2008年11月12日水曜日

デジタルカメラ、あるいは池田亀太郎のこと



デジカメをデバカメ(出歯亀)と読み間違えました。


言うまでもなくご承知のこととおもいますが、実際それは似て非なるものです。

そしておそらく、デパガともちがいます。それは人を引き寄せますが、デバカメは人を寄せつけません。デパガは女性ですが、デバカメはだいたいにおいて男性です。

いや、デジカメの話ではなかったか?

それはもうどうでもいいのです。ここにいたっては、「歯の出た亀」という珍奇な言葉のほうがよほど問題であると僕は考えます。両脚と首が甲羅から出るだけでも十分だっていうのに、そのうえ歯まで出るとなるとこれはただごとではない。言葉の印象だけなら「野次馬」と同じカテゴリに入れてもよさそうだけど、だからどうしたと言われるのも癪なので、ここは辞書を引いてお茶を濁すつもりです。

(辞書をとりだす)

我が家の広辞苑は使いこみすぎて「アジる」という単語より前の44ページ(表紙含む)がまるまる消え失せているのが玉にキズだけど(第何版だったかさえもわからない)、イイ大人はこまかいことなんか気にしないのです。日本を代表する偉大な辞書の1語目がいきなり造語で始まるんだから、金田一先生には気の毒なことをしているとおもう。


(パラパラ)


あった!


でば-かめ【出歯亀】(明治末の変態性欲者、池田亀太郎に由来。出歯の亀太郎の意)女湯をのぞくなど、変態的なことをする男の蔑称。




……。




ボンヤリ考えていたよりもずっとハードな史実にぶち当たっておもわず目を伏せるわたくし。お茶を濁すつもりが濁りすぎてもうドロドロです。どう収拾をつけたらいいんだ?かるいきもちで辞書なんか引くんじゃなかったとおもう。真実はいつだって青汁みたいな味がする。


しかし自業自得とはいえ、ある意味これは死刑の上に位置する究極の刑罰なんじゃないのか?へんな名前をつけられた上に辞書にのるなんて、考えただけでも泣けてくる。ギロチンのほうがまだマシだ。


えーとつまりこの話の教訓は、女湯をのぞくときには細心の注意を払おう、ということです。一歩まちがえれば死よりもおそろしい刑罰が待っています。


たぶん。

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