして歩きづらくなります。たぶん猫のひげとおなじで平衡感覚をつかさどっているからだとおもうんだけど、僕だけだったらすみません。
*
ヘビの長ぐつさんは、「三角バミューダの大脱走」に1票入れてくれました。どうもありがとう!ブログを開設当初からみてくれているというのは、それ、すごいことですよね。だってたしか始めたの9月ですよ!2枚目のアルバムが出るなんてほとんどの人が知らない時期だったとおもうのだけれど、それでも見守ってくれていたなんて、目頭が…。そういうだいじなことは早く言ってちょうだい。ほんとうにほんとうにどうもありがとう。つながっていた糸を、たぐることができてよかった。気に入ってもらえてよかった。
バミューダ 5
蝸牛 3
ユリイカ 2
話咲く 2
紙屑 2
ボート 1
腐草為蛍 1
アンジェリカ 1
それにしてもアドレスがblackmail.cnとあるから焦りました。blackmailって、恐喝のことですよ!フリーメールと知って事なきを得ましたが、なんというか、アレがバレたのかとおもってひやひやしたじゃないか。
モンティ・パイソンの「恐怖のブラックメイル」を思い出しました。
恐喝、ゆすりの類いもいいですが、宛先はフラインスピンレコーズで!
dr.moule*gmail.com(*の部分を@に替えてね)
その16につづく!終わりが見えてきた…かな?
2008年2月5日火曜日
ムール貝博士のパンドラ的質問箱 その14
フランスピンレコーズのポエトリ担当totoさん(SUIKA)のこどもが昨日の夕方、ぶじ生まれたそうです。たしか年賀状にはすでに新しい子の名前が書いてあったはずなのだけど、わすれてしまった。おめでとう!僕は今日もここで紙屑に埋もれています!
*
第4回で登場してもらった「テリーヌかとおもったらスパムじゃないか!」さんからふたつめの質問です。
Q: 雪かきを楽しく行う方法を教えてください。
こないだふったけちな雪のことを「ガトーショコラみたい」と書いたら、「北海道はショートケーキをとおりこしてウェディングケーキさながらです」と、積雪画像を2枚送ってくれました。まっしろだ!どうもありがとう。そしてすみません。東京ではあのあと、ハンドボールの予選仕切り直しみたいな感じでもう一度ふり、あちこちの家の前にぶさいくな雪だるまが並ぶくらいには積もりました。
そういえば雪だるまって、雪国の人はつくるんだろうか?わりとふつうに積もるものだとしたら、だるまなんかいちいちつくってられないと思うんだけど、どうなんだろう?
あと、近所の雪だるまには耳があって、ハッとしました。耳があるというだけで妙に生々しい。だるまに耳をつけようなんて思ったことなかった。
しかし、雪かきはたいへんですよね。見た目どおりにもっとふわふわしてればいいのに、図々しいくらい重たいし、だいたい僕らが空を飛ぶことができないのに、積もり積もったこいつらが空からふってきたなんて、そんなバカな話があるかとおもう。こっちだってたまには空からひらひら、舞えるものなら舞いたいっつんだよ。
いくつか考えてみました。
1. 雪だるまを100体つくったら、じぶんの名前に「V3」がつく(ことにする)。
2. おおきな松明に火を点して、呪いみたいにじわじわ融かす。
3. 雪玉をにぎっては打ち、にぎっては打ちの1000本ノックで甲子園に出る。
4. 「おまえ将来どうするつもりなんだ」と腹を割って話し合う。
5. 色っぽくせまれば、赤面してみずから融ける(とおもう)。
6. 最高裁まで争う。
7. 「**の雪」とてきとうな名前をつけて売る。
8. じぶんから別れを切り出す。
どれもわりと有効な気がしますが、それでもダメなら、除雪車の「けいてぃー」を呼びましょう。「ちゃっ、ちゃっ、ちゃっ」という感じで来てくれるはずです。彼女がいれば百人力だし、ついでに元気もわけてもらえます。
*
あれ?また雪がふってきた。しまった、かんづかれたか?
dr.moule*gmail.com(*の部分を@に替えてね)
その15につづく!15?
