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2007年10月8日月曜日
ちっぽけなもののしかるべき潮時
指に吸いつくようなこのしっとりとした肌ざわり…。しなやかで、いつまでもさわっていたいこのやわらかさったらありません。まるでなめした皮のような質感に、ぞくりときたらあなたもりっぱな紙フェチです。いびつな世界のいりぐちへようこそ。
ブックレットが届いた!
パッケージも届いた!
ゆうしゃはレベルが1あがった!
CDとブックレットを収納するパッケージ?紙ケース?にかんしてはとくに、見た目それほど特別って感じでもないのに展開図からじぶんでつくるという100%カスタムメイドの誂え品なので、仕上がりがまったく予想できなくて、寝ても覚めても考えるのはその成否ばかりで、ふぅ…とアンニュイなため息をつきながら、あの人どうしてるかしら、と遠くの空を見つめる日々がつづいておりました。感無量です。しくしく。ヤーヤー。要望に合わせて紙をチョイスしてくれたのは、わがレーベルオーナー(電話好き)ですが、古書店が音楽レーベルを兼ねていることのもっとも大きな利点は、まさしくこういうところにあるわけですね。そう考えると僕がここに所属しているのは必然以外の何ものでもないなあとほんとうにおもいます。さすがだ。
小出しにしてカードを切ると蝦蟇の油みたいな汗がじりじりとにじむたちなので、なんか体にもわるそうだし、たぶん脳みそにもわるいし、いっそぜんぶ丸出しにしてしまいたいのだけれど、なかなかそういうわけにもいかなくて、難儀なことです。フツーに見せたらいいじゃないの、と無気力な悪魔のやつが鼻に指を第1関節までつっこんでほじくりながら誘惑するから腹立たしい。大事なものはちっぽけなものほど、しかるべき潮時がくるまでとっておかなくてはいけないのだ。しかし…あなたはよろこんでくれるだろうか?
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そんなことをつらつら考えながら上機嫌で山手通りを走っていたら、上落合で水駒(みずこま:原チャリの源氏名)の後輪がパンクして立ち尽くすわたくし。
バイク屋さんに引き取られていく愛車の後ろ姿を見送ったあと、散歩には長すぎる家路をてくてくと歩きながら、人生の落とし穴とはかくもあちこちに口を開けているものなのだなと知る、秋冷のみぎりです。捨てられた子どもみたいなきもちになるのはなぜだ?
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