2008年11月17日月曜日

ソムリエとバリスタのいる家




いやまったく、それがどれほど豪勢な夜であったか、足をお運びいただいたみなさまにさえ実感しきれていなかったのではないかと僕はおもうのです。何しろ日本におけるヒップホップ次世代の筆頭を担うROMANCREWのALI-KICKがトークのためだけに呼ばれたばかりか、東京交響楽団でコンサートマスターをつとめるバイオリン奏者の高木和弘さんを2曲でフィーチャーするんだから、宴の規模に対してふるまわれたご馳走の豪華さといったらない。ウィキペディアの項目になるような人たちですよ!


「のんびりウチで飲もうよ。ワインもコーヒーもあるし」と気軽に誘われてともだちの家に遊びに行ったらソムリエとバリスタがいた、というくらいの驚きです。



そしてそんな巨人ふたりをさりげなく包みこんでじぶんの色に染め上げてしまうタケウチカズタケの器のデカさ!こういう状況を目の当たりにすると、この人こそ何者なんだ、と今さらながらに畏敬の念が頭をもたげます。滅多に味わうことのできない極上の時間がそこにありました。

僕はといえば、ゲストとして迎えられたにもかかわらずひとり馬車馬としての窮状を切々と訴えて、洗練されたグルーヴィナイトをめちゃめちゃにひっかき回すていたらくです。思い返して今ごろ正座でうなだれています。きのうのじぶんに「おまえはもうすこし空気を読みなさい」とたしなめてやりたい。


ともあれ、次々と打ち上げられる花火をみるような矢継ぎ早の展開と、合間に3人のゲストをさらっと迎えたメリハリの良さもあって2時間という長丁場(しかも基本ワンマンです)をぜんぜん感じさせない、濃密にして後味も爽やかなたのしいたのしいライブでした。休憩もはさんでいないのに本当にあっという間だった。

とりわけ、 "Renée Fr." という曲でみることができた、高木さんとの軽快でスリリングなセッションには魂を引っこ抜かれました。バイオリンて、あんなカジュアルで切れの良いステップを踏むこともできるんだ!と目からウロコがぽろぽろこぼれ落ちる思いでした。


「UNDER THE WILLOW -ICHIGO-」リリースおめでとう!いいアルバムです、しみじみと。


あと、ライブ終了後の打ち上げで、モツ鍋をつつきながらALI-KICK君と「LPより7インチのほうがノイズがしゃりしゃりして気持ちいい」という、暗号にしか聞こえないようなフェチっぽい話ができて楽しかったです。ALI君ありがとう。



おまけ:結婚式帰りの古川プロデューサー(ダイエットに成功しています)

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