2008年2月4日月曜日
ムール貝博士のパンドラ的質問箱 その13
まいにちほぼ監禁状態です。
質問箱以外にも書くことはありそうなものだけれど、どうもどのタイミングで発表してよいのかいまいち僕にもよくわからなくて困ります。
こんなときにかぎってフラインスピンの大ボスはアメリカ(!)で消火器サイズのダイエットコークをがぶ飲みしているらしいし、昼寝中に成田から「留守はたのんだ」と電話してきたときは、どうしてくれようかとおもいました。
*
王様の耳はパンの耳さんからのしつもんです。(ペンネームはムール貝博士がてきとうにつけています)ちなみに彼女は年末のシュークリーム会議にもちらっと出てきた、フラワーズ(the Flours)5番目の構成員です。どうもありがとう!
Q: 猫に子供がうまれました。なんて名前をつけますか?
関係があるようであんまりない気もするんだけれど、実家で暮らしている犬の名前は「てんぷら」です。やたらと犬の多い地域なので、いっしょに歩くとあちこちから「てんぷらちゃーん」と声がかかります。
<命名時の回想>
僕「名前どうするの?」
妹「リク、カイ、クウ、みたいなのがいいとおもうんだ」
僕「なるほど」
妹「お兄は?」
僕「じゃあ、てん」
妹「てん?ああ、いいかも」
僕「…ぷらはどう?」
そういう経緯です。
いま思うとどうして家族に受け入れられたのかわからない。しかし年老いた父親が「コラ!てんぷら!」と叱るシュールな光景はなかなか趣があって良いものです。
余談でした。
もうひとつ余談ですが、僕のつれあいは「角の生えたネコ」を飼っていたことがあるそうです。そんなバカなとおもうかもしれないけど、直接話を聞いた今では、たぶん本当だと僕もおもいます。何しろおでこから生えてくる枝みたいな角を、定期的に爪切りでパチンと切ってあげていたらしいし、あげくの果てには「今考えるとあれ、なんだったんだろう?」と話しながら他人事みたいに首をかしげる始末です。そんなのこっちが聞きたい。哀れなくらいウソが下手くそな人なので、こうなるともう、正面から受け入れる以外に選択肢ってあるだろうか?だから何だと言われても困るけど、まあ世の中には角の生えたネコもいるという、ひとつの事例だとおもってください。
以上2点のエピソードを鑑みて、生まれた子猫に名前をつけましょう。
命名:なおこ
なぜかというと、僕が昔から「なおこ」という名前に弱いからです。その名を聞くと、なんとなく身がすくんでしまう。小学生くらいのころからそうなんですよね。とくべつ近しいわけでもない人でも、名前が「なおこ」というだけで烙印みたいにして脳裏に焼きつけられてしまう。ひょっとしたら何かがあったのかもしれないけれど、今さら知るのもこわいし、そのへん謎のままです。なので、まあリハビリもかねて、オスでもメスでも「なおこ」にします。われながら思い切った決断だとおもう。
ダメなら、「パープル・タウン」とかでもいいです。「高田みづえ」とか。
あーなーたがいなけれーばー
いーちからじゅうまでひとーりー
こーとーばもーないーまーまにー
いーきーてーるー
くーりーかえーすのはーただー
ロンリープレーイー
*
王様の耳はパンの耳さんが選んでくれた1曲は、「女と紙屑」ですね。ありがとう!すごくだいじな曲なんだけれど、なかなか説明のしづらいところがあるので、そう言ってもらえるのはしあわせです。
バミューダ 4
蝸牛 3
ユリイカ 2
話咲く 2
紙屑 2
ボート 1
腐草為蛍 1
アンジェリカ 1
*
拾いそこねた床の豆を踏みながら、質問は今宵も受付中です。みんながおもうほど来てないので安心してお送りください。くりかえすのがただロンリープレイというのもせつない。カセットテープどこにやったっけな。
dr.moule*gmail.com(*の部分を@に替えてね)
その14につづく!
