※本気にしてはいけません。
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独り身で解散するのはことほどさようにハードルが高いという話を前回しましたけれども、ふと前にもこんな話をしたような気がしてぺらぺらと過去のアーカイブをめくってみたところ、案の定これと寸分違わず同じことをここで滔々と述べていたのです。実を申せば本日のエントリは前回の考察に対する追記というか補足というか、もうすこし押し広げていそいそと論ずる予定だっただけに、ハリセンで鼻っ柱をスパンと引っぱたかれたような塩梅で、われながら二の句が継げません。とっくの昔に済んでたなんていったいどうなってるんだ。すっかり忘れていた。しかもわりといい具合に書いてあるじゃないか。さすがに話の筋道は書こうとしていたそれとはだいぶ違っていたけれど、それにしたって3年も前のことなのだから、何をか言わんやです。穴があったら入ってその上に墓石を立てたい。
→6つに切り分けて野良犬の晩ごはんにどうぞ
さらにその半年前には絶版となった詩集が解散の意を表して僕にしこたま怒られています。
→詩の一編が真夜中にうちを訪ねてきた話
これを首尾一貫していてみごとにブレがないとみるか、気の毒なほど成長していないとみるかは意見が分かれそうなところですが、すくなくともこれがその場しのぎの思いつきではなく、本当に何年も前からちまちま気にかけていた事案であることだけははっきり証明されたと言ってよいでしょう。だから何だと一刀両断されるのはもちろん覚悟の上です。僕としてもうるさいうるさい文句あるのかこのすっとこどっこいと逆ギレする用意はできています。
しかしこのぶんだと数年後にはまたぜんぶ忘れて「ひとりだと解散できないんだよね」としたり顔で言い出しかねないし、正直じぶんに動揺を隠せません。一度や二度ならまだしも、三度四度となるといささか剣呑です。僕が聴き手でも苦笑を禁じ得ないものがあります。お前まじでもっと他に考えることはないのかと首を絞めながら問いたい。だいたいこれはアレだ、言ってしまえば体のよいぼっちアピールではないのか?
まあまあ、そうつんけんしなくたっていいじゃありませんか、今さらぼっちがどうのという齢でもありますまいよ、落ち着きなさいな、おひとついかが?と特売で山のように買ってきた好物の洋梨をもぐもぐやりながらじぶんでじぶんを執り成すくらいには僕も大人になったわけですが、それにしてもこう、据わりがわるい。
あるいはここらが潮時なのかもしれません。引退の2文字が頭をよぎります。スポーツ選手が体力の限界を理由に一線を退くようなものです。似たような話ばかりドヤ顔で語る老いらくの姿をいつまでも晒しつづけてこの先どうなりましょう。象は死期を悟るとひとり静かに群れを離れ、墓場と呼ばれる代々の土地に赴いてその身をひっそり横たえると言います。真偽はさておきその高い精神性には学ぶところがありそうです。いさぎよく後進に道をゆずり、身辺の整理をそつなく済ませたのち、あとを濁さず飛ぶ鳥に倣ってついと行方を晦ますなら、それでなくともあるかなきかの晩節を汚さず保つことにもつながります。
問題は道をゆずる後進など影も形も見当たらないこと、引退するような表舞台になどそもそも立っていないことですが、この際それは言いっこなしです。誰もいないというのなら、僕が僕自身を後進として指名する奥の手もあります。よろしくたのむと僕が僕に言い残し、あとはまかせろと僕が僕に請け合えばよいのです。独り相撲の本領ここに極まれりと大手を振って申せましょう。
あれやこれやの思い出が、走馬灯のように脳裏を駆け巡ります。みなさまにはこれまで長らくご愛顧いただき、まこと感謝に堪えません。今まで本当にありがとう。明日からは僕の代わりに僕が僕の役目を相務めます。僕のことだからきっと僕以上にその責務を果たしてくれることでしょう。心残りはありません。あるとすれば「結局なにが言いたかったんだっけ?」ということくらいです。しかしまあそれは今にかぎったことでもないし、うっちゃっておくといたしましょう。
未練になってもいけません。ここは心を鬼にして、すっぱりと朗らかにお別れです。
ごきげんよう、さようなら!また数日後!
こんな事言うと、もしかしたら墓石を建てるだけじゃ済まなくなりそうで、報告するのが心苦しいのですが…
返信削除「6つに切り分けて〜」のリンク、上手く設定できてない様なので、確認お願いします…
> 柴田"Mr.Big Dream"大夢さん
返信削除ごめんなさい、修正しました!
素早い報告ありがとう!墓に戻ります!
デビューシングルのポスターの出来の良さに少し騙されてしまいました。
返信削除またいつ解散してもいいように、解散した後、「再結成」してはどうですか?それを繰り返せば・・・。
> チムチムチェリーさん
返信削除そうそう、再結成も解散の醍醐味ですよね。
なのでまずはやはりデビューです。
何のデビューかはこれから考えます。