文字通り熱いタバコ屋の看板
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つぶつぶ交換さんからの質問です。(ペンネームはムール貝博士がてきとうにつけています)貨幣ではなく、つぶとつぶでやりとりする初歩の経済ですね。
Q: この街全体、肉屋の軒先のような興奮とシュールさがお互いさほど不満なさそうに同棲しているバンコクから送信します。わりと旅行鞄に入れているのにも関わらず結局一度も使われることなく終わってしまいがちな旅の持ち物を教えてください。
旅の醍醐味はなんといってもその非日常性にあると言ってよいでしょう。煩いから切り離された時間のなかで見聞きし、味わい、感じることすべてがさながら降り注ぐやわらかな雨のごとく、しわしわの心に潤いと刺激を与えてくれます。
僕が好んで思い描く非日常性とはたとえばこういうことです。
A. 滞在先で一夜のアバンチュール
B. 蚤の市で買った器が定窯の白磁だった
C. 国際的な陰謀に巻きこまれて危機一髪
ほかのふたつが非日常というよりむしろ非現実的なせいもあるかもしれませんが、こうしてみるとAの実現可能性はすこぶる高いようにおもわれます。おもわれませんか。
じっさい僕がある島にぶらりと訪れたときは、ひとり旅らしき女性と海沿いの道ですれちがい、「ちょっとしたきっかけひとつで転がる石みたいにどうにかなっちゃうかも」と冷静に考えれば空しいことこの上ない期待に胸が高鳴ったものです。
しかし言うまでもなくそんなことにはなりません。あってもせいぜい軽い会話を交わすくらいが関の山です。わかっています。わかっていますけれども、これに類するシチュエーションに遭遇するとやっぱり「ちょっとしたきっかけひとつで転がる石みたいにどうにかなっちゃうかも」と冷静に考えれば空しいことこの上ない期待に胸を躍らせることになるのです。ほとんど条件反射みたいなものだとおもう。
したがって、「わりと旅行鞄に入れているのにも関わらず結局一度も使われることなく終わってしまいがちな旅の持ち物」と言われたら僕の場合は渋々これを挙げることになります。
A: 下心です。
念のためお断りしておきますけども、あまり本気にしちゃダメですよ。
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その182につづく!
アヴァンチュールではありませんが…
返信削除旅先のボートに乗り合わせて言葉を交わした女性と、下船後に再会したので人生初ナンパ。→成功!当日の晩御飯をご一緒し、翌朝待ち合わせて二人で美術館に行ったことがありますよ。旅には非日常が潜んでます。
> はなちゃん
返信削除むむ、そこから恋に発展する可能性だって
全然なかったとは言い切れないはずです。
「冒険」という字義からしたら
それもまたアヴァンチュールだし、
異性か同性かはこの際問題ではありません。
うらやましい…(本音)