2008年2月3日日曜日
ムール貝博士のパンドラ的質問箱 その12
あなた…変わりはないですか。
日ごと寒さがつのります。
着てはもらえぬセーターを…
さむさこらーえてあんーでますー
おんなあー
ごころのー
みーれんー
でーしょうー
ああなたああー
こいしいいいー
きたああああのーやあどおおー
ふう。
*
靴下がぜんぶ片方しかない…さんからの質問です。(ペンネームはムール貝博士がてきとうにつけています)
Q: 春になるとなんであんなに眠くなるんでしょうか。
幾度かここにも書いた気がするけれど、僕は安眠を至上のよろこびとする、非常に燃費のわるい男です。何をするにも、とにかくまずは布団にもぐらないと話にならない。仮に春は睡眠指数が1→50に跳ね上がるとするなら、僕の場合それは100000→100050になるくらいの変化でしかなく、大勢に影響がないというか、あんまりピンとくるものがありません。たとえばこうやって質問にコリコリ答えながら、とちゅうでねむたくなって横になる、ということも、ないしょにしてはいたけれど実際よくあることなのです。季節を問わず平等、という意味において、僕の睡魔はマザーテレサとよく似ています。
しかしまあ相対的にほとんど意味がないとはいえ、それでも50増えているのだから、要はその50が何によってもたらされるのか?ということですよね。
そのへんなるべく科学的にお答えすべく、ムール貝博士の膨大にして散漫な知識をお借りしましょう。
「どうなんですか」
「どうって何がだ。さいきん不躾だな」
「開き直ることをおぼえたんです」
「もっとましなことをおぼえたらどうだ」
「春のねむたさについてなんです」
「まだ冬だぞ」
「まだ冬ですね」
「外も真っ白だ」
「ほんとだ」
「お茶でも入れるか」
「そうしましょう」
ズズー
「せんべいまだあったかな」
「春の話なんですけどね」
「隠語か」
「いやちがいますよ、なに隠語って」
「トリアゾラムのことだろう?」
「トリア…なんですか?」
「ハルシオンだよ。ねむたくなるのは当たり前じゃないか」
「ハルはハルでもそっちじゃないんです」
「どっち?」
「季節ですよ」
「ああ、そっちか」
「そっちです。というかそっちもどっちもない」
「桜のころだな」
「そうです」
「ちょうど発情期なんだよ、睡魔の」
「またそうやっててきとうなことを言う」
「おしりが赤くなるんだ」
「それはサルですよ」
「遺伝子的には大差ない」
「睡魔の話ですよね?」
「せんべいまだあったかな」
カサコソ
「なかった…」
「クコの実買ってきましょうか?」
「うるさい」
「しかしそうなると僕の睡魔は」
「絶倫だな」
「睡魔の話ですよね?」
A: 睡魔の発情期だからです。
靴下がぜんぶ片方しかない…さんが挙げてくれた1曲は「三角バミューダ」です。どうもありがとう!
そういえばタマフルのおかげでずいぶん知名度が上がってしまった古川Pですが、この曲ではかなり重要な役割を演じています。サッチモズの一員です。どこだかわかりますか?
タマフルで聴いたあと、たまたま足を運んだ古本屋さんでCDをみた、とメールにはありましたが、cestaか、YEBISU ART LABOですね?名古屋で僕のアルバムと偶然出会うのは、生き別れた母親を捜していたらバイト先のおばちゃんがそうだったというくらい確率の低い話だとおもうので、それはまさしく運命です。うれしいですね!しかしタマフル効果は絶大だなあ。
ありがとう!
