2008年3月27日木曜日

ムール貝博士のパンドラ的質問箱 その38


髪をチョキりに行ったら、すっきりさっぱりした後に、首すじから肩にかけてとてもやさしく、しかも念入りに撫でられたので何かとおもったらマッサージだと言うのです。そんなふわふわした生クリームみたいなマッサージがあるか!と抗議の声を上げるつもりで鏡をみたら、やせっぽちの僕よりもはるかに細い(!)男性が今にも消え入りそうな様子で立っていて、何も言えなくなりました。僕よりも細いとなると、残るは骨ばかりのはずなのに、ああ驚いた。


 *


質問箱 その25で登場してくれた百万枚の皿(ロシア製)さんから、ふたつめの質問です。



Q: ムール貝博士やアンジェリカたち以外に、まだ私たちの前に現れていないひとたちはいるのでしょうか?



もちろんです。と言ってもぴんとこないとおもうので、一例をあげると、「アイスノン」という名のにわとりがいます。本来は食用でありながら、生まれつき体がひんやりとして冷たい特異体質のために誰も肉としてさばく気になれず、今日まで生き延びた強運の持ち主です。夏場は抱くときもちがいいので重宝がられます。冬場の猫みたいなものですね。人じゃない!とおもうかもしれませんが、そういうのって黙っていれば案外わからないものです。

ちなみに、今回チョイ役としてしか顔を出さなかった、酩酊する蛙や風呂場のシーラカンスといった地味な存在にも、きちんと名前がついているのです。アンジェリカが助けようとするちいさな女の子(甘鯛のポワレ教授の娘ですね)には、「スワロフスキ」というへんてこな(あるいはキラキラした)名前がついています。だからどうしたと言われるとすごく困るんだけど。

スワロフスキに関してはちょっとした童話を書きたいとおもっていて、実際いちど手をつけてはいるのだけれど、そういえばぼんやりした日々にまぎれて、ちっとも進んでいません。いまこうして書きながらおもいだしたので、また手をつけたいです。でも発表の機会、なさそうだな。



A: もちろんです。ひとりひとりご紹介できないのが残念でなりません。



なんというかこう、あとからあとからわいて出てくる感じですね。


 *


今回も詩人の刻印(ほぼ)全曲レース、順位はいぜん変わらずです。

ボート 8

蝸牛 7

バミューダ 6

話咲く 6

紙屑 3

ユリイカ 3

アンジェリカ 2

腐草為蛍 2



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dr.moule*gmail.com(*の部分を@に替えてね)



その38につづく!

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