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2009年2月10日火曜日
食卓におけるちいさな算数の話
2本の箸がどうしても正しい組み合わせにならなくて、毎日のように腹を立てています。
うちには箸が2種類あって、キッチンの箸立てから2本を見ないで抜き取ると、かなりの確率で互いにちがう箸が1本ずつ選ばれてしまう。
You know what I mean?
図解しましょう。
ここに2組の箸があります。
こんな感じで箸立てに入っています。
そこから2本を抜き取ると、
たいていこうなっているのです。
2種類しかないんだから確率は1/2のはずだし、同じ柄でありさえすればそれでいいのに、なんだってこう、毎回ちがう箸が組み合わさって出てきやがるのか、どうしても解せません。あんまり高確率なものだから、いっそ記録してやれとしくじった回数を黒板でカウントするようになりました。いざとなったらこれを証拠として提出し、裏で糸を引いている誰かに抗議するためです。
ここまではまあ、暮らしにおける微笑ましいエピソードでしかありません。ありそうな話だし、マーフィーの法則みたいなものにちがいないとしぶしぶ自分を納得させていたのだけれど、
ところが今日、ゴハンをもぐもぐやりながらふと、この話のとんでもない誤りに気がついたのです。気がつきましたか?
ポイントはここ↓
2種類しかないんだから確率は1/2のはずなのに、
2本から1本を選ぶ場合、その確率はたしかに1/2です。しかし4本から2本を選ぶとなると…
特定の箸というよりは同じ柄でありさえすればいいので、1本目は4本のうちどれでもかまいません。
1本抜きました。
抜き取ったのは (2) の箸だから、2本目にほしいのも当然 (2) の箸です。
残った3本から (2) の箸を選ぶ確率は…
1/3じゃないか…!
4本から2本を抜いて、それらが同じ柄の箸である確率が3割ちょっとしかないということはつまり、7割ちかくの確率でハズレることになるのです。
どうりで毎日のように腹を立てているわけだ!
いやまったく、ちょっとした算数が心の平穏に一役買うと知っていたらあの頃もっと必死に勉強していたのに、センセイ連中ときたらそういう大事なことにかぎってちっとも教えてくれないんだから困ります。1週間くらいムダに腹を立てたじゃないか。
それにやっぱり、4本から2本をえらぶ確率が1/3というのはなんとなくふしぎな感じがする。
でもじぶんで答えに辿り着いたせいか、類人猿から猿人にステップアップしたみたいでじつに晴れ晴れとした気分です。次は石器だな!
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応用編:柄の見えない4本から抜き取った2本が、いつも使っているじぶんの箸である確率を考えてみよう!
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