*
ふとおもいたったので、質問にお答えした分の集計結果です。
4票 三角バミューダの大脱走
3票 蝸牛の憂鬱
2票 話咲く種をまく男、饗宴
1票 手漕ぎボート、アンジェリカ、腐草為蛍、女と紙屑
意外…な気もするんだけど、どうなんでしょうね?またこれちょっとずつ足していこうっと。みんなどうもありがとう!
*
質問箱、ほんとに息抜きになってます。意外とつづいててよかった。まだつづくよ!しつもん、ラブレター、なぐさめのメールその他もろもろお待ちしています。苦情関連は腰にくるのでフラインスピン宛でおねがいします。
dr.moule*gmail.com(*の部分を@に替えてね)
その12につづく!まちがえた!13につづく!
2008年2月2日土曜日
ムール貝博士のパンドラ的質問箱 その11
いやしかし真夜中にラジオで聴くフランク永井が、こんなに心地よいものとは知らなんだ。
質問箱の答えに心血を注いでいたら、じぶんの首をしめることになってしまいました。しわよせが!
*
気にしない。
就職活動をはじめたという、ポークビッツ事件さんからのしつもんです。(ペンネームはムール貝博士がてきとうにつけています)
Q: 小林大吾さんは就職活動したのかどうかを知りたいのです。
残念ながら、僕は就職活動というものをしたことがありません。だいたい何歳ぐらいになったらするものなのかも、よく知りません。ハタチ前後?だとしたら、そのころ僕は遺跡の発掘調査に精を出していました。土にまみれてめんどくさい恋もした。へんないいかただけど、もし生まれ変わるなら彼女みたいな女性になりたいと、いまだに思います。いびつなあこがれです。
しかし、フーム。「どういう経緯、人生を経て今の大吾さんにいたるのか」とメールにはありますが、すべてを自ら望んで、というほど積極的でもないので、7割くらいが成り行きです。わりとふつうに生きてきたつもりなのに、結果だけみると明らかに道を踏み外しているし、そういうのってあとでわかるとけっこうショックです。
ただ、みんなが集団で同じ方向に歩いていると、逆に不安になって立ち止まるくせがある、ということは言えると思います。人と袂を分かつ分岐点はいつもそこです。それを何度かくりかえしていくと、良くも悪くも後戻りのできないところまではみだしてしまうわけですね。
そういえば以前ハンコ屋のおじさんが姓名判断をしてくれたのだけれど、「あなたはひとりで何かをする分にはいいけど、共同作業とか集団行動は和を乱しがちなので気をつけてね」と言われて愕然とした記憶があります。僕を知っている人には冗談みたいに聞こえるとおもうけど、ほんとうにそう言われたのです。あれから6、7年たつけれど、まったく、そのとおりの人生を歩んでいてイヤになる。さんざん和を乱して、このざまだ!
まあそういうわけなので、何ひとつ参考にならない、ということくらいはわかってもらえたとおもいます。
あんまり立派なことが言えなくてごめんね。でも「就職」という扉があることじたい、うらやましいです。すくなくともその扉に「入ること」と「入らないこと」ふたつの選択肢があるわけですよね。僕にはその扉さえ、用意されてなかったから。
しんみり。
*
ポークビッツ事件さんが選んでくれた1曲は「腐草為蛍」です。対立候補がまたふえました。どうもありがとう!冷静に聴き直すことができないくらい、僕にとってはきもちのつよい曲です。好きと言ってもらえるだけで、なんだか救われる気がします。うれしいです。
なんだかさいきんは古傷をみずから掘り返しているような気がしますが、ギョーザの4文字がやたら目につく今日も質問はお待ちしています。おもしろい質問もふえてきました。おそくなってもメールの返信は必ずするので、気長に待っててもらえるとうれしいです。
あと、正面からじぶんで答えといてなんだけど、墓穴を掘ってヘコんでたらなぐさめてください。
就職したらオフィスラブとかある?
dr.moule*gmail.com(*の部分を@に替えてね)
その12につづく!