2008年2月15日金曜日

ムール貝博士のパンドラ的質問箱 その20


<今日の主なできごと>

渋谷の雑踏で2人組のお巡りさんに呼び止められて、ポケットというポケットをぜんぶゴソゴソと探られました。財布の中身、カード類の一枚一枚までご丁寧にぜんぶチェックされるとおもいませんでした。まるでカツアゲだ。

「その手に持ってる袋は?」
「CDです」
「なんでこれ同じCDばっか入ってるの」
「えーと、いや僕のなんです」
「へー。音楽やってんだ」
「音楽というか、えーと、そうです」
「ひとりでやってるの」
「そうですね」
「ジャンルは何?」
「ジャンル…困ったな」
「なんで困るのよ」

後戻りのできないところまではみだす、というのはつまりこういうことです。ふつうの格好をして、オーラなんかべつに出ていなくても、道を歩けば警官に「待て」と言われる。いったいいくつになったらこういう目に遭わずにすむんだ?僕を知っている人ならよくわかるとおもうけど、どっからどうみたって善良なる小市民じゃないか!

しかも今回は職務質問からさらに一歩階段を上がって、とうとう危険人物扱いです。「危ないものを持っている人がいるんでね」と高圧的な態度でポケットをぜんぶさぐって、出てきたものといったら両親にもらったお守りがひとつ。

町の安全に一役買えて何よりだ、警官諸君!交通安全としるされたこの危険物は証拠としてお持ち帰りいただこうじゃないか!


 *


まあそんなに珍しいことでもないので気を取り直して、ふわふわ超合金さんから2度目のしつもんです。


Q: 私もthe Floursに入りたいのですが、どうすればよいですか?


入ったっていいことなんかたぶんひとつもないですが(変わった希望をお持ちです)、あえて条件をつけるとするならば、フラワーズに入るためには「ひょんなこと」が必要です。「ひょん」というのはつねに結果論からみちびかれるものなので、あらかじめ備えておくことはできません。「あれはひょんだったな」と言うことはできても、「よし、今日はひょんにするか」と言うことはできないのです。

ただ、人生というものが7割方、ひょんなことの積み重ねであることをおもえば、そう悲観したものでもありません。朝起きて、ねぼけまなこでトイレに入ったらムール貝博士がすっきりした顔でそこに座っているかもしれないし、そうなると当然諍いがおこるでしょうし、その場で決着がつかなければ法的手段に訴え、一大訴訟に発展したのち、裁判官の勧めで和解して気がついたらコメダでいっしょにシロノワールをぱくつきながら、「まあ、こういうこともあるよな」とふたりで頷き合っていないともかぎらないのです。5年前には紙とペンしか持っていなかった小林大吾が、ウッドベースの吟遊詩人にトラックを提供することになったのも、元をたどればだいたいこんな感じの経緯です。

焦らず、機をうかがってみてください。思いもよらないタイミングで唐突に、そのときはやってくるはずです。

あと、そうですね、「甘いものが得意でない」とメールにはありましたが、フラワーズはそもそも、高速道路のサービスエリアで今川焼を20個買って帰るような集まりなので(本当です)、今からでも得意になってください。というかそれなら入らなくてもいいんじゃないかという気がしてならないのですけれど…


 *

あれ?「黒猫は眠らない feat. The Flours」、playボタンを押してもplay数が0のままカウントされないですね。なんでだろう?imeemを使って試聴できるようにセッティングしてあるはずなのだけれど、もし聴けないようならメールください。

聴くほどのものでもない?

そんなこと言わないで!

 *

ふと気づいたら質問箱も20回をこえました。どうもありがとう!こんなにつづくとおもってなかったので、うれしいです。質問をくれたらかならずお答えするので、気長に待っててね。



dr.moule*gmail.com(*の部分を@に替えてね)



その21につづく!

2 件のコメント:

  1. 以前質問に答えていただいたクラッシュギャルズ(男)です。
    「黒猫は眠らない feat. The Flours」、ちゃんと聴こえています。「東京・京都・NY」は持っているのですが、リテイクやジャケットの雰囲気の違いで、まるで別のCDのようなので、もう一枚買ってしまおうかと思っています。

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  2. クラッシュギャルズさん


    よかった、どうもありがとう!安心しました。しかしなんでカウントされないんでしょうね?

    たしかに別のCDのようですよね。ぜひとオススメするのも気が引けるし、ズルい!と言われたらそれはもう、まったくそのとおりなので、よーく考えて、さらによーく考えて、それでもアリだと思ってもらえたなら、買ってあげてください。その価値はあるとおもいます。

    ちなみにタカツキ本人は「声とラップが若い」といってすごく恥ずかしがっていました。

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