2024年3月8日金曜日

ムール貝博士のパンドラ的質問箱 その419


今夜は麦1パックさんからの質問です。(ペンネームはムール貝博士がてきとうにつけています)


Q. この世から豆板醤がなくなったとして、大吾さんなら代わりの調味料として何を推しますか?


先にお答えしておくと、僕はこれ、最適解を知っています。なのでいつになくスピーディにサクッと話を終わらせられるはずです。しかし実際にはキーボードに指を置いたまま、かれこれ1時間は逡巡しています。本当に答えていいんだろうかと躊躇わざるを得ません。あるいはこう言い換えてもよいでしょう。

これは僕にとってあまりに都合が良すぎる質問なのではないか…?

何しろ豆板醤です。醤油や味噌ではありません。甜麺醤やコチュジャンでもなく、ましてやオイスターソースやナンプラーやスイートチリソースでもない。特に意味はないのかもしれないし、実際ないんだろうけど、しかしそれにしてはどうもこう、見えざる何者かに誘導されているような印象があります。何しろ僕は上に挙げた調味料の代用品を知らないのに、豆板醤の代用品だけは知っているのです。そんな自作自演丸出しみたいな話があるだろうか?

率直に言って、自作自演はまだいいのです。他ならぬ僕のブログだし、訪れる人も別にいないし、仮に莫大なアクセスを誇っていても初めからそのつもりで読まれていればどのみち同じことなのだから、今さら誰に憚ることもなく、大いに自作自演を繰り広げたらよろしい。正直そのへんはもうどうでもいいというか、どっちでもいい。

それよりもはるかに剣呑なのは、僕がそう答えるように予め仕組まれている場合です。人生のあらゆる分岐点において、僕らはみな自らの意志でキッパリと選び取っているつもりでいるけれども、実は初めから選ばされている可能性がないとは言い切れないんじゃないだろうか?すべては巷でうわさのディープステートの差金であって、気がついたらドナルドT的な人物の熱烈な支持者になっていたりするのではないのか?よりによってたまたま豆板醤の代用品について尋ねる人がいると同時にたまたま僕がその最適解を知っている、その確率と比べてもそれはあり得ないと果たして断言できるだろうか?

しかしまあ、だから何だという気がしないでもないので、ここはひとつあまり考えすぎずにお答えしておきましょう。


味わってもらえればわかりますが、ほぼ豆板醤です。ほんとに。


A. 富士食品工業の「粗挽きトウガラシ」です。




質問はいつでも24時間無責任に受け付けています。

dr.moule*gmail.com(*の部分を@に替えてね)


その420につづく!

3 件のコメント:

  1. 毎週欠かさず訪れている者です。
    見つけたら試してみます!

    返信削除
  2. 面白オカシイようで人生の深遠と本質に触れるご名答、いつも興味深く拝読しております。

    返信削除
  3. > 黄色い花さん

    うれしいです。いつもありがとう!
    ちなみに試すにはちょっと量が多い気もします!

    返信削除