2015年1月4日日曜日

豈図らんやから始まる年明け早々2015年終了のお話



2015年です。

今年はのっけから人生最上の初詣を味わい、年明け4日にしてはやくも「いい年だった」と総括したくなる高純度の達成感に満たされております。

かつて詣でた笠森観音と余裕で肩を並べるぶっとんだ奇観ゆえ、きっと参拝者で賑わっているにちがいないと戦々恐々の面持ちで足を運んでみたら豈図らんや、そこにいたのはふたりの孫を連れた初老の男性とダックスフント1匹、そしてカップルが1組のみという呆気にとられる静けさで、これほど厳かなきもちになれた初詣は今まで記憶にありません。


あまりの森閑ぶりに寺務所で水を向けてみたら「お正月は人、少ないんですよね」と仰います。言われてみれば参道手前に設置されたトイレにも「冬期は利用者が少ないため閉鎖します」的なことが書いてあってなんとなく違和感をおぼえていたのです。

野趣あふれる参道

信じられない。耳を疑うとはこのことです。一目見れば誰でも心奪われる、他所ではそうそうお目にかかれないようなファンタスティックかつクレイジーなお堂がここに厳然と建立されているのに、三が日にちらほらと数えるほどしか人がいないなんて、そんなバカな話があるだろうか?由来も判然としない近所の寺社のほうがよっぽど混み合ってるじゃないか!


穴場だ。むちゃくちゃ穴場だ。そういうことなら胸に秘めておかねばなりますまい。これほどストレートに胸を射抜かれるお堂はほかにないし、まださほど多くの人に気づかれていないのならなおさらです。なんでもっとアピールしないの!これ、世界に誇れるレベルだよ!!と市の観光課で担当者の胸ぐらをガクガク揺さぶりたいもどかしさもあるのだけれど、ヒヤリとするほど繊細な建築だから人が押し寄せれば簡単に崩壊してしまいそうだし、この先も長くここにありつづけるためにはむしろこれでいいのかもしれません。


東京から鈍行列車の日帰りで往復15時間をかけただけの甲斐はありました。アクセス情報を見ても「車で○○分」としか書いてないのに駅から片道1時間かけてムリヤリ徒歩で行くあたり、安田タイル工業の慰安旅行と大差ない、じつにエクストリームな初詣であったと申せましょう。

理由あってやむなくガラケーで撮った頼りない2枚



とまあ、そんな年明け早々2015年終了のお話はさておき、実質2日という例年以上にあんまりな募集期間にもかかわらず、年賀状キャンペーンには5万通を余裕しゃくしゃくで超える、というかそうだったらおもしろいのにもちろんそうはならない多数の応募をいただき、ありがとうございました。

キャンペーンと銘打ってはいるものの、すっかり恒例となった今ではむしろ「元気にしています。そちらはどうですか?」という手紙のやりとりに近いかもしれません。うれしいことも、かなしいことも、ちょっとだけ分け合うこのかんじは僕にとって他に代えようのない、砂金のような煌めきのひとつです。アルバムの感想はもちろん、日々のつれづれやちょっとした移り変わり、愛の告白やカミングアウト、なぜか画像付きで「修造カレンダーめっちゃイイかんじ」とかそういうのを今回もうれしく読みました。そんなこと言われてもリアクションに困るけど、うれしいです、すごく。本当にありがとう!

今年はとくに大きな波のない、凪ばかりのおだやかな日々がふたたび戻ることになりましょう。多少の白波は立つかもしれないけど、ひとまず嵐の予定はありません。そうそう、だいたいいつも、こんな日々だったよな、と思い出しながら、どうかまたぽつりぽつりと、てくてくと、良くても良くなくても、つとめて大らかに、できればはんなりと、こりずめげずひた歩む日々に時折お付き合いくださいますように。


ちなみにキャンペーンの抽選はこれからです。宛名から手書きなので夜を徹するか、でなければ途中ですやすや寝入ってまた明日に持ち越すことになるとおもいます。かぎられた数量と単純に体力的な問題から全員にお届けできないのはまことに痛恨の極みですけれども、ご応募いただいたみなさまには必ずメールでお返事いたしますので、今しばらくお待ちくださいませ。

今年は「もっと早く募集して早くに締め切って年内に出す」を目標にしたい。

4 件のコメント:

  1. しまった( ;∀;)応募し忘れた・・・

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  2. > KKSさん

    ピンポンダッシュみたいな募集でホントすみません……

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  3. 昨日年賀状が届きました。
    驚きのあまりポストを開いてしばらく固まってしまいました。

    そして思わず、2015年始まったぜ。
    と呟いてしまいました。
    ご丁寧なお年賀ありがとうございます!

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  4. > ぱぴろさん

    ユアウェルカム!

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