カメラロールにときどき紛れこむやつ
かいわれ界隈さんからの質問です。(ペンネームはムール貝博士がてきとうにつけています)
Q. 「そういうものだ」と飲み込んではいるけれど正直納得いっていないことはなんですか
これまたひとりで考えるのが本当にもったいない質問です。やーもうこんなんみんなめっちゃあるでしょ〜。ひとりで考えるにしてもできれば1週間くらいほしいし、ポッドキャストとかやってたら絶対に募集してみたいテーマのひとつです。
真っ先に思い浮かぶのは昔からずっと釈然としない「戦争」ですね。先進国の連中は「戦争にもルールがある」みたいなことをさも当たり前のように言うけど、いい年ぶっこいた今でも「は!?」と思います。しかしこれはまさしくパンドラの箱という気もするので、これ以上は開かずにそっと脇によけておきましょう。
ごくごく小規模な個人的なところでいうと、交通違反によって付与された点数には正直納得いってません。付与される、ではなく、付与された、がポイントです。
具体的な話をすると、その昔、一時停止をすべきところでしなかった、という理由で切符を切られたことがあるのです。僕としては完璧に一時停止をしたと思っていたので、承服できるはずもありません。しかし警官は警官で絶対に一時停止をしていないという認識なので、これは当然、水掛け論になります。
ここで違反切符が違反者に求めるのは反則金です。多くの人はこれを罰金と捉えている印象ですが、じつはそうではありません。これは実際にはこの金額を収めれば刑事手続きをスキップできるという意味合いの請求であり、裁判にのぞむ気概があるのなら堂々と拒否できるものでもあります。
僕はその後、根気よく送られてくる督促状を一通一通ていねいにスルーしつづけ、最終的に裁判所から呼び出しをくらい、実際に裁判所に赴いてことの次第を滔々と語った上で、違反と言われるようなことは何もしていないので略式ではなく正式な裁判で主張したいと訴えました。つまり、あくまで違反したと言い張るなら受けて立つから起訴してくれと裁判所で伝えたわけですね。
実際に確認したわけではないけれど、あれから5年どころではない月日が流れ去っているので、まずまちがいなく不起訴でこの話は終了しています。このときの反則金を、僕は支払っていません。起訴されていたらたぶん警官の主張のほうが警官というだけの理由で支持されていただろうとは思いますが、今となっては客観的にどちらが正しかったのか、誰にも判断のしようがありません。
問題はここからです。
不起訴になったということは、少なくとも違反があったことにはなっていないはずですが、にもかかわらず交通違反によって付与された点数はふつうに累積になっていて、なぜか撤回されないまま、僕は免許の更新時に違反者講習を受けています。
なんでやねん。
違反として明確に認定されたのならわかります。違反が認定されていないのに点数が付与されるのは、刑事事件で不起訴になったのに前科がつくのと同じくらい意味がわからない。これが違反の可否=点数付与の可否を問う話でないなら、なぜ僕は裁判所に呼び出されたのか?
ちなみに僕が反則金を支払わなかったのはこのときだけです。切符を切られてから裁判所に呼び出されるまで、たしか2年くらいかかっています。定期的に送られてくる反則金の督促状は目にするだけで忌々しいし、あるとき不意に届く裁判所からの出頭命令をうっかり見逃すとさらに厄介なことになるので、とっとと払ったほうがどう考えても手っ取り早いよな、と今ではしみじみおもいます。
あと納得いってないのは、毎日生えてくるヒゲですね。何のために生え、何のために剃るのか、ここには人生における何らかの、しかしなくても別に困らないハイレベルの哲学が潜んでいるような気がします。
A. ヒゲです。
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その443につづく!