2013年1月12日土曜日
猛毒が織りなすしあわせな未来図を
一壜の化粧水によってコスメ業界に革命をもたらしたと言われる化粧品メーカー"ゴルゴン"。その歩みは江戸時代、おすてとおゆりの姉妹が三女おめどの仇討ちに用いる毒薬を煎じたことから始まりました。さなぎが蝶になるのにも似た鮮やかなる転身をへて、今や時代を先取りする美のリーディングカンパニーへと飛躍的な発展を遂げたわけですが、一方で毒物に対するこまやかな愛情とねちねちした執着は創業当時からいささかも変わることがありません。未就学児でも安心して弄べる低濃度アルカロイドから妖艶なる毒婦を演出する化粧水まで、「より美しく、よりスマートに」を永遠のモットーとして、ゴルゴンは今も猛毒が織りなすしあわせな未来図を描きつづけています。
< 沿 革 >
文化12年
毒薬専門の調剤薬局として東京両国に「小太郎本舗」創業。
文政6年
殺鼠剤「青大将」を一般向けに販売。両国からねずみが一匹もいなくなる。
天保10年
用途を心中に特化した劇薬「きよ姫」を販売。すやすやと眠るように往生できて証拠も一切のこらないことから、煮え切らない男を気楽に始末したい遊女の間で高い評判を得る。またこのころから「使うに使われぬ江戸みやげ」として全国にその名を知られるようになる。
安政元年
いくらなんでも目に余るとのお達しから創業者姉妹ともに獄門。首は小塚原に三日間晒された。不死のため四日目から営業を再開。
明治2年
屋号を「小太郎薬局」と改める。
明治18年
トリカブトとまちがえて摘んだヨモギから新種のアルカロイドを発見。
大正5年
どうにかして「きよ姫」を超える毒物を生み出し、今いちど艶やかな花を咲かせたいというけなげな一念から、即効性において比類のない劇薬「安珍」を発売。その開発過程における副産物として、驚異的な美白効果をもつ化粧水が誕生。醜かった姉妹がそろって絶世の美女になったと世間の耳目を集める。
大正6年
化粧品事業に転換。
大正8年
毒物から完全に足を洗った記念すべき商品第一号として、化粧水「蛇女房」発売。
昭和38年
給湯室に電子レンジを導入。
昭和42年
社名を現在の「ゴルゴン」に変更。
昭和49年
お好み焼き事業に参入。
昭和51年
お好み焼き事業から撤退。
平成3年
毒物への未練が捨てきれず、ふぐの養殖事業に参入。テトロドトキシンの致死性を高める研究の過程で、毒を持たないふぐの養殖に成功。「小太郎ふぐ」と名づける。
平成7年
膨大な植物学の知識を活かしたハーブ園「ヘスペリデス・ガーデン」を品川区南大井にオープン。
平成12年
ウェブサイトオープン。誤字脱字の多さで話題になる。
平成13年
セキュリティ皆無で練習に最適だったことからハッカーの餌食となり、ウェブサイトの一時閉鎖を余儀なくされる。また、このときの反省から「コンピューターウィルスもまた毒の一種である」との認識に至り、IT事業に参入。善悪問わずハッカーの育成を目的とした教育機関「アイギス」を発足。
平成14年
仮眠室にテンピュールを導入。
平成16年
ISO22000認証を取得。(食品安全マネジメントシステムの国際規格)
平成20年
社内に保育室「ちえの実」を設置。
平成25年
創業198年を記念して、かつての看板商品であった化粧水「蛇女房」をリニューアル。あまりの美白効果に買い占める人が続出するという期待だけが一人歩きし、空前のポテンヒットとなる。
< シンボルの変遷 >
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6 件のコメント:
電子レンジを昭和38年に導入していたなんて、さすが最先端企業ですね!
あれ?ツッコミどころはそこじゃない?すみません。
手違いのシンボル、可愛いですね。
きよ姫欲しいです…!
ウェブサイトの誤字脱字の多さというところに思わず吹いてしまいました。
きよ姫、安珍の方が頭真っ白になれそうな気がしないでもないですね。
リピーターが付かないのが欠点でしょうか?
あとテトラドトキシンではなく、テトロドトキシンだったと思います。
どうでもいい誤字ですね。
連絡が遅くなり、申し訳ございません。
化粧水、無事に到着しております。
これでこの大人ニキビともおさらばできそうです。
ところで、「殺鼠剤」っていうのは
「殺チュー剤」って読み方でいいんですか?
ツッコむ部分がみんなバラバラで、
何よりそれがおもしろいです。ふしぎだ…
> 単粒度砕石さん
何しろ当時は電子レンジがまだ
100万以上する時代ですからな…
> Yham!さん
もみあげが蛇ですからね。
> もよよさん
欲しがっちゃいけません!
> アジさん
リピーターどころか、よく考えたら
口コミも広がりようがないですね。
あと誤字…というかこれはふつうに
勘違いして覚えてたんだけど、直しました!
ありがとうー
> s8さん
おっしゃるとおりです。座布団一枚。
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